【大雪情報】17日夜から急激に積雪 その後の気温上昇にも注意/北海道の天気予報・2025年1月17日更新
今シーズンはこれまで、なぜ札幌で雪が少なかったのか?
今後の雪はどうなるのか?
北海道のあす1月18日(土)からの天気を、HBCウェザーセンターの児玉晃(こだま・あきら)気象予報士がお伝えします。
児玉気象予報士が描いた、独特なイラストとともに…。
【この記事の内容】
・ポイント解説 大雪と注意点
・あすの北海道の天気と気温
・あすからの北海道の週間天気予報
・18日(土)〜20日(月)の札幌の日中の天気
なぜ札幌で雪が少なかったのか
まず、今シーズンはこれまで、なぜ札幌で雪が少なかったのかを解説します。
先月12月は「風向き」です。冬型の気圧配置の日が多く、日本海側で広く雪が降ったんですが、西風の日が多かったんです。
札幌の西には手稲山があります。日本海で発生した雪雲は、あまり背が高くないので、西風でやってくると、手稲山を越えられないんです。このため札幌は雪が少なくなりました。
そして、今月1月は冬将軍がバテていますが、そもそも冬型の気圧配置や寒気が弱かったため、まとまった雪が降りませんでした。
17日の雪の原因は
きょう17日の雪は、一時的に冬型の気圧配置が強まっているためです。
17日午後9時の予想天気図で見ていくと、西に高気圧、東に低気圧。西高東低の冬型の気圧配置です。重要な風向きですが、北風になるんです。札幌の北は開けています。雪雲が石狩湾からダイレクトに札幌市内に流れ込み、雪が多くなるんです。
このあとの雪と注意点
このあと、どのくらいの雪が降るのか見ていきます。
あす18日朝6時までの12時間に、濃い青の地域、石狩湾周辺や留萌地方、知床半島周辺で広く10~20センチ、特に石狩、空知、後志、留萌地方の多いところで30センチ前後の大雪になりそうです。
夜の暗い時間に急激に積雪が増えます。暗いうえに強い雪で見通しが悪くなることもあるので、慎重な運転を心がけて下さい。
吹きだまりにタイヤがはまるおそれもあるので、車にはスコップやスノーヘルパーを積んでおきましょう。
また家でも、ストーブの給排気筒が雪で埋まると一酸化炭素中毒のおそれがあります。急にストーブが消えた場合など埋もれている可能性があるので、注意して下さい。
そして、今後は気温が上がります。来週は3月並みの気温の日が多くなります。
きょう17日に一気に積もった雪の落雪事故に注意して下さい。
そして、路面状況の変化です。日中はザクザク路面にタイヤがはまったり、泥はねのおそれがあります。朝晩はそれがツルツル・ガタガタに凍るでしょう。
今後の時間ごとの雪の見通し
これまでに降った雪の量です。17日午後4時までの24時間に特に道北で大雪になりました。
午後5時現在は留萌地方など道北だけでなく、石狩湾周辺でも雪が降っています。今後は同じような場所で断続的に雪が降り、降り方が強まるでしょう。
石狩や空知、後志、留萌地方の多いところではあす朝までにさらに30センチの大雪になりそうです。車にはスコップなどを積んでおきましょう。
札幌圏でも18日朝は雪かきが必要になりそうです。詳しくはHBCのホームページの「もんすけ雪かき予報」でもご紹介しています。
1月18日の北海道の天気と気温
18日の天気と気温です。
日本海側や網走周辺の雪はしだいにやむでしょう。日中は広く晴れますが、この時期らしい寒さが続きます。
18日の時間ごとの天気。道央・道南からです。
札幌や小樽で明け方まで雪が降ります。朝も交通への影響が残るおそれがあります。大学入学共通テストなど時間にゆとりを持って出かけましょう。
道北・空知です。
留萌や空知地方を中心に朝まで雪が降りそうです。深川周辺など大雪になったところでは、除雪作業は周りの安全を確保して行うようにしてください。
道東・オホーツク海側です。
網走や知床半島周辺で朝まで雪が降りますが、その他は晴れて空気が乾燥するでしょう。寒さが続くため、火の取り扱いにも注意して下さい。
1月18日からの北海道の週間天気予報
週間予報。日本海側とオホーツク海側からです。
来週は真冬とは思えないような穏やかな天気と高めの気温が続きます。日曜日以降、札幌の最高気温は連日プラスで、月曜日は5度まで上がります。落雪事故や路面状況の変化にも注意して下さい。
つづいて、太平洋側です。
雲が広がりやすいですが、荒れることはありません。日曜は函館や室蘭、釧路など海岸部を中心に雨や雪が降りそうです。外出には傘をお持ちください。月曜日が高い気温のピークで釧路の7度は4月上旬並みです。
18日(土)〜20日(月)の札幌の日中の天気
3日間の札幌です!18日(土)〜20日(月)の日中の天気をもんすけでお伝えします!
あす18日は雪かき。日曜日以降は落雪や泥はねにも注意が必要ですね。
来週にかけては路面状況が悪くなるので、ブーツや長靴がおすすめです。日中は雪がとけるため、朝晩は至るところにツルツル路面が発生します。また、足元だけなく、頭上からの落雪にも気を付けて下さい。
文・イラスト: HBCウェザーセンター 気象予報士 児玉晃
HBCテレビ「今日ドキッ!」の番組内でも独特(?)なイラストを使って天気をお伝えしています。
HBCウェザーセンターのインスタグラムも開設!予報士のゆる~い日常も見られますよ。
連載「気象予報士コラム・お天気を味方に」
天気予報のほか、天気に合わせた服装の選び方のヒントなど、HBCウェザーセンターの気象予報士が暮らしに役立つ記事をお届けしています。
※17日午後5時時点の情報です。最新の気象情報は、HBCウェザーセンターのホームページなどでご確認ください。HBCは気象庁の認可を2001年に得て以来、民間気象会社の一つとして「HBCの独自予報」を発信しています。
編集:Sitakke編集部IKU