横浜湘南道路 トンネル工事、あと半分 マシン2機の掘削接合
圏央道(首都圏中央連絡自動車道)の未開通区間となっている藤沢市城南と横浜市栄区をつなぐ「横浜湘南道路」について、国土交通省関東地方整備局横浜国道事務所は8日、これまで2機のシールドマシンで掘削していた上り線(横浜方面)の地中トンネルが接合箇所に到達したことを明らかにした。これで全体の半分を掘り進めたことを意味する。現在、巨大なマシンを解体するための作業講台や坑外搬出用クレーンを設置しており、接合施工が終われば下り線(藤沢方面)の作業が順次始まっていく。
同日、横浜国道事務所がホームページを通じて発表した。
圏央道の未開通区間は、千葉県の成田空港周辺と藤沢〜湾岸線方面の2区間。横浜湘南道路は、新湘南バイパスの藤沢IC(インターチェンジ)と「高速横浜環状線」の栄IC・JCT(ジャンクション)間約7・5Kmのうち、トンネル区間は約5・6Kmに及ぶ。藤沢ICでは国道1号線にも接続するため、渋滞緩和が期待される。
当初、開通見込みは2020年度と設定されていた。しかし、地中に充満する可燃性ガスの濃度が高く、その流入を防ぐ措置が必要となったことや、トンネルを掘削するシールドマシンが鋼材と接触し、マシンを反転させる工程で一部区間の交通量や騒音対策に時間が掛かることなどから、開通時期は白紙となった。
トンネル工事の進捗状況は、シールドマシン1号機が「大鋸発進立坑」から藤沢方面へ進み、今も折り返し地点の城南で止まっており、整備中だ。「横浜坑口」から出発した2号機は、今年7月に大鋸発進立坑に到達。先月13日には1号機が掘ったトンネルの壁を貫く「切削セグメント」を完了させた。
横浜国道事務所は「接合工事は順調」と説明した上で、開通目標については「現時点でめどが立っていない」とした。