2年目はひな3羽誕生 上越市吉川区で営巣のコウノトリ
新潟県上越市吉川区で2025年4月3日に孵化(ふか)が確認された国の特別天然記念物コウノトリのひなは、27日時点で3羽が確認され、順調に成長している。同市によると、5月中旬に個体識別のための足環をひなに装着する予定。
《画像:4月に孵化したコウノトリのひな3羽と親鳥(2025年4月27日撮影)》
親鳥のつがいは野生種の絶滅以降、2024年に県内で初めて繁殖に成功した2羽。今年も同じ場所に営巣し、ひなの誕生は2年連続となった。孵化確認から3週間余りとなり、ひなたちは口を大きく開けて親鳥に餌をねだったり、時折り羽をばたつかせたりしている。
《画像:ひなは孵化した時期によって個体差がみられる(同)》
コウノトリの観察を続ける同区在住の市議会議員、橋爪法一さん(75)は「ひなはものすごい食欲で、ウシガエルやザリガニ、ヘビのようなものを食べている。見守っていきたい」と話した。
順調にいけば、ひなは6月中旬に巣立つ見通し。市は観察や撮影は巣から150m以上(車の中からは100m以上)離れて行うことや、無断で私有地や農地に入ったり、車を駐車したりしないよう呼び掛けている。
《画像:ひなに餌を吐き出そうとする親鳥(同)》
つがいからは昨年、4羽のひなが巣立ったが、今年3月に大潟区の農道で雌の1羽の片足や足環が見つかり、死んだとみられている。