【まずは同意】相手が聞く耳を持つようになる反論の魔法とは?【白魔法の心理学】
相手が聞く耳を持つようになる反論の魔法
まずは相手の意見に同意を見せてからきちんとした論理で反論する
会議やミーティングなどで、上司の意見に参加メンバー全員が賛成しそうな際、そのまま決定してしまうと気になる問題があることにあなたが気づいたとしましょう。話はまとまる方向に向かっているので、ここで下手な反論をしてしまうと、上司の気分を害し、周囲のメンバーにもひんしゅくを買いそうな雰囲気です。
とはいえ、指摘しなければ後で重大な問題となりそうであれば、勇気を出して口に出さなけれいけません。
そんなときには次の手順で対応しましょう。
まず上司の意見に賛成であることをはっきり口にします。それから、反論へとつないでいけばいいのです。「課長のご提案には賛成です。ただ、一点だけ私が懸念しているのは計画のこの部分の脆弱性です。この点についてはもう少し検討しても良いと思います」という具合です。
ただ反論するだけだと、ケチをつけているだけと思われがちです。ところが、最初に「あなたの意見には賛同しています」という姿勢を見せることで相手は自分の味方だと考えます。筋道の通った反論であれば、あくまで味方が発した意見であり、自分や組織のことを考えた忠告ととらえてくれるのです。すると相手もきちんと回答しないと自分の意見が間違いであると見なされるため、聞く耳を持つようになるというわけです。
いきなり反論はアウト まずは賛同を!
「すみません! ここの部分について問題が多すぎると思うのですが…」
「なんだって!? 問題なんてそんなにないよ!」
「この企画の流れにつきましてとても進めやすいと思います! ですが、ここの部分についてまずは先に確認しておいたほうがいいように感じるのですが…」
「そうか! 確認は省いていいと思っていたけど確かにここは先に確認しておいたほうがあとあと安全だな!」
真っ向から反論せずまずは賛同してから反論すれば相手は味方と考える。
【出典】『白魔法の心理学』監修:渋谷 昌三