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貴重映像満載【THE ALFEE】① 1982年から1997年のライブヒストリーが待望の高画質化!

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2025年08月27日 THE ALFEE / HISTORY Ⅰ〜Ⅲデジタルレストア版発売日

THE ALFEEを知る上で欠かせない歴史絵巻が4Kリマスタリング


昨年(2024年)8月25日にデビュー50周年を迎えたTHE ALFEE。同年には『NHK紅白歌合戦』にも出場し、第一線を走るアーティストとして今も新たなファンを獲得し続けている。そして、実に半世紀にわたるTHE ALFEEの歴史を映像化した作品が、今年(2025年)の8月27日にデジタルレストアされ、Blu-rayで発売された。

▶『HISTORYⅠ 1982-1985』(1985年)
▶『HISTORYⅡ 1986-1991』(1992年)
▶『HISTORYⅢ 1992-1997』(1997年)

発売当時、『Ⅰ』はVHSとベータのビデオテープで販売され、『Ⅱ』はVHSのみ、『Ⅲ』はVHSとレーザーディスクであったという事実も、長い時の流れを感じさせる。いずれの作品も、伝説化したライブシーンやバックステージ映像、密着映像、ビデオパンフレットからの貴重な映像や、当時のテレビCMやミュージックビデオなどをふんだんに盛り込んだヒストリー作品。それが今回、最新の技術によって4Kリマスタリングされたわけだ。

デジタルレストアを行ったのは株式会社クープ。豊富な経験と確かな技術を持つ映像・音声のスペシャリストの集団として、テレビ、CM、映画、プロモーションビデオなど様々なジャンルの映像制作を行うクリエイティブ・カンパニーだ。デジタルリマスタリングの技術においても定評があり、同社が修復を担当した1993年の映画『お引越し』(監督:相米慎二)が、2023年のヴェネツィア国際映画祭で最優秀復元映画賞を受賞したという実績も持っている。

最優秀復元映画賞を受賞した実績をもつ会社クープがレストア


前述の通り、これら『HISTORY』の3作品は初めて発売された当時はビデオテープであったが2004年にDVD化。そのSD動画を4Kリマスタリングしたのが今回の作品だ。SD画質とは、2010年代の初頭まで放送されていたアナログテレビをイメージしていただければ分かりやすい。つまり《720 × 480》の画素数であったものを《3840 × 2160》の4Kまで解像度を上げたということだ。この作業を行った、クープの水沼一騎さんに話を伺った。

水沼:元となった映像はそもそもの画質も素材ごとに違いますが、最新のモニター環境で見た時に違和感のないよう画質をそろえています。見どころはそれぞれに異なりますが、いい意味で普通に観られる、つまり古いと感じないような映像になっているのが一番の効果です。

作業はまず、低解像度で収録された映像を高解像度の映像に変換するアップコンバートから入る。その後、現代のテレビで視聴した際に美しく見えるよう色味を調整。コントラストや彩度を上げ、カットごとの色のばらつきをなくし自然に見えるためのカラーグレーディングという作業を行う。

次に、こうして画像がきれいになることでもともとの画像にあったノイズなども目立つようになるため、これを除去。最終的に、4Kの “完パケ” として完成するという流れだ。これにより40年以上前の映像を美しく、現代のクリアな映像に慣れた人たちも違和感なく視聴できるようになったというわけだ。

水沼:様々な年代のいろいろな素材が繋がっているので、画質の調整にはとても苦労しました。全てに同じ色が適用できるわけではなく、カットごとの補正を効果的に調整できるかが鍵なんです。

この時に活躍したのが、クープが開発した “FORS” 技術である。現在ではAIによって機械任せで古い映像を高画質にリマスタリングすることもできるが、このFORS(Faithful Original Signal)は豊富な経験を持つ専任マイスターが作品の特性に応じて最適なカスタマイズを施している。映像エディターとして最前線で編集してきた熟練エンジニアたちの画質への追求心から生まれた技術であり、アナログの時代からビデオ信号を扱っているエンジニアだからこそ可能な、まさに匠の技だ。

水沼:色調整も誇張しすぎず、肌色の表現や衣装の鮮やかさなど、カメラの向こうはこうだったのではと想像しながら行いました。ライブでの派手な花火など、その場にいるかのような感覚が味わえるはずです。全ての工程を終えて完成した作品を改めて視聴した際には “やったな” と思いました。

元の素材を美しく見やすくする


今回の4Kリマスタリングに際し、クープの水沼さんたちが心がけたのは “オリジナルに忠実に” ということ。色の調整は行うが、あくまでも元の色をはっきりときれいに見せるための作業。もちろん映像自体の編集も行わず、ひたすら “元の素材を美しく見やすくする” という仕事に徹したものだ。

ちなみに音声に関しては、昨年(2024年)8月にリリースされ、オリコンのデイリーランキング1位を獲得した50周年ベストCD『THE ALFEE 50 SONGS 1974-1996』を手がけたポニーキャニオンのエンジニアが全体的な調整を行っている。

そもそも、この『HISTORY』3作品は、THE ALFEE50年の歴史の前期にあたる、1982年から1997年までの15年間が収められた貴重なもの。当時の監督たちが心血を注いで作った映像作品として、そもそもの完成度が高い。そういった作品が現代の技術で蘇ることは、日本のロック史を知る上でも欠かすことのできないマスターピースだ。スタジアムライブひとつとっても、その歴史はTHE ALFEEの歩みと共に作られてきたといっても過言ではない。

当時の最高の技術とスタッフで作られた作品が、現代の最高の技術で再定義された今回のプロジェクト。ジャケット&ブックレットはDVD発売時のものを復刻をしており、ぜひとも手元に置いておきたい逸品となっている。

Information
THE ALFEEの1982年から1997年の活動をヒストリー映像化したBlu-rayが高画質化処理により初のデジタルレストア版として発売!

▶『HISTORY Ⅰ 1982-1985』収録時間59分

▶『HISTORY Ⅱ 1986-1991』収録時間59分

▶『HISTORY Ⅲ 1992-1997』収録時間83分

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