尼崎の寺町と開明中公園にある「壁」が気になったので調べてみた尼崎市
阪神尼崎駅の近くにある、江戸時代の城下町の風情を今に伝える「寺町」エリアの“レトロで写真映えする赤レンガ壁”が気になったので少し調べてみました。
場所は駅から徒歩約5分で、『善通寺』というお寺を囲っている壁です。
こちらの「寺町」は1617年に現在の大津(滋賀県)から譜代大名・戸田氏鉄が5万石の尼崎藩主として入部し、尼崎城の築城が行われた頃、もともとあった寺院や中世以来町場にあった寺院、戸田氏入部に従って大津から移ってきた寺院などが一か所に集められたことで誕生したエリアです。
筆者が気になったこの壁は、なんと1947年にJR尼崎付近にあった『東洋紡』から移築されたものだそうで、とても趣があり歴史を感じます。
さらにもうひとつ気になっていた壁があり、善通寺から歩いて5分ほどなので行ってみることに。件の壁は『開明中公園』という場所にあり、元々は小学校だったそうです。
ぱっと見るとひび割れたり丸い穴がいくつもありただの古い壁なのかなと思っていたのですが、よくよく説明を見てみると…。
なんと米軍機の機銃掃射と思われる無数の弾痕だったのです。まさかこんなところにそんな歴史的にも貴重なものが残っているなんてと驚きを隠せません。戦争の悲惨さや残酷さが壁からも伝わってきますね。
何気なく目にしている壁一つとっても、意外な歴史や経緯が隠されていることがあるので、みなさんもいろいろな所に目を向けて街を散歩してみてください。
場所
善通寺
(尼崎市寺町3)