腕がつるほど?ずっしり重いブロッコリー収穫を弟子入りで密着!秘密兵器と職業病とは
ブロッコリー農家に弟子入り!
北海道を支える様々な職業のプロに一日弟子入り!
仕事の流儀やこだわりを探る仕事体験ドキュメンタリー!
HBC テレビで、毎週月~金曜ごご4:50~7:00に放送中の情報ワイド番組「今日ドキッ!」のコーナー「師匠!私を弟子にしてください」の取材をもとに、私、HBCアナウンサー・東峰優華が、気づきや北海道の魅力をプラスして、Sitakkeオリジナル連載でお届けします。
今回の舞台は…札幌圏の海の玄関口・石狩市の八幡町!
海が近い石狩市というと漁業のイメージが強かったのですが…見渡す限り畑!!!
国民生活に重要な野菜として2026年度から国が認める「指定野菜」に追加予定のブロッコリーのプロに弟子入りします!
ブロッコリー畑の中にいたのが今回の師匠「寺内 一樹」さん!
札幌山の手高校のラグビー部を卒業後、実業団としても活躍していたラガーマン!
7年前に150年以上続く農家の5代目として家業を継ぎました。
ブロッコリーの出荷量は石狩市でNO.1!
エスコンフィールドのおよそ2面分の農地で生育を行っているんです。
素人の私が収穫…!!
まず私にできることはいうと…直売所に持っていくブロッコリーの収穫のお手伝いから。
さっそく、収穫作業を教えてもらおう…!と思いましたが、収穫にはある「必需品」がありました!
カゴ&カマにひと工夫!
それが腰に巻くこのカゴ。
収穫したブロッコリーをここに入れながら作業するんです。
ただ、このカゴが意外に重い!!
なんででしょう…スーパーにあるような買い物かごにベルトがついている形状ですが、腰だけで支えるとずしっときます…。
すでに重いのに、ここにブロッコリーを入れるとどうなるのでしょうか。
さらに作業に欠かせないのが2つの印が付いた専用のカマです。
これはカマの根元から12センチと15センチの目印です、
まず花蕾とよばれる部分が12センチを超えていたら収穫OKの目安。
根に近いと硬くて切りづらくなるとのことで、「ここで怖がると逆に切れないので思いっきり」とアドバイスを受けてチャレンジしますが‥‥
うぅぅ…
思わずうめき声がもれます…。
初めて使う「カマ」に苦戦してしまいました。
そして予想以上にさらに茎が硬いんです!!
さらに余分な周りの枝を落として、余分の下の枝も払います。最後15センチの目印をもとに余分なところを切り落とし、整えます。
やっとの思いで、ようやくブロッコリーひとつを収穫!
ここまでにかかった時間は1分。
今回私は師匠と協力して長さ100メートル1列を収穫しなければいけません。
その上、収穫の制限時間は1時間!!
間に合うのでしょうか。
制限時間内に終わるのか!?
師匠曰く、制限時間に間に合うためには、1株30秒で収穫しなければいけません。
つまり、最初の私の2倍のスピード…!?
それでは、師匠はどれくらいの速さなのでしょうか。
カマを自在に扱い1株収穫するのにかかるのは約17秒。
しかも速いだけではありません。
商品に傷や大きさの違いが出ると出荷基準を外れてしまうため、価値が一気に0円に。
すばやさはもちろん、慎重さも求められる作業なんです。
傷つけないようにしながら、すばやく葉っぱを落とすのがとにかく難しい…。
そして大きく育ったブロッコリーは意外と重い!
作業をしていると手がつりそうになります。
残された時間は残り45分…この時点で何度もコツを師匠に聞きながらわずか3株しか収穫できていません!
最後まで収穫する事はできるのでしょうか。
師匠の収穫の速さになかなかついていけませんが、何とか食らいつきます。
収穫開始時刻は午前6時。
どうしてこんなに早い時間から収穫をするのでしょうか。
師匠が教えてくれました。
「ブロッコリーは朝の涼しい時間帯に採らないと熱を持っちゃうと傷みやすい。
鮮度がどんどん落ちちゃう」
だからこんなにも早い時間から収穫を始めるのです!
そして、作業が遅れると直売所に並ぶ数にも影響が出てしまいます。
たくさんの人においしいブロッコリーを届けるためにも必死に師匠に食らいつきますが、ここでブロッコリー農家ならではの過酷さに直面!
こ…腰が…
腰が…痛い…。
作業中は常に中腰、さらに1株300グラム程あるブロッコリーを次々にカゴに乗せていくため、体にはかなりの負担がかかります。
師匠の周りには、腰への負担からヘルニアになった方がたくさんいらっしゃるようです。
実は、師匠のお父さんもその1人なんだとか…。
師匠がラガーマンから農家になったのもお父さんのヘルニアがきっかけでした。
父の腰痛がきっかけで
実業団時代。
腰のヘルニアになった父親にかわって農作業を手伝っていたときのこと。
自分が作ったブロッコリーを知人に食べてもらったところ…それが大絶賛!
父親や先祖が築き上げてきたおいしい野菜を伝えていきたい!
そのとき、農家になる決心をしたんだそうです。
さあ、収穫終了の時間まであと少し!
作業を急ピッチに進めます。体力と集中力…。
「終わりました!やったー!」
畑には、私の大きな声が響き渡りました(笑)
開始から1時間!
なんとかこの日予定していたブロッコリーの収穫が終了!
間に合わないかと思いました…。
ブロッコリーの収穫作業がこんなにも大変だということは、知りませんでした。
すでに私の体は限界です…。
休憩時間がほしい!
しかし、そんなことを思ったのもつかの間!
すぐに納屋に戻って急いで次の作業が待っていました。
畑から消費者まで…目まぐるしく働く師匠についていきます!
その先に待っていた、感動モノのブロッコリーおいしい食べ方も必見です!
次回お伝えします!
【連載】「師匠!私を弟子にしてください!」
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文|HBCアナウンサー 東峰優華
苫小牧市出身。2024年HBC入社。HBCラジオ「いっちゃんおいしいラジオ」などを担当。趣味はサッカー観戦(コンサドーレサポーター)、耳掃除、散歩。特技はスケート、ザンギ作り。Instagramでも発信中。
編集:Sitakke編集部あい
※掲載の内容は取材時(2025年6月)の情報に基づきます。