【Hi-Fi Un!corn】日韓同時デビューしてから1年2ヵ月、ついに1stアルバム『FANTASIA』をリリース
FTISLAND、CNBLUE、N.Flyingを擁する韓国のバンドの名門事務所FNC ENTERTAINMENTが、日本の放送局TBSと韓国の放送局SBSグループとタッグを組んで開催した日韓合同アイドルバンド結成プロジェクト
『THE IDOL BAND:BOY'S BATTLE』で優勝を果たしたオム・テミン(Vo.)、福嶌崇人(Vo.)、キム・ヒョンユル(Gt.)、ソン・ギユン(Ba.)、ホ・ミン(Dr.)の5人組バンドがHi-Fi Un!corn(ハイ・ファイ・ユニコーン)だ。
彼らを勝利に導いたCNBLUEのジョン・ヨンファのプロデュース曲『Over the Rainbow』で2023年6月26日に日韓同時デビュー。
そこから1年2ヵ月が経ったこの8月28日に、1stアルバム『FANTASIA』をリリースする。
1stアルバムのタイトルは『FANTASIA』
――アルバムタイトルの『FANTASIA』にはどんな思いが込められているのでしょう。
ヒョンユル:『FANTASIA』は、幻想曲というイタリア語です。英語にするとファンタジーですね。
形にとらわれず自由に楽曲を描く、僕たちがやりたい音楽をさまざまなジャンルでやっていこうという思いを込めたタイトルです。
テミン:英語より、イタリア語の方がカッコいいでしょ?(笑)
ヒョンユル:ほかにも候補があったんです。でもジャンルの多彩さを伝えるには『FANTASIA』がいいと思ったんです。
――『Left or Right』と『PHANTOM PAIN』がアルバムのリード曲だそうですが、この2曲はどんな曲なのでしょう。
シュウト:『Left or Right』は二人の女性の間で揺れている男性の気持ちを表現した曲で、『PHANTOM PAIN』は別れの痛みを真剣に歌った曲です。
2曲とも全然違うカラーで愛を表現した曲になっているので、違った気持ちで聴けると思います。
――2曲共にドラマ『さっちゃん、僕は。』(TBS系)の主題歌です。ドラマでは『Left or Right』のように、主人公の京介(木村慧人)が、高校時代からの恋人さっちゃん(中山ひなの)と、
東京で出会った人妻・紫乃(石川恋)との間で揺れる心模様が描かれていますが、皆さんがもし京介だったらどんな選択をすると思いますか?
ヒョンユル:僕は彼女がいたら絶対浮気はしません。だから、二人の間で揺れるということはないと思います。
ギユン:僕もだな~。
テミン:うーーーん。僕もそうかな? 僕はドラマを見ていて、浮気されたさっちゃんが京介を許すのが理解できなかったなぁ。
京介にめっちゃ腹が立ちました。
シュウト:僕は両者に申し訳なくて、どっちも選ばない。別れると思います。浮気はダメですよ。
ミン:僕には難しい……分かりません。
メンバーそれぞれが選ぶ好きな1曲
――最終回での京介の選択が気になりますね。さて、アルバムには10曲が収録されています。自分の好きな1曲を紹介してください。
テミン:僕は『Butterfly』という新曲がお気に入りです。この曲を初めて聴いた時、 「ライブでやりたい!」と思いました。
めっちゃ盛り上がると思うから、ライブで早くRaSiDo(Hi-Fi Un!cornファンの呼称)の皆さんと楽しみたいな。
歌詞は、幼虫が蝶になって飛び回ることを夢見る様子を描いています。でも世の中に出ても、美しいことばかりじゃないですよね。
それでもすべてに打ち勝って、宇宙にまで飛んでいくことを夢見る……、というのが僕たち自身のことのようで、すごく共感できました。
僕たちも音楽の世界に飛び込んでいく新人だから。
シュウト:僕は自分が出演させていただいたドラマ『君には届かない。』(TBS系)の主題歌『U&I』ですね。レコーディングをする前に原作を読んで、「伝えたいけど言えない気持ち」を理解してから臨みました。
僕の声から始まる曲なので、「どう入れば聴く人の耳に止まるか」「どうやったら切なさを表現できるか」を研究しました。すごく気に入っている曲です。
ヒョンユル:僕は、とっても高揚感のある『Left or Right』が好きです。二人の女性の間で揺れる男性の物語なのですが、最後までどちらかを選ばないところが好きです。
人生の中にはいろいろな選択があると思うんですけど、選択しないというのも一つの選択だと思わせてくれる曲です。
最後が僕のギターで終わるのですが、「きっとこの後、もっといい選択肢が出てくるよ」という気持ちを込めて演奏しています。
希望を持って、楽しく聴いてくださったらうれしいです。
ギユン:僕たちをオーディションで優勝に導いてくれた曲、『DoReMiFa-Soul』が好きです。
オーディションで1位をもらった曲だし、ヨンファ先輩がいろいろアドバイスをしてくれた曲だし、思い出がたくさんある曲だからです。
――『DoReMiFa-Soul』は日本語バージョンで収録されていますが、日本語になって印象は変わりましたか。
ギユン:最初に日本語バージョンをもらった時は、まだ日本語がぜんぜん分からなかったから、意味まで考える余裕がありませんでした。
日本語がわかるようになった今は、「この曲は僕たちの道しるべ。この曲で歌っているように、僕たちも進んでいけばいい」と思いながら演奏しています。
ミン:僕は、『ABC is』です。「正解はない。君が進んでいく道が正解なんだ」と背中を押してくれる応援歌になっています。誰にでも大変なとき、疲れる時があると思うのですが、そんなときに聴くと力をもらえる曲なので、オススメしたいです。僕も力をもらっています。
――シュウトくん、ヒョンユルくん、テミンくんは、自分たちの曲が使われたドラマにも出演しました。
シュウト:僕は、『U&I』が主題歌になったドラマ『君には届かない。』に出演しました。
ライブとは違う緊張感がありました。表情や動作を気にするのに慣れなくて……。
ドラマの中で、僕が「ごめん」と言うシーンがあったのですが、どう言えばリアルに言えるか考えて、「ごめん」を1000回以上練習したんです。
それを聞いていたメンバーたちが、「ごめん」をめっちゃ真似をするようになって(笑)。それがちょっと面白かったです。
ヒョンユル:僕は、『さっちゃん、僕は。』に出演しました。主人公・京介の大学の同級生で、韓国人留学生のカン役です。
日本語で演技をするので緊張しましたが、同級生役の慧ちゃん(木村慧人)も、りっくん(平野莉玖)も、のせちゃん(のせりん)もみんな年が近くて、助けてくれたのがありがたかったし、一緒にいるのが本当に楽しかったです。
僕はりっくんと話すシーンが多かったのですが、ほとんどアドリブだったんですよ。
僕のアイディアが採用されたシーンもありました。全部が初めてで、全部が勉強になりました。
テミン:僕もヒョンユルくんと、『さっちゃん、僕は。』に出演しました。緊張したけれど、ヒョンユルくんと同じシーンは、知っている人がいるのでちょっと安心しました(笑)。
二人一緒の居酒屋のシーンでは、アドリブで韓国語の挨拶を入れてみたら、監督さんが「それ、いいね!」とそのまま使ってくださいました。
撮影は、すごく楽しかったです。
ヨンファ先輩のように、新人のパッションを持ち続けたい
――Hi-Fi Un!cornの名付け親であり、デビュー後も多くの曲をプロデュースしているのが、CNBLUEのヨンファさんです。
Hi-Fi Un!cornはCNBLUEやヨンファさんのソロライブにオープニングアクトとして出演して、先輩のライブをたくさん見ていますが、皆さんから見て、プロデューサーでもあるヨンファさんは、どんなアーティストですか?
テミン:本当に尊敬するアーティストです。デビューから15年経っても、新人の気持ちでステージをするってスゴイですよね。
僕とシュウトは、ボーカリストとしてFNC BAND KINGDOMで一緒に歌わせてもらえたことが、本当にうれしくて。
シュウトといつも話すのは、「なんでヨンファ先輩は、一人で3時間以上全力で歌ってもぜんぜん平気なんだろう?」ということ(笑)。
僕らなりに研究しているし、打ち上げでヨンファ先輩に「なぜですか?」ときいたこともあるのだけれど……。
やっぱり、パッションなのかな? 僕たちもヨンファ先輩のように、新人のパッションを持ち続けたいと思いました。
――ヨンファさんを見ていると、「この人は本当に音楽が好きなんだな」と思いますよね。
シュウト:はい。音楽が大好きだというのがすごく伝わります!
――CNBLUEとUVERworldの対バンライブ『UVERworld&CNBLUE SUMMER LIVE IN JAPAN and KOREA ~UNLIMITED CHALLENGE~』も見に来ていましたよね。
日本のバンドを見る機会はあまりなかったと思うのですが、どうでしたか?
ヒョンユル:僕はUVERworldさんの日産スタジアムライブにも行ったのですが、その時は日本語が今より分からなかったから、演奏や歌の実力、パフォーマンスを見てスゴイと思いました。
でも6月のライブでは日本語が聞こえてきたし、歌詞もモニターで見ることができたから、曲の世界にどっぷり浸って、本当に感動しました。
僕も、曲のメッセージを表現することを一番大事にしているので、すごく心に響きました。
ギユン:MCもね!
テミン:そう、TAKUYA∞さんのMCは、水が流れるように自然に音楽に繋がっていくんですよ。僕たちも、そんなMCができるようになりたくて、練習しています。
ギユン:カッコいいよね。本当にカッコいい!
ミン:演奏もとってもカッコよかったです。僕は誠果さんに影響されて、サックスを始めました。今、練習中です!
ギユン:パフォーマンスが、とにかくパワフルで。僕もあんなに曲と一体になったパフォーマンスがしたいな。UVERworld先輩のように、走り回れるようになりたいです。
フルアルバムを引っ提げたツアーが9月1日からスタート
――そんな学びの成果が、9月1日からのライブハウスツアー『Hi-Fi Un!corn Livehouse Tour 2024 ~FANTASIA~』で出せるのではないでしょうか。
ヒョンユル:そうですね。2年目に突入したHi-Fi Un!cornの2回目のツアーなので、パワーアップした姿をお見せしたいです。
初のアルバムを引っ提げたツアーでもあるので、アルバムの全曲を演奏したいし、ライブでしか見られないHi-Fi Un!cornの魅力もたくさんお見せしたいです。
――初披露の新曲も楽しみにしていますね。
シュウト:はい。僕たちも『Butterfly』『Running Away』『Days』を歌うのが楽しみです!
『FANTASIA』
2024年8月28日発売
H-Fi Un!corn オフィシャルページ
(韓流ぴあ/坂本 ゆかり)