「みたままつり」でしかできない4のこと
文：お祭りライター 髙橋佑馬
東京都千代田区の九段北にある「靖国神社」では、毎年7月13日から16日の4日間、東京に夏の風物詩としても知られる「みたままつり」が開催される。
昭和22年（1947年）に戦没者のみたまを慰めるためにはじまり、今回で77回目を迎えたこの祭りは、社殿へと続く参道両脇にずらりと掲げられたちょうちんの光景が圧巻で、例年、多くの人々が訪れている。期間中はみこしの渡御や青森ねぶたなどをはじめとした各種奉納芸能、「夜間中庭参拝」などが実施される。
本記事では、今年のみたままつりの魅力とできることを紹介する。
1. 大小3万ものちょうちんとぼんぼりを楽しむ
1つ目は、靖国神社境内を埋める大小3万灯を数えるちょうちんとぼんぼりに出合える機会。これだけ多くのちょうちんとぼんぼりが並ぶ様子を見られる場所は類がなく、毎年この夜空に浮かび上がる明かりのどこか幻想的な光景を楽しもうと多くの人が訪れている。
このちょうちんは、祭りの名にもある戦没者の「みたま」への感謝を表したものである。小型行灯は、お祭り当日でも奉納することができるので、チェックしておこう。
2. 夜間中庭参拝をする
2つ目は、普段は立ち入ることのできない中庭（ちゅうてい）での参拝が可能なこと。中庭御本殿に最も近い御神域であり、かつ、この機会は非常に貴重である。本殿前で灯されるちょうちんの光景も見どころだ。祭りと併せて、ぜひ参拝してほしい。
時間：各日17時45分〜21時10分
受付場所：拝殿前参道脇
玉串料：1000円（小学生以下無料）
参拝授与品：「こすずまもり」（先着5000人）
3. 活気あふれるみこしを見る
今年は土・日曜日に当たる7月13日（土）と14日（日）に、みこしが登場し、みたままつりを盛り上げる。夏祭りを活気づけ、威勢よく進むみこしの姿は必見だ。
以下の4基のみこしが渡御を予定しているので、時間に合わせて来場するのがいいだろう。
・7月14日（日） 18時30分：大本山増上寺熊野みこし講神輿
・13日 （土）17時：芝濱睦・こども神輿
・13日 （土）18時30分：麹町靖國講神輿・大妻女子大学神輿
4. 日本各地の祭りに出合う
みたままつりに合わせ、日本各地の祭りが境内へ集結。神門には「仙台七夕飾り」が掲げられるなか、「青森ねぶた」「阿波おどり」「江戸芸かっぽれ」といった北から南まで、日本中のお祭りが披露される。靖国神社へ行くだけで日本中を旅行したような気分になれるチャンスを見逃しなく。
幻想的なちょうちんの光景を味わいに、ぜひ訪問しよう。
