ヤバすぎキャラ変!「最凶の顔」見せた“ロマンスの帝王”とは?『異端者の家』ほか〈スターの怪演〉で話題の映画3選
元祖“ロマコメの帝王”ことヒュー・グラントが頭脳派サイコパスを怪演する『異端者の家』が4月25日(金)より公開。『ミッドサマー』や『LAMB/ラム』など規格外の狂気を提⽰し続けてきたA24 が仕掛ける脱出サイコ・スリラーの最新作だ。
そんな『異端者の家をはじめ、デミ・ムーアが若さと美に取り憑かれた落ち⽬の⼥優を⽂字通り体当たりで演じキャリア初のアカデミー賞ノミネートを果たした『サブスタンス』(5/16 公開)、あのニコラス・ケイジがシリアルキラーを演じ過去10年における独⽴系ホラー映画としては全⽶最⾼興収を獲得した『ロングレッグス』(公開中)と、この春スター俳優の怪演が話題のスリラー映画が続々日本上陸中。ということで、各作品の見所を一挙に紹介したい。
ヒュー・グラント『異端者の家』(4/25公開)
A24 が仕掛ける脱出サイコ・スリラー
「ヒュー・グラントが死ぬほど恐ろしい」(Rolling Stones)
「『パディントン2』を⼆度と同じようには観られないだろう」(TimeOut)
『ラブ・アクチュアリー』『ノッティングヒルの恋⼈』『ブリジット・ジョーンズの⽇記』シリーズなどで知られる、元祖“ロマンティック・コメディの帝王”ことヒュー・グラントが、お馴染みの“はにかみピュア微笑”を封印し、頭脳派サイコパス<ミスター・リード>を演じたことでも話題の本作。
物語は⼤⾬の中、若いシスター2⼈が布教活動のため森の一軒家を訪れるところから始まる。2⼈を迎えたミスター・リードは「⾬に濡れるから家の中で話しませんか?」と誘う。シスターたちは「男性しか住んでいない家には⼊れない」と⼀旦断るが、男は「妻がいるよ。パイは好きかい? 妻が今オーブンに⼊れているよ」と返す。その⾔葉を信じて家に⼊った2 ⼈。しかしそこは、⼀度⼊ったら⼆度と出られない恐ろしい仕掛けが張り巡らされた家だった――。
スリラー系映画での常套⼿段「“ジャンプスケア(突然びっくりするような出来事が起きて驚かせる)“を使わずに、<会話>で観客をスクリーンに引き込みたかった」と監督たちが語るように、本作の魅⼒の⼀つは不気味な密室空間で繰り広げられる、サイコパスとシスターたちの命をかけた会話劇。この10年<性格俳優>への変遷を確実に遂げてきたヒューの集⼤成とも⾔っても過⾔ではない、圧倒的怪演を<逃げ場の無い劇場>で楽しんでほしい。
『異端者の家』は4月25日(金)よりTOHOシネマズ日比谷ほか全国公開
デミ・ムーア『サブスタンス』(5/26公開)
「“ポップコーン⼥優”と⾔われていた」――デミ・ムーアが“美&若さ”への執着によって闇落ちしていく⼥優“エリザベス“を圧倒的怪演で⾒せつけ、第97回アカデミー賞で主演⼥優賞含む5部⾨にノミネート。ほか、本年度賞レースでも主演⼥優賞を次々と受賞した狂気のエンターテイメントが『サブスタンス』だ。
50歳の誕⽣⽇を迎えた元⼈気⼥優のエリザベス(デミ・ムーア)は、容姿の衰えから仕事が減少し、ある再⽣医療“サブスタンス”に⼿を出してしまう。その<治療薬>を注射するやいなや、なんとエリザベスの“上位互換”スー(マーガレット・クアリー)が、エリザベスの背を破って現れ……。
若さと美貌に加え、エリザベスが持つ経験を武器に、たちまちスターダムを駆け上がっていくスー。だが、⼀つの⼼をシェアするふたりには【1週間ごとに⼊れ替わらなければならない】という絶対のルールがあった。ところが、スーが次第にルールを破りはじめてしまい――。
かつて『チャーリーズ・エンジェル フルスロットル』で⾃⾝に施した<全⾝整形>で世界を騒然とさせたムーアが、まるで⾃らの⼈⽣を斜め上からなぞるような物語を⽂字通り全⾝全霊、⼼も⾝体も<⾃分の全て>を曝け出してエリザベスを演じ切った彼女こそ最凶(強)!?
ニコラス・ケイジ『ロングレッグス』(公開中)
「この10年で⼀番怖い」と称された本作。劇中のキーパーソンとして登場するのは、40年以上に及ぶキャリアで初めて、凶悪で不気味なシリアルキラー<ロングレッグス>を演じたニコラス・ケイジだ。⻑くてボサボサの髪と虚な表情ー鑑賞後の観客からは、クレジットが無ければ「最後まで、ニコラス・ケイジがどこにいるのかわからなかった」との声も上がるほどの変貌ぶりが話題に。
物語の舞台は1990年代半ばの米オレゴン州。FBI ⽀局に勤める新⼈捜査官のリー・ハーカーは、不可解な未解決連続殺⼈事件の捜査に抜擢される。いずれの現場にも侵⼊者の痕跡はなく、⼿かがりは<ロングレッグス>という署名付きの暗号⽂のみ。特異な才能によって暗号⽂を解読したハーカーは事件に“ある法則”を⾒出し、真相に少しだけ近づいたように思えたが……。
SNSでは鑑賞後の観客から寄せられた「迫真の演技が⾒事」「これ以上ない怪演」「ニコラス・ケイジだからこそ攻められた領域」など、ケイジへの圧倒的な信頼と称賛の声が寄せられている。