エリアを超えてJR2社が連携! JR九州とJR東日本がBRTを共同PR(九州&東日本エリア)
「BRTが結ぶひと、地域、未来」を共通コンセプトに、JR九州とJR東日本は2024年10月から、両社が九州、東北エリアでそれぞれ運行するBRT(バス高速輸送システム)の共同PRに乗り出した。
九州の緑豊かな自然を走る日田彦山線BRT「ひこぼしライン」と、東北のダイナミックな海岸線を行く気仙沼線・大船渡線BRTに共通する魅力を発信。地域を超えて両社が力をあわせ、沿線エリアへの誘客に取り組む。
BRTのメリットは安全・安心。基本はバスで路線以外も自走でき、万一の災害時に避難が容易だ。JR東日本によると、東北エリアのBRTでは避難ルートを検討して、マニュアルも整備。運行開始後に津波警報や注意報が発令された際は、10分程度で安全な場所への非難が完了したという。
両社それぞれのプロフィール。東北エリアでは、2011年3月の東日本大震災で大きな被害を受けた、気仙沼線柳津~気仙沼間と大船渡線気仙沼~盛間あわせて約100キロ区間をBRTで復旧させた。
鉄道からBRTへの転換に当たり、バス専用道の整備による定時性確保をはじめ、沿線の「道の駅」、役場、病院への乗り入れ、新駅の整備、運行本数の増加など利便性を向上させ、地域の基幹交通の機能を受け持つ。
九州地区では、2017年7月の豪雨被災区間を含む日田彦山線添田~日田間約40キロ区間をBRTに転換して、2023年8月にひこぽしラインが開業した。
専用道整備や学校、病院、商業施設付近への新駅開設、運行本数の増加などにより、利便性を向上させている。
共同PRでは、九州、東北の主要駅やBRT車内に、両社共通のポスターを掲出。両社のBRTの走行シーンを、ビジュアルで紹介する。両地区それぞれで開催されるイベントなどでJR2社が相互にBRTの魅力を売り込み、認知度向上につなげていく。
記事:上里夏生
(画像:JR九州)