「魚の朝ごはん場所と時間を狙い撃ち!」明石沖ライトジギングで50cm級ハマチ5匹【兵庫】
例年より早く明石沖にハマチ(イナダ)の群れが回遊しました。7月下旬には、例年ツバス(ワカシ)が入り、ここで成長するのが定番で、毎年12月まで青物狙いで楽しい釣りができます。苦戦を強いられる年もありますが、釣り方がさまざまな魚だけに、ジギングから活きエサ釣りまで幅広く楽しめる対象魚です。
ハマチ狙いのボートジギング釣行
青物の群れは、昨年も明石沖を12月中旬まで回遊していました。そのハマチの群れは年末に移動し、今春4月下旬には戻ってきたという情報が出ました。
先日サワラを狙いに出た際にはボイルを多く目撃し、メジロクラスも釣り上げました。乗合ジギング船でもそれなりに釣れており、そこで「お帰りなさい、ハマチ君」とばかりに、ライトタックルでひとり気ままなボートジギングに出かけました。
ライトジギングの魅力
10月以降は2号タックルや3号タックルで、メジロやブリといったタフな魚たちと対峙することになりますが、秋までは大勢の乗合船ではないため、ライトタックルでのんびり釣るのが好きです。
ボートはひとりなので、やりとりにも時間をかけられ、小型のブリなら何とかなる。そんな緊張感が面白さにつながります。漁ではないため、ハマチクラスにハードロッドは不要です。
引きでドラグ音が響き、穂先が海面に突き刺さるように曲がり、目と耳の両方で楽しさを味わえます。パワー十分なタックルでは、ハマチジギングの魅力が半減してしまいます。
動きの良いジグ、そのジグに近づく魚の反応が手元に伝わるようなライトタックルは、一度体験するとやみつきになるような感覚です。
キャスティングの面白さ
また、ジギング以外にも、フローティングミノー99mm程度をキャスティングで喰わせるのも同様に面白く、ボートシーバスロッドを使えば楽しさは3倍になります。魚に一気に走られてドラグが鳴っても、そう簡単には限界になりません。
やばいと思っても、PEラインは簡単には切れないものです。引っ張り合いで負けるとしたら、根に擦れるかノット部分の弱さが原因。そんなシーンも、また面白い釣りのひとつです。
ライトジギングタックル
メーカーによって表記は異なりますが、ライトジギングやSLJタイプのロッドでPEライン1.2~1.5号が使えるもので十分です。MAX1.5号まで対応していれば、ちょうどよく曲がってくれます。最近のロッドは性能が向上しており、廉価版でも十分に使えます。
リールはスピニングであれば#4000番、ベイトであれば#150番程度に1.2号前後のラインを巻けば上々。細いラインは潮切れも良く、軽いジグでもフワフワとした動きが出せます。ジグは80〜100gをメインに使用します。
なお、1号・2号・3号とラインの太さが上がると、2倍、3倍の太さになり、この時期の小型ベイトに合わせたジグを使いにくくなります。ラインは潮を受けてたわみますが、太すぎるとジグも大きく重くなり、マッチ・ザ・ベイトから外れてしまいます。
鉛の比重のような生き物はいませんので、重すぎると魚にニセモノと見抜かれてしまいます。明石海峡の急潮や周囲の深場でなければ、これで十分です。
ハマチの朝ごはん場所を狙う
6時に出航し、7時前に現地到着。さて、どこで群れが回遊しているか、どこを探ろうか……。先日ボイルを見た周辺で魚探にベイト反応が出たため、マイポイントの20〜30mのカケアガリでスタートします。
この場所が良いと感じているのは私だけではなく、ハマチもエサを求めてやってくる「明石食堂」だと考えています。ちょうど朝ごはんの時間帯。100gの濃赤のジグを水深30mに着底させ、ゆっくりとしたジャークとフォールで誘います。
50cm級の太ったハマチが登場
どのタナにいるかを探りつつ、海面から8〜10mまで誘ってくると、グンと喰ってきました。アワセと同時にドラグが鳴り響き、ワクワクするような気持ちの良さ。このサイズでもサオ先が海面に突き刺さるように曲がり、ゆっくり巻き上げてくるのがライトジギングの醍醐味です。
ひと流し目から好スタート。釣れたのは50cm弱の太ったハマチでした。ゆっくり大きくジャークして、フォールに移った瞬間に食ってくるパターンです。
さらに、底層ではなく中層以上でのヒットが続きます。シラスやカタクチイワシなどの小さなベイトが中層以上にいるのでしょう。
この時期、チョクリ釣りなどをしても上バリに魚がかかってくるパターンが多く、「明石食堂」の上層階で朝ごはんを食べているような状況です。
最終釣果
本日の目標は5匹。調子に乗って数を追うのではなく、狙い通りの釣りができれば満足です。5匹も釣れば、しばらく美味しく食べられて幸せ。私は「食べるのが好き」で、「食べきれるだけの魚」を「晩ごはんの肴」として釣るのがモットーです。
ライトタックルでの引きを十分に味わい、2時間半経過した9時過ぎに5匹目をゲット。型も51〜45cmの標準的なハマチサイズで、これにて沖あがりとしました。
美味しく食べるためには、釣ったそばから1匹ずつ血抜き作業をします。これを怠ると、血の多い青物は臭みが出てしまうので、食いしん坊にとっては重要な作業です。
狙いのポイントと潮に合わせ、小型ジグでしっかり釣果が出ました。12月以来のハマチジギングでしたが、狙いが的中して満足感たっぷり。今シーズンも幸先の良いスタートで、初冬まで“釣って食べて”が楽しめそうです。
<丸山明/TSURINEWSライター>