保土ケ谷小宮生和郎校長 「けん玉先生」 交流育む 休み時間に検定試験
市立保土ケ谷小学校の宮生和郎校長(62)=人物風土記で紹介=は、公益社団法人日本けん玉協会による認定資格の4段を持つ腕前。休み時間に校長室を開放して児童にけん玉の魅力などを伝え、交流を図っている。
宮生校長は2023年4月に同校に着任。これまでの教員生活で、けん玉をきっかけに児童らと絆を育んできた経験を活かそうと、休み時間にけん玉を手にして校内の交流スペースに足を運んだ。児童たちはけん玉に興味を示し、コミュニティーが少しずつ広がったという。交流スペースに図工の作品が展示されることになり、活動場所を校長室に移した。
児童にけん玉を楽しむことに加え、努力を継続して困難を乗り越える機会を与えようと、同年6月から同協会の規定に則した検定試験を開始。同協会の2級指導員の資格を保有し、10級から4段までの試験官を務める。受験者は各級・段ごとに決められた技を規定回数を成功させることで合格となる。合格した児童の認定証に宮生校長がシールを貼る。
試験後に児童がうれし涙と悔し涙を流す光景から、日頃から一生懸命に練習に取り組んでいることが分かる。宮生校長は「みんなが心からけん玉を好きになってくれている証拠。新たな友人関係を築く機会にもなっているようでうれしい」と話し、笑顔を見せる。
宮生校長は今年1月に東京都で行われ、39人が出場した「第19回全日本マスターズけん玉道選手権大会」のAクラスで初優勝を果たした。