犬の涙やけが悪化する『飼い主のNG習慣』4選 日頃からできる簡単なお手入れ方法までご紹介
犬の『涙やけ』とは
犬の涙やけは、できやすい犬種とできにくい犬種がいるものの、すべての犬が引き起こす可能性のある症状です。
涙やけとは、何らかの原因によって涙が分泌され、目の周りに涙がこびりつくことで成分が酸化したり細菌が繁殖したりして茶色や赤茶色に変色する現象を指します。
涙やけを放置していると細菌が繁殖して不衛生ですし、何らかの原因によって引き起こされているならば、その原因を解消してあげる必要があります。まずは涙やけのお手入れを行い、悪化してきたら動物病院に相談しましょう。
犬の涙やけが悪化する『飼い主のNG習慣』4選
犬の涙やけが悪化する原因として、飼い主の習慣が関係しているケースも多いです。ここでは犬の涙やけが悪化する飼い主のNG習慣を紹介します。
1.部屋の掃除や換気を怠る
犬の涙やけは、埃やチリといったハウスダストが目に入ることで涙を引き起こしているケースが非常に多いです。部屋の掃除や換気を怠っていると、ハウスダストが空気中に舞い、犬の目に入るリスクが高まるので、涙やけが悪化しやすくなります。
したがって、犬の涙やけを少しでも予防する方法として、必ずお部屋の掃除(掃除機と拭き掃除)をしながら毎日換気を行いましょう。
2.アレルギー反応を起こす食べ物を与えている
犬は食べ物に対してアレルギー反応を起こすこともあり、その症状の1つとして涙の分泌量が増えるという症状が挙げられます。
したがって、ある時期を境に涙の分泌量が増えたり、同時に痒がったりする様子を見せている場合は、与えた食べ物の中にアレルギー反応を引き起こす食べ物が含まれていた可能性も考えられるでしょう。
アレルギーが少しでも疑われる場合には、かかりつけの動物病院に相談し、アレルギー検査を受けてください。
3.添加物や保存料が多く含まれている食品を与える
食品に含まれている添加物や保存料も涙の分泌量を増やす作用があると考えられています。これは犬によって個体差が大きいので、同じドッグフードを食べていても、片方は全く異常が生じず、もう片方の犬だけ涙の分泌量が増えるといった差が生まれることも珍しくありません。
与えているドッグフードを切り替えた途端に涙の分泌量が増えたという場合は、ドッグフードに原因がある可能性も考えられます。かかりつけの動物病院に相談し、愛犬にあったドッグフードを紹介してもらいましょう。
4.適切なお手入れをせずに放置する
愛犬の目の周りに涙やけができてしまった場合、毎日適切なお手入れを行うことが大事です。お手入れをせずに放置してしまうと、涙やけがよりこびりついてしまい、変色度合いが悪化してしまう恐れがあります。
また、お手入れしていないと目の周りの毛が目に入って刺激を与えてしまい、さらに涙の分泌量を増やしてしまうかもしれません。涙やけができている犬は、必ず毎日適切な方法でお手入れしてあげましょう。
日頃からできる涙やけの簡単なお手入れ方法
愛犬の目の周りに涙や毛を発見したら、日頃から涙やけの原因である涙を優しく拭き取ってあげるお手入れを習慣化しましょう。
ティッシュは素材が硬いので目の周りの皮膚や被毛を傷つけたり、誤って目に入ってしまうと眼球を傷つけてしまう恐れがあります。そのため、ガーゼやコットンなどの柔らかい素材のもので涙を拭き取ってあげてください。
涙がこびりついてしまっている場合は、コットンやガーゼを水で濡らしてふやかしてあげたり、市販されている涙やけクリーナーを使って優しく拭き取ってあげましょう。ゴシゴシと擦ってしまうと、余計に刺激を与えてしまい、涙やけが悪化してしまうのでやめてください。
まとめ
いかがでしたか。犬の涙やけは毎日のお手入れによって多少であれば緩和することは可能です。しかし、悪化してしまった場合は飼い主のお手入れだけで対処が難しいので、必ず動物病院に相談し、適切な治療を受けてください。
(獣医師監修:寺脇寛子)