海老名市役所周辺地区 開発事業が同時進行 面積は、東京ドーム8個分
海老名市役所周辺で、開発工事と土地区画整理が加速的に進んでいる。来年以降、工事が本格化し、海老名駅周辺の中心市街地に南側で隣接する広大なエリア(海老名市役所周辺地区)に新たな街並みが整備される。このエリアは東京ドーム約8個分、サッカー場では56個分という広さだ。
今年の夏以降、同地区では、開発行為の許可を知らせる立て看板が目立つようになった。
物流・研究施設
海老名警察署東側では、2万1361平方メートルの敷地に三井不動産が手がける地上4階建ての物流と研究の複合施設「三井不動産インダストリアルパーク(MFIP)海老名」が建設され、2026年6月に竣工予定だ。
県央エリアでは、22年に綾瀬市小園と海老名市中新田、23年には座間市ひばりが丘、今年3月には海老名市本郷に関連施設が開業している。MFIP海老名の最上階4階フロア(約9千平方メートル)には、空調設備工事大手、新日本空調の新技術開発拠点が27年度初頭に開設される。長野県茅野市の研究所と東京・日本橋のソリューション事業部が海老名に集約される。
海老名警察署と隣接する市役所の東側(8125平方メートル)には、3階建ての公衆浴場が26年秋頃にオープンする予定。
マンション建設
MFIP海老名の東側(3802平方メートル)には、三井不動産レジデンシャルが手がける地上9階建てのマンションが26年7月に完成する予定。
海老名総合病院の東側(7027平方メートル)では、小田急不動産が手がける地上10階建て、145戸が入居する計画の分譲マンションの建設が始まり、26年10月に完成予定。
市役所北側(2543平方メートル)にも地上9階建て、71戸の分譲マンションが建設される開発事業の計画がある。
区画整理
厚木駅東側の約6・6haでは組合施工の中新田丸田地区土地区画整理事業が進む。
同事業では今年4月に地権者による組合が設立され、造成工事が進んでいる。「商業街区」と「公園街区」のほか、「共同住宅街区」、「戸建街区」が28年3月までに、整備される計画だ。
同地には都市公園も整備される。
道路整備
ららぽーと海老名の西側からJR相模線と相鉄厚木線(貨物線)を地下道で横断して県道46号に接続する直線道路(上郷河原口線)が25年3月に開通する予定もある。
新たな街づくり
海老名駅や厚木駅から近い海老名市役所周辺地区(約39・4ha)は、16年の神奈川県第7回線引き見直しで保留人口3500人の一般保留区に設定され、今年3月に市街化区域に編入された。
海老名市は同地の地権者らの意向などをもとに23年3月に同地区まちづくり基本方針を策定し開発需要を喚起している。内野優市長が昨年の市長選後に掲げた、「まちづくり第2ステージ」では、新たに市街化区域に編入された同地区を強く意識したものになるとみられる。
同地区ではほかにも、国分関免交差点付近(モスバーガー跡地)にローソンが建設中で25年2月に完成予定。計画は未公表だが、イオン海老名店の施設更新や旧海老名厚生病院跡地の開発にも注目が集まっている。