【くふうハヤテ社長インタビュー】シーズン後半‼ 手応えや意気込みを球団社長・池田省吾氏に聞きました
県内初のプロ野球チーム!選手の成長を感じた6カ月
今回は3月から始まったシーズンの振り返りを「くふうハヤテベンチャーズ静岡」の池田省吾球団社長にSBSアナウンサー松下晴輝が話を聞きました。
※2024年8月16日にSBSラジオIPPOで放送したものを編集しています。
松下:池田さんは昨年12月にIPPOのスタジオに来ていただきましたが、それ以来の2度目の出演ですね。シーズン開幕からもうすぐ半年が経ちますが、この半年を振り返っていかがですか?
池田:12月に初めてメディアに出させてもらったのがこの番組で、松下アナはハヤテの専属アナのように毎日球場にいて、いつの間にか松下さんが来ていないと「今日はいないのか…」の悲鳴ですよ(笑)。
松下:ありがたいですね〜。
「面白くて帰れなくなってしまう!」某NPB編成も太鼓判を押す試合を展開
池田:開幕してから本当にいろいろなことがありましたが、多くの人に支えられて選手は成長し、チームは今、いい状態を迎えていると思います。
某NPBの編成の方に3日間来てもらい、いただいた言葉が「面白くなって帰れなくなっちゃったな〜」なんです!「何がですか?」と聞くと「すごくレベルが上がったね。試合が面白い」って言うんです。
僕らが見ても開幕時は緊張からバタバタしていましたが、徐々に落ち着いて対戦相手に対応できているので試合自体は面白いと思います。
固定ファンも、初めて見に来てくれる人も増えています。もちろん、さらに認知度を上げていく必要はありますが、球場の盛り上がりとともに選手のレベルも上がり、だんだん楽しい球場になっている自負があります。
松下:ちなみに成績面では8月6日時点で84試合を終え、22勝55敗7分け。数字だけ見ると負け越している印象ですが、実際に試合を追い続けて感じるのは6月後半から明らかに失点数が下がり、大量失点で負ける試合も大分減りましたよね。
池田:接戦で負けるなど、あと少しで勝ちそうな試合が増え、他チームと対等に戦えるようになってきました。
ジャイアンツから選手が派遣で来ていますが、「このレベルで一緒に戦えるなら、ぜひ選手を派遣させたい」という言葉を他球団からチラホラいただいています。来シーズンに向け、これなら預けてもいいという球団が増えてくれば、いろいろな取り組みができるかなと考えています。
静岡県の野球熱は本当に高い!
松下:浜松球場で1試合、愛鷹球場で3試合、草薙球場でも複数試合を行いましたが、県内の声はいかがですか。
池田:行く町、行く町でお客さんに来ていただき、「もっとたくさん試合をしてほしい」との声を聞きます。野球熱は本当に高いと思います。
だからこそ、認知度向上が課題です。実際、観客から「いつどこでやっているのか分からない」という声が上がっているので、今後はもっと行政と連携してやれたらいいなと思っています。
松下:地域との関わりでは、学生とのつながりもあります。ブラスバンドやチアガールの応援などの反響はいかがでしたか。
池田:SBSテレビで取り上げてくれたこともあり、大きな反響がありました。今月や来月の試合で静岡市の高校や富士市立高等学校のブラスバンドも「リベンジしたい」と。最終戦は応援に来てくれる予定です。
松下:得点のマーチだけ流れなかった、あの試合のリベンジですね。
「ハヤテの選手は宝の原石」。プロ輩出に意気込み
松下:池田さんは何度も「このチームからセ・パに行く選手を輩出するのが目的」とおっしゃっていますが、そこに向けての手応えや意気込みはいかがですか。
池田:10月のドラフト会議に向けて調整するようにと話しています。ドラフトに何人かかるか分からないですし、かからないこともある。最善を尽くし、選手には最後まで気を緩めず、けがには気をつけてしっかりやっていくように話しています。
実は、春先にはなかった話ですが、もうチャンスがあって、元NPB選手の移籍期限が12月で切れます。シーズンが終わればまたオープンになり、元NPB選手がもう一回、そのまま何もせずにセパに戻る可能性もありますが、秋や春のキャンプに呼ばれる可能性もあります。
松下:招待選手ですね
池田:そうです。特に若手は注目されている選手がいて、ドラフト指名やシーズン後の移籍の両方を得られる可能性があります。とにかくハヤテの選手は宝の原石がまだ眠っています。セパ12球団の編成スカウトはそういう目線で見てくれています。
松下:まさにその声は届いていますか。
池田:ある程度は少しずつ届くようになっています。
ドラフト候補に大山盛一郎選手
松下:タイムリーな話題として気になるドラフト候補選手の話もありました...。
池田:新しく加入した大山盛一郎選手ですね!直近までカリフォルニア大アーバイン校でプレーし、沖縄で興南高からアメリカ留学した選手です。身長170cmと小柄ながら実はMLBのドラフト指名を待っていました。本人からNPBのドラフトにチャレンジしたいと連絡があり、それまで必死にプレーするという心意気を買って入団する運びになりました。
松下:逆輸入ですね!すごいです。新たな形をどんどん見出していますね。
池田:選手から見ても非常にチャンスのある球団だと思ってもらえていると思います。大山選手は短い期間の話ですが、互いにメリットがあると思ったのですぐに入団を許可し、合流してもらいました。
松下:改めて、くふうハヤテは地元球団ですから、多くの県民にもシーズン中に1回は球団に足を運んでほしいですね。
池田:高校生のブラスバンド演奏などいろいろな仕掛けを考えています。吹奏楽のBGMがあり、高校野球のように応援している、今まで見てきたプロ野球とは少し違う「くふうハヤテベンチャーズ静岡」の試合をぜひ見に来てください。
松下:9月29日の最終戦までシーズンは続きますしね。池田さん、少し気が早いですが、シーズン閉幕後も総括のための出演をお願いします。今日はありがとうございました。今回お話をうかがったのは……池田省吾さん
1974年、宮崎県宮崎市生まれ。 2006年から四国アイランドリーグの運営に携わり、2015〜2016年は香川オリーブガイナーズの球団代表を務めた。2022年12月にスポーツ事業アドバイザーとしてハヤテグループに参画、2023年11月「くふうハヤテベンチャーズ静岡」の球団社長に就任。