厚木市 火災件数、前年比2倍 消防本部が注意喚起
厚木市内で今年発生した火災件数は34件(4月14日現在)に上り、昨年同時期と比べて2倍近いペースで推移していることが分かった。大型連休を前に、気温の上昇と共に暖房器具の使用が減る一方、春先は乾燥や強風などで火災の拡大につながる恐れもあることから、厚木市消防本部では屋内外での火の取り扱いについて最大級の注意を呼びかけている。
例年、空気が乾燥する冬から春先にかけては火災が発生しやすい傾向にあるが、今年は2024年比で16件、23年と比べても9件多く、例年を大幅に上回るペースが続いている。
同本部は「火災が急増している要因を特定することは難しい」としながらも、電気系統の不具合や風向きなど、複数の偶発的な要因が複合的に影響している可能性も視野に入れ、慎重な分析を進めるとしている。
同本部では引き続き火災発生の危険性が続くとみて、改めて市民一人ひとりに火災予防への意識を高めてもらおうと広報活動を強化していく方針。SNSや地域防災訓練などを通じて、火災の危険性や具体的な予防策について周知徹底を図るとしている。
同本部は「これからの時期は空気の乾燥も落ち着いてくるが、依然として安心できる状況ではない。迅速かつ的確に対応できる体制を整え、市民の安全確保に努めていく」と話した。
救急出動も増加
今年は火災件数と同様に、救急出動件数も大幅に増加している。
同本部救急救命課によると「発熱などの急病による出動増加」が主な要因と話す。
4月14日現在の出動件数は4400件に上り、24年の4008件から392件増加。23年比では863件と大幅に増えた。救助者の数も24年比で8人増えて85人だった。