市内医師ら 「野球肘」から救え 児童169人に一斉検診
投球動作を繰り返すことで起きる障害「野球肘」を予防する第1回藤沢野球肘検診が16日、秩父宮記念体育館で初開催された。藤沢市医師会の整形外科医会や健康スポーツ医部会、藤沢市野球協会の学童部などで構成される藤沢市野球肘検診推進協議会(仲野靖司代表)の主催。
中高生に多いとされる野球肘。近年は身体が未成熟な小学生でも肩や肘を痛めるケースが多く、選手生命を脅かす事例は少なくないという。
検診当日は、市内29の野球チームから小学4〜6年生169人が参加した。医師が関節の可動域などをチェックする問診とエコー検診=写真=を実施。また(一社)スポーツリズムトレーニング協会協力の下、インストラクターらによるリズムトレーニングも行った。音楽に合わせ、床のライン上を跳ねて皆楽しんだ。身体の使い方を学ぶことで、運動パフォーマンスを上げ、けがの防止にもつなげる狙いだ。
村岡フェニックスの山際夏郎監督は「球の投げ方で野球肘と分かる子もいるが、気づかない子もいる。こうした機会はありがたい」と感謝した。仲野代表は「治療の施しようがなくなる場合もある。早期発見・治療が鍵。そして藤沢から第二の大谷翔平選手を出したい」と笑みを浮かべた。