冷やし中華特集!定番から進化系~平成から主流はごまだれ派?
夏の国民食とも言える冷やし中華。昭和から令和にかけて、今、冷やし中華が進化しているんです。酸味のあるしょうゆダレにキレイに彩られた具材、冷たい麺がほてった体にひんやりと染み渡る定番の冷やし中華から、まるで創作料理のような進化系の冷やし中華まで、たっぷり紹介します。
札幌市内のスーパーをのぞいてみると、定番の冷やし中華がズラリと並んでいました。
ダイイチすすきの店の梅田圭祐店長によると、ゴールデンウィーク明けくらいから種類が増えてくるのだそう。
タレとセットになった商品や、冷やし専用のラーメンなど、この時期は冷やし中華関連の商品が数多く並びます。
最近では、冷やし中華用に錦糸卵や千切りになっているハムなどもあるので手間いらず。自宅でも簡単に作れるようになっています。
また、梅田店長によると「麺だけ買って、総菜コーナーのサラダと組み合わせるだけでも十分おいしいと」とのこと。
キュウリやトマトなどの野菜に鶏肉と具沢山の冷やし中華になりそうです!
「とにかくすぐに食べたい!」という方には冷やし麺のお弁当も。
種類が豊富で充実しています。
諸説ありますが、冷やし中華が誕生したのは昭和8年。
東京都千代田区にある「揚子江菜館」の2代目料理長・周子儀さんが、夏でも食べたくなる中華麺を作り出したのが始まりと言われています。
日本生まれの周さんが涼しげに感じる中華そばを作るためにヒントにしたのは「ざるそば」。
ベースとなる甘酢ダレは試行錯誤を重ね、約2年の歳月をかけて完成してのだそう。
盛り付けは、当時お店から見えていた富士山をイメージ。
そして完成したのが「五色涼拌麺(ごしょくりゃんばんめん)」。まさに多くの人がイメージする冷やし中華そのものですね!
それから約20年後、戦後の外食文化の発展とともに飲食店が北海道でも増加。ラーメン店が多い北海道では「冷やし中華」ではなく、「冷やしラーメン」と名を変え、広まりました。
そして、平成に入ってから冷やしラーメンに大きな転機が。今では定番の「ゴマだれ」が普及したんです。
ホテル札幌ガーデンパレス 赤坂四川飯店の「バンバンヂィスーリャンメン(1600円)」も、色鮮やかな具の上にはゴマだれが…。
ゴマの香りが濃厚で、ピリッとした辛さがアクセントになってすごくおいしい!
菊池秀昭料理長によると、「オープン当初は違うスタイルだった。25年ぐらい前、オープンして8年たって今の形になってきた」とのこと。
「キンキンに冷やす冷麺ではなく、常温に近い状態で提供していた。うちわであおいで熱を取るぐらいだった」と話してくれました。
ゴマだれを使った冷やしラーメンはラーメンサラダが普及し、ゴマとラーメンの相性が注目されるようになったことから、居酒屋をはじめ、スーパーやコンビニなどでも定番になりました。
さらに健康志向の高まりから、2000年頃には豆乳ブームが。コーヒーやスイーツ、鍋料理など、ありとあらゆる商品に豆乳を使用。
冷やしラーメンにもゴマと豆乳を使った冷たい担々麺が定着していきます。
そして令和、冷やしラーメンの進化は新たな段階に。従来の冷やし中華とは全く違う「創作料理」に進化していました!
ココノススキノの4階にある「ラーメンフードホールミングル」では、各店舗それぞれ違った冷やしラーメンを提供しています。
「札幌真麺処 幸村」の「幸村の冷やしラーメン(1100円)は一見すると定番の冷やし中華に近い仕上がりですが、パプリカなど彩りのいい野菜や豚しゃぶを使用するなど、具材をアレンジしています。
幸村風のおしゃれな冷やしラーメンにしたかったのだそう。
「麺屋 竹蔵」の「冷やしほたて塩(1300円)」は、店の看板メニューのひとつ、生ホタテと自家製ホタテ油を使ったすっきりとした塩ラーメンの冷たいバージョン。
開店当初から人気の「ほたて塩」をアレンジして、夏にピッタリの清涼感のあるスープに仕上げました。
「MEN in EZO SUSUKINO」の「冷やしまぐろそば~磯仕立て~(1100円)」は、まぐろのだしをきかせたスープにツナをトッピング。
特注の細麺を使用したしょうゆベースの冷やしラーメンです。
つけ麺が人気の「札幌つけ麺 札幌ラーメン 風来堂」では、オリジナリティを出すために定番の冷やし中華ではない「冷たいラーメン」を開発。
札幌味噌ラーメンをベースに、冷たくても油が固まらないように試行錯誤を重ねた、濃厚スープの「冷し味噌ラーメン(1000円)」を提供しています。
どれも個性のある冷やしラーメン。北海道の冷やし中華は、形にとらわれないお店の創意工夫が詰まったオンリーワンの一杯になっていました。皆さんもぜひ自分好みの冷やし中華を探してみてください。
みんテレ7月16日OAのものです。
(上記の情報は記事作成時点でのものです。
最新の情報は各店舗・施設にお問い合わせください)