第49回「"サードプレイス"ありますか?」
「私たちの未来は、私たちで作る!」
あなたの「困りごと」、「モヤモヤ」、「お悩み」、もしくは、「変えていきたい社会の課題」などを通して、みんなで一緒に「これから」を考えていく番組。
今回もリスナーの方から寄せられたメッセージに3人でこたえました。
最近「サードプレイス」という言葉を知ったのですが、自宅や職場、学校以外の居心地のいい場所のことだそうです。
私にとってのサードプレイスは図書館のような気がします。
みなさんにとって、サードプレイスはどんなところですか?よかったら教えてください。
小泉:私、仕事も自分で運転していくので車。
大石:おー。
小泉:昔から運転するのは好きなんですけど、なんか、好きな音楽とかラジオを聴きながら一人で過ごす時間はすごくリラックスできますね。
大石:何分くらいドライブしてるんですか?
小泉:仕事に行く時に使うので、時には1時間、2時間近くの時もあれば、15分、30分とか。毎日、仕事に行く時はほぼ自分で運転していくんですよね。時々電車とか飛行機、新幹線とかも使うんですけど、それはそれで、今度は本が読めるスペースとして。運転してると無理だから。移動中はどこでもサードプレイスかもしれないです。
上村:大石さんはどうですか?
大石:僕はね、海の見えるホテルとかでゴロゴロ寝てるのが一番好きですね。誰からも電話かかってこないし、話しかけられもしないし。
小泉:電話、かかってきてるんじゃないの?笑
大石:そうそう、そうかもしれない。笑
小泉:取らない?
大石:取らない。もう、裏返しにしてるの。無かったことにしてる。
小泉:ホテルってまた環境が変わるから、よく眠れたりしますよね。
大石:よく眠れるし、考えが広がったりします。いろいろなものが整理される。
上村:大石さんもきょんさんも、普段たくさんの人と関わる仕事じゃないですか。そうやって一人の空間、一人でホッとしたいっていうのも大事なんですかね。
大石:大事だと思いますね。自分の場所を確保する。
小泉:さえちゃんは?
上村:私はお二人とは真逆で、人がザワザワいるところなんですけど…ディズニーリゾートに行くことですかね。笑
小泉:そうだねー。
大石:一人で?
上村:一人でも行きます!この前は、春節のタイミングだったんですけど、一人で行って、食べたいフードがあったので。あと、やりたいことがあったので。
小泉:混んでたんじゃない?
上村:混んでたんです。200分待ちのアトラクションが何個もあるくらい、すごく混んでる日だったんですけど、そこでいかに効率よく回ったか、とかで達成感を得られるんですよね。美味しいものを一人で食べて、好きな作品の音楽がかかっていたり。綺麗な景色もあって。
小泉:うん。
上村:リセットもできて、安らぎも得られるのが。
小泉:さえちゃんの大好きな世界がそこにあるから、それはそうかもしれないね。
上村:全然、静かなところではないんですけど。笑
小泉:うんうん。
上村:サードプレイスは第3の居場所のことで、リラックスできる場所は人それぞれですよね。
小泉:自宅や職場、学校以外のリラックスできる場所だね。
上村:自分らしくいられる場所、ということもあるそうです。具体的なサードプレイスとしては、図書館、チェーン系のカフェや喫茶店も多いようですね。
小泉:ファミレスとか喫茶店とかじゃないと執筆が進まないみたいな作家の人とか、よく聞きますよね。
大石:あ、そうですか。
上村:あとは場所じゃなくても、趣味の集まりであったり、自分の居場所であれば。ただ、「サードプレイス」という言葉を知っている方はまだ少ないそうで、日本リサーチセンターが2024年に行った調査では15歳~79歳の男女のうち「サードプレイスという言葉を聞いたことがない人」71.8%、「知っていて内容も理解している」と答えた人は10.4%にとどまっています。そして「実際にサードプレイスを持っている人」14.7%、「持っていないけれど欲しいと考えている人」37.5%ということです。
大石:結構ね、家にいてどこか行こうとすると「どこに行くの?」って聞かれたりするの。「いや、サードプレイスだよ」って言いたくなる。次回から使えるかもしれない。
小泉:そうだね。
大石:職場と、家族と、もう一つ別の場所もいるのよ。
小泉:そうね。私は30-40代の時はそれがバーでしたね。仕事が終わって、当時はマネージャーの方とかが運転してくれてたから、「今日はここで降りる」って言って。自分の行きつけのバーとかが何軒かあったので、「今日はこの街にしよう」って。そこに行って、マスターとかママとかとお話しして、バーでかかってる曲だとか、あとは全然違う職種の人が常連仲間だったりするじゃないですか。それで切り替えて次の日も頑張れる、みたいなのも。大人の人はバーがサードプレイスっていう人も多いかもしれない。
上村:かっこいいな。持ちたいな、そういうところ。
大石:一人でバーね、行ってみようかな。
小泉:バーは一人で行く、って感じがします。自分の中で。
上村:サードプレイスを持っている人は仕事と私生活の満足度が比較的高い傾向にあるということです。
小泉:高いかもしれない!この言葉(「サードプレイス」)広めたいですよね。気が楽になりそう。「サードプレイス、行ってくるから!」
「まじめな話」大歓迎!
広島県・Social Book Cafeハチドリ舎
お悩みから視点を広げて、こんな話題も紹介しました。
今回ご紹介するのは、広島県にあるちょっとユニークなカフェ。平和記念公園のすぐ近くにある「Social Book Cafe ハチドリ舎」です。ただお茶を飲んだり、食事を楽しんだりするために利用することもできますが、このカフェには特別なコンセプトがあります。それは「まじめなことを話しても引かれないい場所」。このカフェではまじめな話こそ大歓迎。ほぼ毎晩、社会課題をテーマにしたトークイベントも開かれています。政治や宗教、いじめの問題、差別、人権、さらには核兵器や憲法改正といったテーマについても気軽に、安心して話せることを目指しています。オーナーの安彦恵里香さんにお話を伺いました。
私自身が、社会課題に対して「自分は何ができるんだろう」とか、問題意識があって生きてきたんですけど、寂しくなりがちというか。
「すごいね」「えらいね」とか意識高い人にカテゴライズされちゃって、距離を取られるのが寂しくてしょうがなくて。一番傷つくのが「めんどくさい」なんですけど。
それを感じなくてすむような場所が私たちには必要というか、そういうふうに感じるのは私だけじゃないはずで。
「まじめなことを話しても引かれない場所を作りたい」というのが、ハチドリ舎のコンセプトなんです。
私と同じように孤独を感じたり、寂しいなって思ってる人がここにきたら「別に自分は変じゃなかった」と思って「明日も頑張ろう」、「自分にできることは何なのか」を考え続けることができる力をもらえる場が必要だなと。だから私にとっても、この場所は大切というか。
もう、ここを作ってからは、引かれることがなくなりましたから。
まじめな人って、適当な喋り場に行きづらいっていうのがあるんですよね。
私もそうですけど、男の人たちが集まって「どこのお姉ちゃんが可愛い」って話なんかつまんなくてしょうがないですし、「イケメンがどうこう」っていう話は、私は全然面白くないんですよね。友達が作りづらい、みたいなことがあると思っていて。でも、ハチドリ舎は、イベントのない日はソーシャルな語り場っていうのをやっていて、おしゃべりして帰っていく。そうじゃなかったら、家と会社の往復になっちゃうところに、ちょっと寄れて喋れる場があるっていうのはね。「どうします、トランプ政権?」みたいなまじめな話が、気軽にできるんですよ。
気軽にまじめな話ができる場所があったほうがいいな、って。全国に増えて欲しい。
小泉:たしかにね。
大石:わかる。
小泉:刺激にもなりそうですし。まじめな話って、自分の思いを言うと、どうしても何かにカテゴライズされて、シールを貼られるみたいな。そういう感じになっちゃうけど、こういう場所だったら意見が違ってもそれをまじめに、お互いが冷静に話せそうな気がする。
大石:たしかに。
上村:私は、報道の仕事をやっていることもあって、みんなで話し合う場が仕事場にあるのでありがたいなと思うんですけど、それがなかったら、結構厳しいかもな…インターネットでいろいろな人の意見を見るのも楽しいですけど、結構過激になっていっちゃうので。
小泉:そうなの。
上村:実際に顔を合わせて話せばそこまでヒートアップしないと思いますし。
大石:うん。
上村:日本でこういうの、なかなかないですよね。
小泉:たしかにね。
大石:毎晩のようにトークイベントが開催されてるみたいで。安心して話せる場所って、大事ですよね。
小泉:こういう場所に行くと、自分が興味を持っている事柄についてのさらに深い情報みたいなものを交換しあえて、それが楽しいっていう人生もあるじゃないですか。安彦さんは「まじめ」っていう言葉を使っていたけど、それがいちばんの興味っていう人たちもいて。でも、「えらいね」って流されちゃうみたいな。この場所だったらもっと世界が広がりそう。
上村:なんで、日本って「意識高い」ってなると「笑」みたいな感じになるんですかね。
小泉:ほんとに。
上村:いいことじゃないですか。なんで蔑むことみたいに…
大石:サステナブル界隈もそう言われがちですからね。「意識高い系」って。
小泉:普通だけどね、って思うけどね。でも、もしそういうふうに感じたことがある方がいたら、ハチドリ舎に行ってみたらいいかもしれないですね。原爆ドームから徒歩3分くらい、って書いてありましたよ。観光で訪れた時とかにもね。
大石:あとね、ハチドリ舎の取り組みを東京でもやってみようか、関西でもやってみようか、とか。全国に広がったらいいっておっしゃってましたもんね。
小泉:トークイベントとかも、かなり著名な方もいらっしゃっているみたいだから、結構話が広がっているんじゃないかなと思います。
大石:サステナについて、思いっきり語ってみたいな。
小泉:やったらいいじゃない!
(TBSラジオ『サステバ』より抜粋)