エゾエンゴサクは珍しいケシ科の食用野草!葉の質感と空色の花で判別しよう【野草・山菜・きのこ図鑑】
エゾエンゴサク ケシ科
珍しいケシ科の食用野草
わが国では北海道にのみ生えるケシ科の植物。日当たりのよい草原や斜面に多く、春先に美しい空色の花を咲かせる。同科には麻薬成分を含む各種のケシや触るとかぶれるクサノオウ、呼吸困難や心臓麻痺を引き起こすムラサキケマン、キケマンなどが含まれ、まさに有毒植物のデパートといった様相だが、このエゾエンゴサクと近縁のヤマエンゴサクのみ食用にされる。歯ごたえがよく旨みと甘みがあり、一度食べるととりこになる。ただし有毒成分をわずかに含むとされ過食は厳禁。アイヌは塊茎を食用にしたとされるが、初心者はやめておいた方がよさそう。
● 採れる場所:里山
独特の葉の質感と空色の花で判別
春先に葉を伸ばし花を咲かせ、初夏になると枯らせて地下茎のみになってしまう典型的なスプリング・エフェメラル。マットな質感で黄緑色の卵型~楕円形の小葉からなる独特な見た目の葉をつけ、これまた独特なシルエットの水色の花をつける。
【出典】『野草・山菜・きのこ図鑑』著:茸本 朗