山口市役所旧本庁舎 6月1日に閉庁式、解体へ
山口市役所旧本庁舎の閉庁式が6月1日午後5時にあり、同市関係者やお別れイベント「ハシヲワタス」への来場者らが、長年親しんできた建物に別れを告げた。
伊藤和貴市長は、建物の沿革を紹介するとともに、5月23日からこの日まで開かれた「ハシヲワタス」について「入庁して以来この建物で過ごしてきたが、これまでを振り返る時間もできて感謝したい」と述べた。そして「引き続き、新庁舎に対しても変わらぬ支援をお願いしたい」とあいさつ。続いて、入江幸江市議会議長が「長年にわたる思い出を胸に刻み、歴史に刻まれる特別な瞬間に、これまでのお礼を述べたい」、谷沢幸生山口大学長が「今後この地は様変わりしていくが、山口大がここに立地していたことも記憶に残していただけたら。この建物にお礼を申し上げる」と話した。
最後に、市民からのメッセージが付けられたロープを、伊藤市長と入江議長が正面玄関に掛けて閉庁。同時に、市民にそのことを知らせるように、サビエル記念聖堂の鐘が数分間鳴り響いた。
旧庁舎棟は、山口大教育学部の校舎として、もっとも古い棟は1961年に建てられた。1972年の同大の吉田キャンパス(山口市平川)への移転により、敷地と校舎を山口市が取得。1975年から50年間使用してきた。新本庁舎への移転やお別れイベントも終わり、6月4日(水)から解体工事がスタート。同地には、地下1階・地上2階建ての市民交流棟、約300台分の新立体駐車場、広場が整備される。2028年8月の完成予定だ。