900点を超える作品群で全貌に迫る! 大型巡回展「宇野亞喜良展 AQUIRAX UNO」が4月6日まで『群馬県立館林美術館』で開催中
宇野亞喜良氏の初期から最新作までの全仕事を網羅する過去最大規模の巡回展「宇野亞喜良展 AQUIRAX UNO」が、2025年4月6日(日)まで群馬県館林市の『群馬県立館林美術館』で開催されている。1950 年代の企業広告をはじめ、1960 年代のアングラ演劇ポスターや絵本・児童書、近年の俳句と少女をテーマとした絵画など、多彩で貴重な原画や資料が一堂に会する。
14年ぶりとなる大型個展で多岐にわたる仕事に迫る
宇野亞喜良氏の過去最大規模の展覧会として、2024年『東京オペラシティアートギャラリー』(東京)を皮切りに、『刈谷市美術館』(愛知)を巡回し、第3回目の会場となる。
12 のトピックに分けてジャンルごとに幅広い宇野氏の仕事を紹介する本展。1950 年代の企業広告から、1960 年代のアングラ演劇ポスターや絵本・児童書、近年の俳句と少女をテーマとした絵画まで、多彩で貴重な原画や資料など見ごたえがある。時代を超越した宇野亞喜良氏の、華麗で耽美な創作世界に浸りたい。
展覧会担当の野澤さんは「展覧会では、精緻な原画群が数多く展示され、確かな描写力による華麗で繊細なデッサンや、校正紙に書き込まれた指示などを間近でご覧いただけます。また、1960年代から現在に至るまでのポスター作品を、空間を贅沢に使って展示するコーナーも設けています。さらに、これまで一堂に紹介されることがなかった舞台や衣装の原画、人形なども展示され、宇野さんの舞台美術に対する深い理解と情熱を垣間見ることができます」と見どころを語ってくれた。
特別なイベントで宇野亞喜良氏の世界にさらに耽溺
3月2日(日)記念講演会「宇野亞喜良展ができるまで」
3月2日(日)14時~15時30分、本全国巡回展の監修者で『刈谷市美術館』館長代理・松本育子氏を講師に迎え、記念講演会「宇野亞喜良展ができるまで」が開催。開催に至る経緯や裏話や作品の魅力について語られる。定員130名、申し込み不要(要観覧券)。
3月8日(土)たてび☆びじゅつ部「おしゃれなカードづくり」
3月8日(土)13時30分~15時30分、子供から大人まで気軽に参加できる造形体験コーナー、たてび☆びじゅつ部「おしゃれなカードづくり」が登場。展覧会に出品されている作品の図柄を使って、おしゃれなカードづくりに挑戦できる。はがきサイズのカードに、作品の図柄を貼り付け、色鉛筆で塗ったり、宇野氏が実際の作品に使っているようにコーヒーで色をつけての制作もでき、持ち帰ってメッセージカードやしおりとして使える。開催時間内で自由な時間に参加OK。申し込み不要。
3月22日(土)学芸員による作品解説会
3月22日(土)14時~約40分、展覧会担当学芸員による解説を聞きながら、作品の鑑賞ができる作品解説会が開催。申し込み不要(要観覧券)。
開催概要
「宇野亞喜良展 AQUIRAX UNO」
開催期間:2025年1月25日(土)~4月6日(日)
開催時間:9:30~17:00(入館は~16:30)
休館日:月(2月24日を除く)・2月25日(火)
会場:群馬県立館林美術館(群馬県館林市日向町2003)
アクセス: 東武鉄道伊勢崎線多々良駅から徒歩20分
入場料:一般830円、大学・高校生410円
※中学生以下、障害者手帳をお持ちの人と介護者1名無料
※群馬県在住65歳以上の人は平日2割引き
【問い合わせ先】
群馬県立館林美術館☏ 0276-72-8188
公式HP https://gmat.pref.gunma.jp/exhibition/ex/%e5%ae%87%e9%87%8e%e4%ba%9e%e5%96%9c%e8%89%af%e5%b1%95%e3%80%80aquirax-uno/
取材・文=前田真紀 画像提供=群馬県立館林美術館
前田真紀
ライター
『散歩の達人』『JR時刻表』ほか雑誌・Webで旅・グルメ・イベントなどさまざまなテーマで取材・執筆。10年以上住んだ栃木県那須塩原界隈のおいしいものや作家さんなどを紹介するブログ「那須・塩原いいとこ、みっけ」を運営。美術に興味があり、美術評論家で東京藝術大学教授・布施英利氏の「布施アカデミア」受講4年目に突入。