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10年前、20年前、30年前にはどんなアニメが? アニメの歴史を振り返る

アットエス

SBSラジオ「TOROアニメーション総研」のイチオシコーナー、人気アニメ評論家の藤津さんが語る『藤津亮太のアニメラボ』。今回は、10年前、20年前、30年前と10年刻みに当時のアニメを振り返ってお話を伺いました。※以下語り、藤津亮太さん

2015年:『響け!ユーフォニアム』がスタート

2015年には『響け!ユーフォニアム』が始まりました。『艦隊これくしょん -艦これ-』、『おそ松さん』、プリキュアでいうと『Go!プリンセスプリキュア』も放送していましたね。ドラえもん映画では『映画ドラえもん のび太の宇宙英雄記』、ポケモンでは『ポケモン・ザ・ムービーXY 光輪の超魔神 フーパ』が公開されました。コナンの映画は『名探偵コナン 業火の向日葵』ですね。他にも『ブルージャイアント』の立川譲監督が初めてテレビシリーズの監督をした『デス・パレード』もありました。これらがだいたい10年前です。

2005年:ドラえもんはキャスト交代で空白の年に

20年前にさかのぼりましょう。ドラえもん映画はキャスト、スタッフ交代のタイミングで空白の年になります。2005年4月からテレビシリーズは新キャスト・新スタッフでスタートしたのですが、映画は1年お休みをして、翌年2006年の『のび太の恐竜2006』からリスタートしました。

プリキュアは『ふたりはプリキュア マックスハート』。あと『交響詩篇エウレカセブン』や『BLOOD+』、前回の「アニメの中の神様」がテーマのときにメールで来ていた『かみちゅ!』もありました。名探偵コナンは『名探偵コナン 水平線上の陰謀』ですね。あとは『ガン×ソード』や『ツバサ・クロニクル』などもこのあたりです。あとシャフトが手がけたものでいうと『ぱにぽにだっしゅ!』が終わったあたりです。この年の作品だと、個人的には『SPEED GRAPHER』というGONZOが制作した、カメラマンがカメラを使って被写体を撮ると相手が爆死する、変わったアニメがかなり好きです。

1995年:アニメの歴史を変えた『トイ・ストーリー』が登場

そして30年前。1995年は、エポックメイキングな作品が多い年です。ちょっと意外なところでは『トイ・ストーリー』でしょうか。世界初の長編3DCGアニメーションです。ここで歴史が大きく変わっているんですね。長編は作るのが大変だから無理だろうと言われていましたが、ピクサーは作りました。これで北米のアニメーション市場はグーッと3DCGに振れていきます。

『GHOST IN THE SHELL / 攻殻機動隊』、『新世紀エヴァンゲリオン』も95年でした。それから『スレイヤーズ』。声優の林原めぐみさんはスレイヤーズのリナ=インバースと、エヴァンゲリオンの綾波レイの両方に声をあてていて、ダブルで人気がありました。全然性格も違うしドラマ性も違っていて、両方のキャラと手を繋いでるみたいだったと林原さんは話していたようです。他には『新機動戦記ガンダムW』、『黄金勇者ゴルドラン』、ドラえもんでいうと『ドラえもん のび太の創世日記』の年ですね。

確実に時間は経っているのですが、意外に覚えているものは覚えていますし、古びていないんですよね。2005年頃の作品は、今でも現役で見られると思います。さすがに30年前だと、放送フォーマットなどが少し古い印象があるかもしれませんが、逆にそのときの時代の空気が感じられると思います。皆さんのアニメライフを振り返る一助になれば幸いです。

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