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「いつも片思い…」恋をしても“負け戦”ばかりになる人の共通点と回避するコツ

ウレぴあ総研

誰だって一方通行の恋愛はつらいし、好きになるなら両思いを目指すのが前向きな姿勢といえます。

相手の態度を見て「叶わないならもういいや」と早々に諦めてしまうのも、自分が痛手を負わないためには大切なときも確かにあります。

でも、「報われない片思い」を避ける意識が強い人ほど好きな人と両思いになる可能性も下がりがちで、結局は孤独が続くのもまた現実です。

恋をしても「負け戦」ばかりになるのは、なぜなのでしょうか。

「叶わないなら好きでいても無駄」と思う理由

好きな人がいてアプローチをするけれど、そっけない態度を返されたり好意を感じられる言葉をかけてもらえなかったり、「脈なし」を感じるとすぐ諦めてしまう、という人は多いもの。

両思いが前提の恋愛なら、一向にこちらを向く気配のない相手を追いかけることはつらく、告白なんてもってのほか、「恥をかかないうちに身を引く」と話す人も実際に見聞きします。

自分が向ける好意を受け止めてほしい、相手にもこちらを好きになってほしいと思うのは当たり前で、それが叶うかどうかを見極めるのは、無駄な時間を過ごさないためのコツともいえます。

「叶わないなら好きでいても無駄」となるのは、自分が抱える好意に価値があるとわかっているからです。

自分だけが好きでいることで傷つきたくない、恥をかきたくない、自分の「好き」を軽んじられたくない、だから「好かれているかどうか」ばかり気になって相手の態度に集中し、期待から外れる対応をされるとすぐ「もうやめよう」と思います。

内側に抱える好意は自分の体調を左右するほど大きなもので精神面でも影響が深く、相手が等しく愛情を向けてくれるなら前向きになれるけれど、そうでないときは落ち込む一方だからいつしか逃げたくなりますよね。

相手の態度や言葉に傷ついて自信をなくす一方になると、人を好きになることそのものが怖くなるし、傷つけられる自分に耐えるエネルギーも持てません。

「報われない片思い」を避ける人は、自分の好意に価値を見つけているからこそ、受け取らない相手を好きでいる意識を持てないともいえます。

「負け戦」ばかり記憶していくリスク

男女関係なく「報われない片思い」を避ける人は多く、その結果ひとりの人としっかりと愛情で結ばれた関係を築けているならいいのですが、反対に「誰とも付き合えずずっと孤独」という人もいます。

「両思いになれない」とわかって好きな人を諦める経験ばかり積んでいき、「好かれる努力が実って相手からも愛される」自分を知らないのですね。

30代なかばのある男性は、叶わない思いを「無駄」と言い切り「負け戦はしないんだ」と胸を張りますが、その現実では彼女のいない生活が5年以上続いています。

自分だけが痛手を負って終わることはないけれど、誰を好きになっても両思いにたどり着けない現実が正解なのかどうかは、疑問です。

この男性の場合は、いいなと思う女性がいてアプローチをするけれど、「ダメだな」と見切りをつけるタイミングが早く、よくよく聞いてみると親密度が深くなる前に相手を諦めていました。

客観的に見て「これからお互いを知っていく流れ」と思うときでも、「自分への好意があるとはっきり伝わらない相手の態度が不安だから」早々に関係から逃げ出してしまうのですね。

その結果、「告白をして振られる」ような負け戦は確かにないけれど、その代わり「誰を好きになっても中途半端な関係しか築けない」のが、男性の経験になっています。

傷や痛みを負わない恋愛が男性にとっては理想であり、それを叶えてくれる女性を探し求めますが、実際はそんな都合のいい人はいません。

男性が忘れているのは「傷や痛みを負うのはお互いさま」という現実であって、お互いに違う人間なら感情の摩擦もすれ違いも当然に起こります。

それを避けていれば当然に相手のことを知る機会は失われ、また自分の気持ちを知ってもらうこともありませんよね。

「報われない片思い」から逃げながら実際は「負け戦ばかり経験している」人の弱点は、自分が抱える好意や愛情を相手に育ててもらおうとする依存です。

「相手ありき」で自分の思いを決めない

自分が向ける好意に無意識でも価値があると思うからこそ、それを受け止めてくれない相手には失望するし、「好かれない自分」を実感する前に諦めようとします。

それを決めるのは相手の態度や言葉であり、「相手はこちらをどう思っているか」にばかり意識を向けてしまう結果、自分の好意がそれによって左右されます。

「相手ありき」で自分の思いを決めてしまうと、本当なら両思いになれる可能性が残されていたのにそれを知る前に関係が終わってしまうリスクを避けられません。

違う人間同士なら接触の仕方もつながりの考え方も人それぞれで、好意が育つきっかけもスピードも「自分とは別である」のが当たり前です。

自分と等しく相手にも「自分の好意には価値がある」という意識があることを、忘れてはいけません。

向ける期待や理想が大きくなるほどに、その通りに動いてくれない相手に落胆して「見切りをつける」ようになりますが、そのときの相手の気持ちや意思はどうだったのか、確認したでしょうか。

相手の状態や状況を何も知らないまま「叶えてくれない」と決めつけることは、相手にとっても失望や落胆を招きます。

「相手ありき」で自分の気持ちを決めるから、「両思いになれる可能性があってもそれを考えず早々に諦める」ことで負け戦の記憶ばかり残ります。

自分の気持ちを相手に依存させることは、ひいては自分が損をすることになるのですね。

傷や痛みを負うことは「無駄」ではない

昔は片思いでも相手を好きな気持ちを純粋に楽しんでいたけれど、うまくいかない恋愛を繰り返して傷つけられることに大きな恐怖を覚え、報われない片思いを避けるようになったという人は大勢います。

誰かを好きになっても、悲しくなったりつらくなったりすること、自分が向ける好意を軽んじられることに耐えられず、心に生まれた好意そのものを育てるエネルギーがない人もいます。

それでも、人と関わって傷や痛みを負うのは相手も等しくそうであり、その経験を「傷つけられた自分」で置くのではなく「どうすればいいのか」を考えることで、次を間違えない糧にできると筆者は考えます。

LINEでメッセージを送るけれど、期待したような「自分への好意が感じられる返事」が来ないとき、「ショックだな、好かれてないのだな」と逃げてしまえばそこで終わります。

そうではなく、「この返信にはどんな意味があるのだろう」「これを送ったのはどんな気持ちなのだろう」と想像する意識があれば、「もしかして、自分の送ったメッセージがまずかったのかも」という可能性にも気が付きます。

せっかくコミュニケーションを取る機会があるのに、それを自分の感情だけで捨ててしまうのは、本当にもったいないことです。

相手には相手の事情があり、自分の現実とはまったく別である可能性は常にあって、それも「お互いさま」、すれ違うときは互いの状態を理解する努力が好意を育てるためには欠かせません。

傷や痛みを負うことは無駄な経験ではなく、違う人間同士だからこそ理解を深める機会だと受け止めれば、相手に気持ちを確認する勇気が持てます。

それを見て相手にも心を開く勇気が生まれ、こちらのことを知ろうとする意識が大きくなります。

恋愛は一方通行の関わりでは両思いが遠ざかるのは当たり前で、「報われない片思いはしない」のではなく「両思いになれる可能性を育てていく」姿勢が、居心地のいい距離感には必須だと筆者は思っています。

「お互いの好意を慈しむ」のが幸せな恋愛

何年も安定した交際が続いているカップルや夫婦にお話を伺うと、「自分が向ける気持ちに素直になる」が共通点として見えてきます。

相手ありきで自分の気持ちを作るのではなく、「この人が好きだ」と思う心を正面から受け止め、伝えていくことにためらいがないのですね。

過去を聞けば、きつい喧嘩をしていたりすれ違いを修復できなくて別れ話が出ていたり、それでも関係が終わらなかったのは、「この人を好きな気持ちが消えなかったから」です。

衝突もすれ違いもあるけれど、そこで相手に落胆して諦めるのではなく、お互いの違いを理解して歩み寄ることを当然にできるから、関係は続きます。

最初からそんな勇気を持っていた人もいますが、相手との関わりのなかで少しずつ自分の抱える好意に自信を持ち、大切にする意識を育てていった人もいます。

自分の好意を大切に思うから相手の好意も等しく大切にしたいと思うのであって、お互いの好意を慈しむ姿勢が、揺るがない愛情を大きくしていくのだと感じます。

向ける気持ちが「報われるかどうか」で片思いの続行を判断するのではなく、まず自分のなかに生まれた好意をまっすぐに見つける勇気が、恋心の成就には必須なのですね。

その姿勢が、相手との関わり方にも前向きさとなって反映されます。

本当に理想を抱えるのであれば「お互いの好意を慈しめること」、それが幸せな恋愛の基本であることを、忘れてはいけません。

振られて終わる恋愛を避けたいのは誰もがあると思いますが、自分が受ける傷や痛みのことばかり考えると相手の姿をまっすぐに見る意識を失います。

関係はふたりで築いていくもので、本当に見極めたいのは「好かれているかどうか」ではなく「自分はどんな気持ちを向けているか」です。

それをきちんと掴むことで相手の姿を正しく見ることができ、本当の「負け戦」を回避できます。

お互いの「好き」を一緒に育てていけるかどうか、を考えたいですね。

(mimot.(ミモット)/弘田 香)

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