戸畑の街で70年！「コーヒーショップ シャルム」は親子4代続く老舗喫茶店【北九州市戸畑区】
いつの時代でも「カフェ」という存在は人々をトリコにします。近年のSNS人気も相まって、おしゃれなカフェ巡りを楽しむ女性も多い中、にわかに脚光を浴びているのが「昭和レトロな喫茶店」。中年以上の方はノスタルジックを感じ、若者にとってはおしゃれなカフェにないレトロ感が斬新だと感じるんだそうです。そこで福岡にある「昭和レトロを感じられる喫茶店」をご紹介していきたいと思います。
コーヒーショップ シャルムの場所は、昭和の香り残る「中本町あやめ通り商店街」の中
今回ご紹介する「コーヒーショップ シャルム」は、JR戸畑駅から徒歩7分ほどの場所にある「中本町あやめ通り」という商店街の中にあります。
まずはルート紹介から。JR戸畑駅の南口を出まして、駅前を走る県道50号線を左へ。「ウェル戸畑前交差点」の歩道橋を右折します。
しばらく歩くと、突然「中本町あやめ通り」のアーケードが出現します。
アーケードの中はかなりのお店のシャッターが下ろされ、閑散とした雰囲気。まるで昭和の頃から時が止まっているかのようです。
戸畑区は高度経済成長期の1960年代には10万人もの人口を抱えていたそうで、この商店街も当時はかなり賑わっていたと推測されます。
ちなみに「あやめ通り」という名前は、かつて戸畑区の原野部にのみ自生していた伝説の花「戸畑あやめ」にちなんで名付けられたとされています。
アーケードをそのまま直進していくと、左手にコーヒーショップ シャルムの姿が現れます。
こちらが外観。個性的なオリジナルフォントのロゴマーク、山型に組み込まれた大理石調のタイル、エントランスのガラスのショーケースなど、懐かしさ満点のルックスです！
商店街の南側からの写真。アーケード入り口の右手にあるのがシャルムです。
こちらのキーコーヒーの立体看板が目印となります。さて、それでは早速入店してみましょう！
朝から夜まで多くのお客さんで賑わう店内
入店するとまず驚くのがお客さんの多さ。平日の15時でしたが、店内はほぼ満席。外の閑散とした商店街と相反して、かなり賑わっています。
客層もオフィスワーカーからマダム、年配の方から20代の若者まで、世代を問わず老若男女が利用しているようです。
お客さんがいないタイミングを見計らって店内をパチリ。
メタルフレームの椅子にラタンのパーテーション、所々に配置された観葉植物など、昭和の面影が残ります。
道路に面した窓側席。ちなみにこちらの窓はマジックミラーになっており、外から中が見えないように配慮されているんだとか！
本棚にはレトロ喫茶店のマストアイテム「スポーツ新聞」を筆頭に、いろんな雑誌が置かれています。
カフェではスマホを見ながら過ごすのが定番化した現代ですが、たまにはスポーツ新聞や雑誌をめくりながらカフェタイムを過ごしてみてはいかがでしょう？
喫茶店のスピーカーとして一時代を築いた「BOSE」のスピーカー。年季が入っていますが、今なお現役です！
コーヒーショップ シャルムの歴史
店内に飾られていた、創業当初である昭和30年7月の戸畑祇園の風景。商店街の右手にあるのがかつてのコーヒーショップ シャルム。当時から場所も変わっていません。
「コーヒーショップ シャルム」が創業したのは1955年（昭和30年）7月。今年で満69年、来年にはなんと創業70周年を迎えます。
元々は店長の久保雅志さんの曽祖父様がはじめたお店で、それから70年に渡り親子代々で家業を受け継がれ、雅志さんはなんと4代目にあたるんだそう！
なぜ曽祖父様が喫茶店を開業したかは不明とのことですが、先述したように1955年は高度経済成長の頃で戸畑の町の人口もかなり多かった上、ちょうど当時は空前の喫茶店ブームだったという背景もあったことで開業に至ったと考えられます。
また、戸畑と言えば、戸畑祇園大山笠が有名。博多祇園山笠や小倉祇園太鼓とともに「福岡県夏の三大祭り」の一つとされ、ユネスコの無形文化遺産にも登録され、国の重要無形民俗文化財にも指定されているお祭りです。
創業70年になるシャルムとの関係も深く、店内には大山笠の模型など、戸畑祇園関連のアイテムも至る所に展示されています。
毎年7月に行われる「戸畑祇󠄀園大山笠競演会」の際には多くのお客さんが来店。お祭り好きな戸畑っ子の立ち寄りスポットにもなっており、まさに戸畑祇󠄀園とともに歴史を歩んできたと言っても過言ではないでしょう。
戸畑っ子御用達！長年に渡り愛され続けてきた喫茶メニューの数々
それではメニューをチェックしていきましょう！
シャルムの定番と言えば、あつあつの鉄板で提供される食事。ナポリタンやハンバーグなど6種類の鉄板メニューが揃っています。
他にもとんかつ定食、デミハンバーグ定食、ソースカツ丼やピラフ、カレー、トルコライスといったがっつり系の食事メニューが豊富です。
パフェやバナナサンデー、フロートといったアイスクリームを使ったデザートから、ミックスサンドやカツサンドなどサンドイッチ系も充実。
また、9:00〜11:00まではモーニング営業も行っており、トースト＆ハムエッグ＆ドリンクのAセットと、卵焼きサンド＆フライドポテト＆ドリンクのBセット（各750円）の2種類から選べる上、ドリンクにホットコーヒーをチョイスすると、おかわり自由というサービスも！
今回は鉄板メニューの中の定番「イタスパセット」をオーダーしてみました。
鉄板にはアツアツのナポリタンと目玉焼きがセットされ、これにサラダ、おにぎり、味噌汁、ドリンクが付いて、お値段は1000円なり。
濃厚なナポリタンは昔から変わらぬおいしさ！これにほぐした目玉焼きを絡めるとさらに絶妙な味わいになります！
セットに付いたサラダ・おにぎり・味噌汁までいただくと、満腹になれますよー！
こちらはキンキンに冷えたアイスコーヒー（600円）。
年季の入った銅のカップは、なんと創業当初の70年前から使用しているんだとか！カップに宿る歴史を感じながら、ゆっくりといただきました。
戸畑の街で親子4代、70年に渡り営業を続けるコーヒーショップ シャルム。
戸畑の人々の良き居場所として、これからもずっとあり続けて欲しいと思います。
なお、今回登場した「中本町あやめ通り商店街」をはじめ、北九州市内や近郊の筑豊エリアにはレトロな商店街がたくさん残っているので、レトロ好きな方は商店街巡りを楽しんでみても面白いと思いますよ！
コーヒーショップ シャルム
住所：福岡県北九州市戸畑区中本町2-5 久保ビル1階
電話番号：093-871-4486
営業時間：9:00〜20:00
定休日：不定休
喫煙：全席禁煙
Instagram：https://www.instagram.com/coffee_shop.charme/
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