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水族館の魚を食べる!?レトロ感満載の北海道最古の水族館 魚愛あふれる飼育員の驚きの展示とは?

SODANE

水族館の魚を食べる!?レトロ感満載の北海道最古の水族館 魚愛あふれる飼育員の驚きの展示とは?

北海道の何でもNo.1を探す「イチバン!」。今回は道内で最も古い水族館に森唯菜アナウンサーがお邪魔しました。レトロな館内と魚愛溢れる飼育員のユニークな展示に驚きの連続です!

太平洋、日本海、オホーツク海と3つの海に囲まれた北海道には個性的な水族館が11館もあります(動物園は除く:HTB調べ)。

そのうちイチバ~ン最初に作られたのが市立室蘭水族館です。

出迎えてくれたのはシンボルフィッシュの「アブラボウズ」です。水族館展示室蘭近郊の海に生息する魚を中心に143種類、4830匹を飼育・展示しています。この水族館の大きな特徴が…

■飼育員高山佳代さん「昔ながらの展示法で、汽車窓式水槽です。70年以上前の水槽がそのままの状態で残っている歴史的な水槽の形になっています」

1953年、水産業の振興を目的に北海道第一号の水族館として誕生した室蘭水族館。

汽車窓式水槽は一つ一つの生き物をじっくり観察できる伝統的な展示方法で、今も開館当時の姿をそのまま残しています。

更に真鍮の手すりや水槽の土台になっている人工大理石、注意書きの看板も当時のまま。建築資材が新しくなり、水槽の周りの壁や手すりの土台となっている人工大理石を加工できる職人は、今はもういないということです。

■高平浩司館長「やっぱり歴史的な建物は残しておくべきだと思っています。周りが変わっていってもこの水族館自体は全然変わっていない、そこがものすごく良いところです」

そんな懐かしさを感じさせる館内で、よく見ると見慣れない表示が・・・

■唯菜アナ「ちょっと気になったのがこの表示『旨いレベル』とあるんですけど、これは何ですか?」

■飼育員高山さん「私の自画像もついているんですが、私が食べた個人的感想を解説板に書かせていただきました」

魚の魅力や美味しい食べ方を知ってもらおうと高山さんが始めた「旨いレベル」。スーパーや地元の漁師から魚を仕入れて展示している魚のおよそ7割を食べたといいます。

■飼育員高山さん「漁師さんのところに魚をいただきに行くときに『これ食べても良いですか』と聞くと『こったらものも食うのか』と言われて、『食って大丈夫なのか』と聞かれるが、『食べてみたいのでぜひ挑戦させてください』と言ってご協力いただいている」

中にはあまり美味しくない魚もいたようで…

■高山さん「今いる魚の中ではオクカジカには非常に申し訳ないんですけれど、旨いレベルが2になっています。鮮度は良かったんですけど、エサのせいなのかちょっと酸っぱい香りがしたんですよね、キムチ鍋にしたんですけどキムチに勝る酸っぱい香りがしまして、私の責任で星2個になっています」

ひときわ大きな魚はシンボルフィッシュの『アブラボウズ』。室蘭沖にも生息する深海魚です。室蘭水族館が全国の水族館でイチバン早く飼育に成功し、国内の最長飼育記録も持っています。

■唯菜アナ「これも召し上がった?」

■高山さん「シンボルフィッシュを食べたのかと思われそうだが、展示して良し!食べて良し!の抜群に良い魚。食べたお味は全身大トロです!」

水族館の名物も開館当初から変わっていません。家族4代にわたって経営を続けてきた「つぶ焼き池田」。初代が地元で獲れたツブを美味しく食べてもらおうと売り始めたのが始まりです。

秘伝のレシピが受け継がれてきました。

■つぶ焼き池田4代目三好望美さん「母とかの姿を見ているので初代からの味をずっと皆さんに食べていただけたらなと思って頑張っています。味を守っていくというのもそうですけど、懐かしいね、昔から味も変わってないねと言っていただけたら嬉しいなと思っています」

水族館紡いできた歴史を大切にしながらユニークな展示にも挑戦している市立室蘭水族館。今年、新たにスタートする取り組みが一日飼育員体験です。

コイのプール清掃やアザラシのエサやり体験、ペンギンの散歩など飼育員の醍醐味を味わえます。

■唯菜アナ「楽しかったです。アザラシとも距離が近いし、お客さんとも距離が近くて本当に何か懐かしくて暖かい空間だなと感じました」

■伊達市からの客「年間パスポート買ってきています。展示も工夫されていて古さのわりにすごく楽しめていいなと」

■苫小牧市からの客「私たちの子ども時代のような感じですね」

■室蘭市からの客「このままでいい、このままずっと変わらずにあってほしいな」

■高平館長「ちょっと回って1、2時間で終わってしまうんですけども、みなさん長く滞在される。そういう懐かしさだとか癒されるもの、そういうものがこの水族館にはあると思います。73年の歴史という伝統は受け継いでいって、さらに新たなものを付け加えていきながら、満足していただけるようなものを常に考えて行動していきたいと思っています」

一日飼育員体験は6月と8月に実施。定員は6人です。来月分は既に定員に達しているのですが8月分は7月から募集を開始します。問い合わせは市立室蘭水族館まで。

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