上越市の旧「三の輪台いこいの広場」がキャンプ場に 民間に貸し付け今年プレオープン予定
新潟県上越市は2024年3月末で廃止した同市五智国分の野外活動施設「三の輪台いこいの広場」を民間企業に貸し付け、キャンプ場とする方針だ。開会中の市議会3月定例会に貸し付けに関する議案を提案している。公募型プロポーザルで選定された企業がキャンプ場を整備し、7月頃までに一部プレオープン、2030年度からは通年営業を予定している。
《画像:上越市五智国分の旧「三の輪台いこいの広場」の多目的広場(2025年2月27日撮影)》
三の輪台いこいの広場の面積は約7万2000平方m。なおえつ海水浴場から車で5分の高台にあり、野外広場やテニスコート、バーベキュー広場などを備えた勤労者野外活動施設として、1985年にオープンした。2002、2003年には風力発電施設2基も設置された。施設廃止後も平屋のセンターハウスや野外トイレ2棟のほか東屋や炊事場などが残る。
オープンから30年以上が経過して利用者が減少したことから、市は2015年にセンターハウスやテニスコートの供用を廃止し、2021年には耐用年数を迎えた風力発電施設を撤去。昨年3月末をもって、利用実態がほぼ無いとして施設を廃止した。災害時に近隣住民の一時的な避難場所とすることや施設内道路の一般車両の通行を認めることなどを条件に、譲渡または貸し付けで利活用する民間事業者を募集していた。
《画像:元センターハウス》
《画像:元テニスコート付近》
公募型プロポーザルで選定されたのは、ビル管理などを手がける信越ビル美装(長野市)で、応募は同社のみだった。プロポーザルに提出された事業計画では、既存建物を改修するなどしてキャンプ場を運営する。今年7月頃までに敷地の一部エリアをプレオープンさせ、2026年度には営業期間やエリアを拡大し、2030年度からの通年営業を目指す。支配人や副支配人などの職員4〜5人を配置し、災害時にはレンタル用品を活用した一時的な避難場所の設置や管理棟の開放なども予定している。
同所の近隣では昨年、オーシャンビューをウリにしたオートキャンプ場とグランピング施設がオープンしている。