尼崎 大覚寺のエンターテイメント性ある『節分会』を体験!「芦刈からくり堂」の上演や豆まきに大興奮 尼崎市
今年の節分は2月2日でしたが、皆さんどんな節分を過ごされましたか?そもそも節分とは「季節を分ける」という意味があり立春の前日を指し、地球の公転周期によって立春が変わり今年は2日になったそうです。筆者は今回尼崎市にある『大覚寺』の「節分会」で素敵な体験をしてきたので、その模様をレポートしていきたいと思います。
阪神尼崎駅から徒歩約5分の所にあり、江戸時代の城下町の風情を今に伝える寺町の中にあるお寺です。
筆者は12時から始まる「豆まき」の少し前に訪れたのですが、舞台ではちょうど「大覚寺身振り狂言」が奉納されており、多くの方が真剣な眼差しで見物されていました。普段は無言でセリフなども一切ないのですが、筆者が見た際は初めての方でも理解しやすいようにと司会の方が解説をしてくださっていました。めったに見られない迫力あるもので筆者も食い入るように拝見し、終わったときには自然と感謝の気持ちで演者の方々に拍手を送っていました。
「豆まき」の時間が近づいてきたのですが、その前に「芦刈からくり堂」の上演が行われました。このからくり人形は、名古屋のからくり人形師・九代玉屋庄兵衛先生によって制作されたもので、能面の制作技法による「頭(かしら)」、人形が変化する「仕掛け」、木製の歯車など江戸時代からの伝統技法を忠実に守られたものです。
人の手ではなく尼崎にある企業の技術を取り入れたコンピューター制御のエアシリンダーによって複雑な動きを繰り出しており、「からくり人形という江戸時代から続く伝統的なものづくりと、地元企業の最先端技術との融合を見ていただければうれしいです」とおっしゃる副住職。「山伏」から「からす天狗」への早替わりは本当に一瞬の出来事で、お客さんからは「うわぁ~」と感嘆の声が漏れていました。
皆さんお待ちかねの「豆まき」が始まりました。舞台の近くには福をいただこうと多くのお客さんでひしめきあい規制入場がかかってしまうほどでした。「鬼は外、福は内」という掛け声とともに四方八方に豆が投げられていきます。
ゲットできるかドキドキしていると、筆者の方にも豆が投げられ運よく豆をつかむことができました!!終わったあとはたくさんとれて満足そうな方や今年もゲットできなかったという方もおられ思い思いの「豆まき」を体験されていました。
一大イベントの「豆まき」が終わった後も境内はまだまだたくさんおもしろいスポットがあります。からす天狗がおみくじを運んでくれる「船弁慶からくり御籤」は、小さいお子さんが楽しそうに紐を操りおみくじを手にしていました。こちらも九代玉屋庄兵衛先生が製作されたもので、カタカタと少しずつ動くからす天狗がなんだかかわいらしく思えました。
こちらも珍しい「御朱印からくり」は前にある紐を引っ張ると弁財天の従者・筆硯童子(ひっけんどうじ)が御朱印を書いているように見えるもので、実際は設置した用紙に御朱印が押されます。やはり貴重なものだということで、多くの方が列をなしていました。
授与所では「芦刈の破魔矢」「昆布だるま」や「限定御朱印」など様々なものが授与されているのですが、筆者はその中でも節分限定でかわいらしい「昆布だるま(緑)」と「限定御朱印(からくり)」を購入させていただきました。
「昆布だるま」とは、大阪張り子の金天姫だるまに白板昆布の着物を巻き、紅白の水引の帯を締めたもの。昆布には「喜ぶ」、水引の帯には「良縁を結ぶ」との意味が込められ、倒れても起き上がる様子から病気平癒の祈りも兼ねています。こちらではだるま一体一体に心を込めて着物を着せておられます。
筆者はやはり”健康第一”ということで緑のだるまを選びました。表情や昆布の着物も1つ1つ個性があり、にこやかな表情にホッと心が温まります。
「芦刈からくり堂」の上演を見てとても感動したので、からす天狗が描かれた「御朱印」をいただきました。
豆は国産大豆を使用されているとのことで、味も美味しく帰って家族で福を分け合いました。今年の「節分会」は終わってしまいましたが、来年の節分にははぜひ子供から大人まで楽しめ貴重な体験ができる大覚寺に足を運んでみてはいかがでしょうか。
場所
大覚寺
(尼崎市寺町9番地)
TEL
06-6411-2705