「どうやったら歌のお兄さんになれますか!」 横山だいすけ青年、お客様センターに相談する
個性豊かな様々なゲストをお迎えして、幼少期のターニングポイントや、やる気スイッチの入った瞬間を深掘りしていく番組。メインパーソナリティの佐藤隆太さんと佐々木舞音アナウンサーの2人でお送りしています。
8月5日(月)の放送では、ゲストに11代目歌のお兄さん、横山だいすけさんが登場。歌のお兄さんになったきっかけや、学生時代の劇団四季時代のオーディションのエピソードを話してくれました!
佐々木:佐藤さんは「お世話になりました」とおっしゃってましたね。
佐藤:そりゃそうですよ!うちは3人子供がいますけど、長女の時はもうドンピシャのタイミングでお世話になって…
横山:いや~嬉しい!ありがとうございます!
「歌のお兄さんのオーディション?ここは来ませんよ」“大いなる勘違い”で、劇団四季の門を叩く!
佐藤:劇団四季とか歌のお兄さんを目指そうと思ったのは、いつ頃からなんですか?
横山:歌のお兄さん目指そうって思ったのは高校2年生のときなんですね。
すごいはっきり覚えてるんですよ。その時期って進路を考えると思うんですけど僕はその頃「歌が好き」「子供が好き」っていうのがあったんですね。子供に好きな歌を届けることができたらいいな、好きを仕事にしたいなと思って。そしたらうちの親が「そんなになりたいんだったら、NHKに電話してみたら」って言って。でも当時は事務所と繋がりとかないし…
佐藤:いや、そうですよね!
横山:一般人の僕からしたら、NHKと繋がるのはもうお客様センターしかなかったんで、お客様センターにとりあえず電話して「歌のお兄さんのオーディションでどうやったら受けられますか」みたいな。「いやここに電話されてもちょっと困る」「そうですよね!」ってガチャッて切られちゃったんです。でもそれしかないんで、何回か電話してたら、番組の内線に繋いでいただいて、「おかあさんといっしょ」の担当者の方に少しお話を聞かせてもらったんですよ!
佐々木:徐々に近づいたんですね、なんか本当に情熱で掴んだ感じ!
横山:それで受ける方法を聞いて、オーディションは毎年あるわけではないので「まずは音楽大学に行ったら、歌を勉強できる」って聞いたんです。そして卒業する時点でもまだ応募がなかったので、たまたま僕の前の歌のお兄さん、今井ゆうぞうさんが劇団四季に所属されていたっていうのも知って「劇団四季行ったら受けられるかもしれない」と思って劇団四季に入り、それから歌のお兄さんのオーディションの話を聞いて、受かったっていう。
佐藤:もう本当にすごいですね!目標をちゃんと「歌のお兄さん」って定めて、そのために動いてたわけじゃないですか。改めてですけど、普通はお兄さんのポジションってどうやって受けるんですか?
横山:普通は劇団とか芸能事務所に(オーディションの)お話が来るんですよ。あちら側から「今度オーディションやるので」っていうふうに、お声がかかるんですね。でも劇団四季入ったときに、窓口に「歌のお兄さんになるにはいつぐらいにお話するんですか」って劇団の事務局の方に聞いたら、「何を言ってるんですか、ここには来ませんよ!」って言われて。僕、これを“人生の大いなる勘違い”と呼んでるんですけど。今井ゆうぞうさんは劇団四季を経て、東宝芸能さんに入ってそこで話が来てたんです。僕はそこだけスト~ン!と知らなくて。でも、実際に歌のお兄さんのオーディションを受けたときに、劇団四季にいたおかげで、「踊りながら歌う」っていうのはそんなに苦じゃなかった。無駄じゃなかったし意味があったんだなって思います。
「先輩、実は今日はオーディションの日だったんです」まさかの事態も、母の言葉によって訪れた転機
佐藤:いやでもすごいよ~。だって“だいすけお兄さん”を9年間ですよね。元々はお客様センターに電話したのが、その椅子にずっと座ってるってすごいことですよね。
横山:「おかあさんといっしょ」は65年続いてるんで、その中で僕が11代目で、今のお兄さんが12代目なので、その中に入れたっていうのは自分としては幸せですよね。
佐藤:すごい!オーディションは、何人ぐらいいらっしゃるんですか?
横山:僕のときは分からなかったです。実は、追加のオーディションから受けたので。1次審査終わった後に、「今日はオーディションがあったんだよ」っていうのを大学の後輩から聞いたんですよ。僕は当時、ライオンキングに出演していて、僕の代わりがいない中で出ていたし、周りの皆さんがのサポートがあってやっと出ることができたというタイミングでもあったので。
佐藤:なるほど。
横山:大学の後輩が、僕がずっと歌のお兄さんやりたいって知ってたけど、ライオンキングでも頑張ってるからって声かけづらかったみたいで。でも一応何も声をかけないのは申し訳ないって思って「今日実はオーディションあったんですよ」って事故報告してくれたんですよ。終わる前に言ってよ!と思いましたけど。(笑)
佐藤:当時はそこを目指してずっとやってたわけですよね。(笑)
横山:「どうしよう」と思って、まあどうしようもないんですけど。それで親に聞いたら「電話したら?オーディションを受けさせてもらえるって可能性もゼロじゃないし」ってうちの親が言い出して。
佐藤:お母さん、電話かけるのすごく勧めてきますね!
横山:そうなんですよ!それで「自分の原点って何なのか、もう1回考えてみたら?」って考えて電話をしました。万が一受けられたら、それもそれでラッキーだと思って。
佐藤:劇団四季のほうに進むってなっても、いろんな役をやる中で子供たちに届けられることはいっぱいありそうですよね。
横山:一晩考えてみたらって親に言われて考えて、「やっぱり受けたい」と思ったので、電話したんですよ。もう内線番号を知ってたんで。(笑)それが「歌のお兄さんの追加のオーディションをやる」っていう会議が終わった瞬間だったんです。
佐藤:なんかちょっとすごい鳥肌が立つような、すごいタイミングですね!
横山:履歴書を持ってきてくださいってなって、でも当時は劇団四季の「ライオンキング」に出演してたので、「オーディションの日時はあなたには合わせられませんよ」「オーディションはオーディションとしてあるので、もしあなたに時間と縁があるんだったら受けられると思います」っていう感じで言っていただいて。でも、ほぼ被ることなく受けることができたんですよ。
佐々木:導かれてますね~!なるべくしてなったという感じがします。
佐藤:聞けば聞くほど何かミラクル起こってますね。やっぱりなんかシンプルなことですけど、諦めずに一つ踏み込んでみるっていうか、アクションを起こしてみると大事ですね。
横山:本当にそれはね思います。だから僕も夢を叶えることができたので、だからこそ子供たちや夢を持つ人にこういう話をすると、なんかやっぱり嘘みたいな本当の話に聞こえちゃうんですけど「諦めないこと」「まずやってみる!」っていうのを応援していきたいなって思いますね。
脅威の“やってみよう精神”で歌のお兄さんになることができた横山さん。今回はオーディションの裏側など話してくれました。これからもたくさんの子供たちに夢を与え続けてほしいですね!
(TBSラジオ『やる気スイッチラヂオ アストルム』より抜粋)