「鈴木敏夫とジブリ展」が岡山でいよいよ開幕!見どころをご紹介
ジブリ作品といえば、高畑勲監督、宮﨑駿監督をまず思い出されると思いますが、監督たちとともにジブリ映画を大ヒット作品にし続けてきた鈴木敏夫プロデューサー。鈴木氏の歩みとともに、ジブリの魅力に迫る展覧会「鈴木敏夫とジブリ展」(岡山展)が岡山県立美術館で2024年7月9日(火)から開催しています。今回は、展覧会の見どころを写真とともにたっぷりご紹介します。
スタジオジブリ副社長も来岡
2024年7月9日の開幕に先立ち、前日の8日に開会式が行われました。(株)スタジオジブリ代表取締役副社長、中島清文氏もお越しになり「展覧会に来ていただき、改めてジブリの作品をもう一度見直してもらう機会にしてもらえれば」とご挨拶されました。
名プロデューサー鈴木敏夫氏が見るジブリ作品
ジブリ作品のエンドロールには必ずと言ってよいほど鈴木氏の名前が流れてきます。スタジオジブリの代表取締役プロデューサーである鈴木氏は、徳間書店で日本初の本格的なアニメ専門誌「アニメージュ」の創刊に携わり、編集長を務められました。その後、高畑監督、宮﨑監督とともにスタジオジブリを立ち上げ、現在は代表取締役プロデューサーとして、世に感動を届け続けています。
見どころいっぱいの展覧会、ここは押さえよう
展覧会は、鈴木氏の人生を幼少期から現在までの6章に分け、鈴木氏の歩みを紹介しています。第1章は幼少の頃の鈴木氏が影響を受けた本や漫画が展示され、第4章では鈴木氏がどのようにジブリ作品と向き合い、作品を世に届けてきたのかを絵コンテや会議ノートなどを通して知ることができます。
①『となりのトトロ』のフォトスポット
みんな大好きトトロと一緒に写真撮影ができるフォトスポットです。大きなトトロは、笹の葉で包んだお土産を持ち、今にも差し出しそう。中トトロと小トトロは、作品の中のあのシーンを再現していますね。訪れた多くの方が順番待ちをして記念撮影をしていました。
②ジブリ名セリフのつり文字
鈴木氏が書いたジブリ作品の名セリフを立体にして展示しています。鈴木氏の書く文字は、書というよりデザインだと関係者の方が仰っていましたが、みなさんはどのように感じられるでしょうか。説明パネルがなくても、一気に作品の世界に引き込まれる鈴木氏のすごさをお楽しみください。
③湯婆婆と銭婆のおみくじコーナー
湯婆婆の凄まじい迫力に圧倒されますが、こちらはおみくじです。湯婆婆は恋愛、銭婆は開運のおみくじになっています。赤い橋を渡り、湯婆婆(もしくは銭婆)の口の中にある札を引いて番号を確認しましょう。札を引っぱると何か語りかけてくれます。
表情が柔らかいので、こちらは銭婆ですね。双子なのでどっちが湯婆婆なのか銭婆なのかわかりませんでしたが、語りかけてくる内容で区別できました。ファン心をくすぐられます。
引き出しには薬草ではなく、おみくじが入っています。引いた番号と同じ棚の引き出しを開けて、おみくじをGETしましょう。鈴木氏の執筆で、人生の励ましの言葉が書かれています。持ち帰れるので、展覧会を訪れた記念にもなります。
④鈴木敏夫の本棚
鈴木氏がこれまで読んできた8800冊の本がずらりと並べられています。このコーナーは落ち着いた雰囲気で、まるで鈴木氏の部屋に遊びに来たような感覚。というのも、鈴木氏の部屋を再現しており、小物もこだわったものを展示しています。小物や壁紙に注目してみると、鈴木氏の好みを垣間見ることができます。
その他の見どころ
漫画版『風の谷のナウシカ』誕生秘話、映画ナウシカの制作時の打ち合わせ内容やメモが書かれた「ナウシカノート」など、裏側を紹介しています。ジブリ作品のポスターや新聞広告のコーナーでは、ジブリの魅せ方に注目。そのほか、『もののけ姫』の絵コンテなど、解説付きで分かりやすく展示しています。
印象に残っているのが、鈴木氏のノート。当時の鈴木氏=スタジオジブリの悩み、苦難が書いてあり、それを分析、どうのように行動していくのかをリアルな数字とともに鈴木氏の考えがまとめられています。誰もがすぐに理解できるノートの書き方は、実践してみようと学びになりました。このように展覧会では、鈴木氏の考えや言葉、思考をパネルにして展示しています。鈴木氏の言葉は、私たちへの「人生のアドバイス」のように感じられました。
岡山会場でしか手に入らない限定商品
「ここで働かせて下さい。」と書かれたデニムのエプロンと、マックロクロスケやカオナシが描かれた帆布バックは、岡山会場だけの限定販売です。
開催概要
会期:2024年7月9日(火)~9月1日(日)
休館日:7月16日(火)、22日(月)、29日(月)、8月5日(月)、19日(月)
開館時間:9:00~17:00
※7月27日(土)および8月10日(土)以降の土日祝日は19:00まで開館
※入場は閉館の30分前まで
会場:岡山県立美術館 地下展示室(岡山市北区天神町8-48)
観覧料:当日一般1800円、中高生1500円、小学生1000円
※土日祝および8月13日(火)~16日(金)、26日(月)~30日(金)は、日時指定予約制
ママ・パパに優しいサービス
岡山県立美術館では、小さなお子さんがいても展覧会をゆっくり鑑賞できるように託児サービスデイを設けています。事前申込み制(先着順)で、利用料無料。保育士資格がある託児ボランティアがお世話をしてくれます。詳しくは、岡山県立美術館ホームページをご覧ください。
喫茶シファカの「鈴木敏夫とジブリ展」期間限定メニュー
展覧会を楽しんだ後は、施設内にある喫茶シファカで過ごすのはいかがでしょうか。「鈴木敏夫とジブリ展」期間限定メニューを楽しめます。
「青い海のクリームソーダ」(900円/税込)は、青い海を赤い魚が泳いでいるところをイメージしています。アイスが入道雲みたいで夏にぴったり。レモン風味で味も見た目も爽やかです。(お店より写真を提供していただいています)
「抹茶のほろ苦団子」(ドリンクセットで+450円/税込)は、しっとりとしたスポンジ生地にくるみやチョコ、マシュマロが入っています。本格的な抹茶を使用しているので、ほろ苦さも感じられます。その他、「葉っぱ、どんぐり、傘」や「リボン、ほうき、黒猫」の形をしたクッキーも販売しています。
【喫茶シファカ】
所在地:岡山市北区天神町8-120
TEL:086-222-2578
営業時間:10:00~17:00(L.O.16:30)
※7月9日(火)~9月1日(日)は、9:00~17:00(L.O.16:30)
休業日:美術館の休館日(月曜日)
※月曜日が休日の場合は、その直後の平日
駐車場:岡山県立美術館地下駐車場をご利用ください
※展示をご覧にならない方もカフェのご利用可能
表町商店街にはジブリの名セリフが!
県内20の高校書道部が参加した「ジブリの名セリフを書こう」企画。
表町商店街に掲示されています。書道のパワーを感じられ、立ち止まって見入ってしまいます。裏にも作品があるので、忘れずにチェックしましょう。
まとめ
表町商店街には鈴木氏が描いたマックロクロスケも飾られています。今回、鈴木氏の歩みを通して、ジブリ作品を振り返り、今まで知らなかったジブリの魅力、鈴木氏の人間性を知るきっかけになりました。鈴木氏の言葉が今の自分に刺さり、背中を押してもらえるような気持ちにもなりました。ぜひ皆さんも「鈴木敏夫とジブリ展」(岡山展)の世界にどっぷり浸ってみてください。
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