PHANTOM EXCALIVER:Wacken Open Airへの2年連続出演をMatsuが振り返る!
昨年(2023年)、“Wacken Open Air”(以下WOA)のバンド・コンテスト“Metal Battle”(以下MB)で見事優勝を果たしたファントム・エクスカリバーが聖地凱旋! MBチャンピオン・バンドとして、7月31日にHeadgangersステージで大観衆を前に圧巻のパフォーマンスを見せた。驚くべきは、現地オーディエンスの凄まじい熱狂っぷり。のっけからみんな歌いまくり、ヘドバンしまくり、サーフしまくり、サークル・ピットもし放題…ということで、ドイツで普通に人気バンドとなっておりました~。そんな激熱ライヴを、ギタリストでセカンド・ヴォーカルも務めるMatsuが振り返るミニ・インタビューをここにお届け…!!
見渡す限り人、人、人で感無量でした
YG:“W:O:A Metal Battle”優勝バンドとして臨んだ今年のWOA出演、いかがでしたか?
Matsu:とにかく、2023年とは何もかも全然違いましたね! まず…天気良過ぎ!(笑) それだけでだいぶ安心した! でも、昼間はテントへ戻れないぐらい暑いのに、夜はやっぱり寒過ぎて、WOAは本当に過酷だな…と(苦笑)。ただ、フェス自体のあれこれについては、去年に比べてよ~く分かっていたので、色々な方々の協力の下、ほぼストレスなく過ごすことが出来ました。
そして、何といってもオーディエンスが凄かった! 本番前日、会場内をプロモーション兼ねて廻っていると、「明日、楽しみにしてるよ」とか「去年、失神してたよな?」とか(笑)、沢山の人達から声を掛けてもらい、昨年とは知名度が全然違うな…と思いましたね。もう、知ってもらうための広報活動が必要ないぐらい、殆どの人達がファントムのことを知ってくれていたんです。現地のファンと一緒に写真も撮りまくったし、サインも書きまくった。どうやら、去年のWOAのドキュメンタリーがドイツ全土で放送されていたらしく、その反響もあったようです!
Matsu(PHANTOM EXCALIVER)
YG:観客の反応は本当に凄かったですね! 1曲目の「メタルは裏切らない」からもう大合唱になって…!!
Matsu:ホント…とにかく凄かった! 終始どの曲も大合唱で、クラウド・サーフ、サークル・ピットが止まらず、みんな大運動会でしたね。あと、“YASSASSA”のでかフラッグを手にサーフしてくる現地ファンがいたり、“METAL NEVER BETRAYS US”と描かれたプラカードを持ってるヤツもいたし、Tシャツ着てるファンも“メタルは裏切らない”タオルを掲げてくれるファンもいっぱいいて、何から何まで半端なかったです。「乾杯」のシャウトや、「Remember X」でのエックス・ポーズも凄まじかったな~。
自分で言うのも恐縮なんですけど、みんな楽しみにしてくれてたのかな…と。人数も凄くて、見渡す限り人、人、人で感無量でした。ぶっちゃけ、後日同じステージで演奏していたプライマル・フィアよりも観客数が多かったでしょ…アレ!!(大笑)
YG:持ち時間が60分と、MBエントリー時の3倍でしたが、セットリストはどのようにして決めましたか?
Matsu:大枠はメンバー全員一致で決めました。ただ僕には、最近完成した新曲(※現時点では曲名非公開)をWOAで披露している景色が急にはっきりとイメージ出来てしまいまして、急ってワケでもないけど、そのことをメンバーに伝えたところ、「採用!」となり、そこからまた2週間ぐらいかけて入れ替えの議論を重ね、最終的に今回のセトリに落ち着きました! 結果的に、そのイメージ以上のライヴが出来たと思います!!!
PHANTOM EXCALIVER 2024.7.31 @Wacken Open Air 2024 セットリスト
1.メタルは裏切らない
2.やっさっさ
3.CHA-LA HEAD-CHA-LA(『ドラゴンボールZ』)
4.Remember X
5.炎のラプソディ
6.KILL THE OMEN
7.乾杯
8.聖剣伝説
9.THE REBELLION
10.新曲
どのバンドも、いかに本気で準備してきたかが問われる
YG:6月にスペインのメタル・フェス“ROCK IMPERIUM”でもプレイした『ドラゴンボールZ』の「CHA-LA HEAD-CHA-LA」はドイツでも大ウケで…!
Matsu:さっき、WOAでの知名度大幅アップについて話しましたけど、僕達の楽曲まで知ってる人って、実際のところ100%いるか…といったら、どこの会場でもフェスでも、WOAに限らずそうではないだろうと…! なら、世界で一番有名な曲をやるか~となって、Kacchang(vo)の提案で、Yusaku(dr)がアレンジした上で組み込むことにしたんです。そしたら、みんな滅茶苦茶よく知ってくれてて、滅茶苦茶ウケまくって、みんな歌いまくってくれて、スゲー盛り上がりましたね!!(笑)
YG:WOA出演時の使用機材を教えてください。ドイツまで持参したのはギターとエフェクターだけでしたか?
Matsu:ハイ、持っていったのはギターと足元の機材のみです。ギターは勿論、自分のシグネチュアで、あとはIK Multimedia“ToneX”とMXR“M169 Carbon Copy Analog Delay”ですね。“ToneX”では、バッキングもソロもクリーンもすべてディーゼルのプリセットを使ってるんですけど、それは友人からアドヴァイスされたリグを参考にしました。
そういえば、現地にはマーシャルがあると聞いていたんですけど、いざ行ってみたら、全然ブラック・スター・アンプが置いてありまして…。結果的に、当初のプラン通り足元の音を使ったものの、(ブラック・スターがあると)事前に分かっていたら、ちょっと使ってみたかった感はありましたね(笑)。
YG:WOAではどんなバンドを観て、どのギタリストが印象に残っていますか?
Matsu:今年は沢山観ました! 特に印象に残っているのはイクリブリウムとアモン・アマースですね! どっちも念願過ぎた!! ギタリストとしては、ポール・ギルバート(MR.BIG)がやっぱハンパなかった! ちょっと次元が違い過ぎましたよ…。あと、今年の“Metal Battle”日本代表、PARAMENAの演奏も観ました。コチラも盛り上がってましたね!!
Paul Gilbert(MR.BIG)
YG:今後、“W:O:A Metal Battle”に挑戦するバンドにアドヴァイスがありましたらお願いします。
Matsu:とにかく、甘い戦いではない…ということですね。どのバンドも、いかに本気で準備してきたかが問われる。旅行感覚で臨んでいたら、間違いなく負けます。音楽性は勿論のこと、当日のオーディエンスの反応や集客、演奏の上手さ、出順など全く関係ない。とにかく気持ちの問題なので、20分という限られた時間の中ですべてを出し尽くし、尚かつすべてが噛み合ったバンドが優勝する…と実感しました。
ところで──昨年、悪天候の影響で惜しくも出演キャンセルになってしまったデンマークのバンドを今年観ることが出来たんですが、もし昨年そのバンドが出ていたら、間違いなくヤラれていたな…と。とても気持ちがこもってて素晴らしいライヴだったんです! 逆の立場だったかもしれないと思うと、巡り合わせや時運に感謝ですね…。
Yusaku、Tomo-P、Kacchang、Matsu
YG:では最後に、今後の予定を教えてください。
Matsu:ライヴは直近だと、9月21日(土)に兄弟分である(純メタル系ではないバンド)SLOTHREATとのツーマンがあります! 新宿ANTIKNOCKでの昼公演です。僕らはWOAに出るTRUEなヘヴィ・メタル・バンドだけど、ジャンル関わらずどことでもやれるんで!!
そして今は、絶賛“制作”中! 近々素晴らしい発表が出来る…かもしれない。いや、出来るように頑張っているところです!!!
INFO
公演タイトル:友情タッグGIG
出演アーティスト
PhantomE xcaliver
SLOTHREAT
日程:2024年9月21日(土)
会場:新宿ANTIKNOCK
開場 11:30 / 開演 12:00 / 終演予定 14:40
チケット料金
前売り 3500円 / 当日4000円
公式インフォメーション
友情タッグGIG | Phantom Excaliver official website
(インタビュー&写真●奥村裕司 Yuzi Okumura)