LINEで回答「鎌倉ごみ調べ」 昨年は約24万回利用
ごみの分け方・出し方をコミュニケーションアプリのLINEで調べることができるサービス「鎌倉ごみ調べ」が、鎌倉市で2019年9月に導入されて5年経つ。登録者数は20年に1万人を突破。年に数千人ずつ増え続け、今年8月時点で2万3436人に。昨年は、年間24万8489回の利用があった。
「複雑な分別を、利用者の多いLINEで」と企業からの提案事業として導入したサービスで、「椅子」「化粧品」のように出し方が分からないものを文字で送ると、分類や曜日、大きさや素材などの補足もまとめて回答する。頻繁に利用するという腰越の40代女性は「スマホケースとか、よく分からないものはとりあえず検索。ごみ調べがないと難しい」と話す。
地域を登録すれば、ごみ出しのスケジュール確認や前日・当日のアラーム機能も利用可能。荒天時など、ごみ収集の臨時の知らせも届く。
分別関連の質問には、市ごみ減量対策課が電話でも対応しているが、24時間気軽に調べられるツールとして自治会町内会にも説明に出向くなど、啓発を進めている。
名越の稼働停止で変わるごみ出し
老朽化で名越クリーンセンターが来年1月に稼働停止することに伴い、鎌倉市のごみの分け方・出し方が今年10月から一部変更になる。
理由の1つは、逗子市と分別方法を合わせるため。「名越」稼働停止後は、跡地に建設する中継施設で燃やすごみを積み替え、逗子市で焼却する。建設期間の25〜28年度中は、家庭から出た燃やすごみの多くが今泉クリーンセンターに集まる。そのため、搬入車両の増加や粗大ごみを処理するスペースが確保できないなどの課題もあり、粗大ごみなども出し方が変わることになった。
名越と今泉では10月から粗大ごみなどの持ち込みを終了し、事前予約の収集のみとなる。
分別の変更では、例えば9月までは臨時ごみとして持ち込み可能な物干し竿やベニヤ板などは、新分類「棒状・板状等粗大ごみ」として予約収集のみに。木製のほうきやすだれなどは、燃やすごみから予約収集の新分類「棒状・板状等特定粗大ごみ」に変わる。
ごみ出しの変更により、活躍の機会が増えそうなLINEサービス。来春には一部地域で戸別収集も始まる。「しっかりとごみの分別を。生ごみは水切りの協力を」と市は呼びかける。
記者が鎌倉で気になった物事を調査する連載「その後を追ってみました」。不定期で掲載しています。