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キス釣りプラスαのノンビリ釣行 渥美半島のチョイ投げにまだまだ期待大!

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キス釣りプラスαのノンビリ釣行 渥美半島のチョイ投げにまだまだ期待大!

2024年の7月、「ターゲットを絞らず釣れる魚を楽しむ釣り」として投稿した、『「チョイ投げ五目」釣りのススメ』。そのなかで今年はキスのヒット率が高かったため、キスに的を絞って三河湾に釣行。釣りプラスαの1日を楽しんでみました。

波静かでチョイ投げ向きの三河湾

今年の遠州地方は浜名湖エリアを中心に西は伊良湖岬、東は御前崎まで広い範囲でキスが絶好調。本格的な投げ釣りはもちろん、手軽なチョイ投げにも高確率でキスがヒットしていました。そこで私もキスねらいに絞って釣行してみました。

釣り場は愛知県の渥美半島。豊橋市の西端から田原市を経て伊良湖岬へと伸びる、東西に長い半島です。キス釣り場は太平洋に面した通称「表浜」と、三河湾に面した内湾で、どちらにも数多くの人気ポイントがあります。それぞれの特徴を表すなら、広大な大海原で本格的な遠投を楽しむ表浜に対して、波静かでチョイ投げがしやすい三河湾といった具合かと思います。

私が選んだのはもちろん三河湾側。竿を出せる場所ならどこでもOKと思えるほど釣り場が多く、点在する海浜公園やキャンプ場には駐車場や公衆トイレも完備。家族連れに適したスポットもたくさんあります。
私は漁港を起点に周辺の砂浜を釣り歩き、いずれも短時間で満足な釣果を得ることができました。

波静かでチョイ投げ向きの三河湾。漁港、海浜公園、砂浜とねらい目が多く、家族連れに適した釣り場にも事欠かない

ちなみに釣行したのは6月の初旬から7月下旬にかけて。連日40度近い猛暑日が続いていたため、早朝から日が昇るまでの2~3時間に集中して釣りを楽しむ計画です。

タックルは共通ながら、五目ねらいより気持ちライトに

ところで「キスねらいのチョイ投げ」は、「五目ねらいのチョイ投げ」と何が違うのでしょうか? 基本的にはまったく同じでOKですが、私は気分的なものも含めて、ちょっとだけマイナーチェンジをしています。

まずタックルですが、これは五目ねらいもキスねらいも共通で、エギングロッドやルアー用のスピニングロッド、船用の万能竿などを使用しています。オモリ負荷は10号前後(ルアーウェイトなら40g以内)で、長さは2.1m~3 mくらい。あまり硬すぎない調子のものが食い込みもよく、使いやすいと思います。

リールは2500番~3000番のスピニングリールにPEの0.8号~1.5号を50 m~100 mほど巻きこみ、その先にナイロンまたはフロロカーボンの3号前後を50cmほど結びます。キスねらいは砂地で根掛かりも少ないポイントがほとんどなので、全体にライトな道具立てでOKです。

タックルは五目ねらいのチョイ投げと共通でかまわないが、キス専門にやるなら気持ちライトな道具立てがベター

仕掛は細かいことを言わなければ「チョイ投げ用」「キス用」「ハゼ用」などなんでもよいのですが、私は「専用仕掛のほうが釣れそう…」という気分的な理由で、キス専用仕掛をチョイスしています。ちなみにハリは7号の2本バリで、全長60cm~80cm程度のものが扱いやすくおすすめです。

仕掛は2本バリ仕様のキス専用仕掛を多用。7号前後で全長80cm以内のものがおすすめ

テンビンは近年いろいろなタイプが出ていて目移りしますが、それほどこだわらなくても問題ありません。それよりも重要なのはオモリの号数。どのテンビンを使うにしても、ポイントにしっかりと仕掛を届けられるよう、重さの異なるものを用意しておくことが大切です。
参考までに私は、5号をメインにポイントの距離と潮の流れに応じて3号~8号を使い分けています。

テンビンはタイプよりも重さのバリエーションが重要。水深や飛距離、潮流に対応できるようオモリは何種類か準備しておきたい

これは最近よく目にする一体型のテンビン。海底で立つため仕掛が浮きやすく、大型のキスにアピールすると同時に根掛かりのリスクも軽減される

エサは細くて吸い込みのよいジャリメがベター

続いてエサですが、キスに的を絞るときは万能のアオイソメではなく、ジャリメ(アカイソメ、石ゴカイ)を使うようにしています。ジャリメはアオイソメに比べて太すぎず、動きもよく、活性の低いときでもキスが食い込んでくれるというのがその理由。

余談ですが、イソメ類は500円単位で売られていることが多く、私はいつも500円分を使い切ったら終了という釣行パターン。それでも1人で朝の3~4時間を楽しむぶんには十分ですが、人数や釣行時間に応じてプラスするとよいでしょう。
ちなみに今回は3人での釣行だったため、1000円分を購入して釣り場に向かいました。

購入したイソメは弱らないよう木製のエサ箱に入れ替え、なるべく日陰に置くようにしています。ハリに刺す際には「石粉」と呼ばれる滑り止めの粉をまぶして通し刺しにし、1~2cmほど垂らしを出してカット。五目ねらいでは3~4cmとることもありますが、キスねらいでは基本短めにしています。

ジャリメを入れておく木製のエサ箱と石粉。ジャリメは通し刺しにして1~2cm垂らしを出すのが基本

一定速度のリーリングがヒット率向上のカギ

仕掛の投入はカケアガリや根にこだわらず、できるだけ広い範囲を探って群れの位置を探すことが基本。着底後は一箇所で止めておくことはせず、一定の速度でリールを巻いて誘うようにしています。絶えず仕掛を動かすことでメゴチやハゼといったゲストの横取りを防ぎ、遊泳力に勝るキスを選んで釣るためです。ただし、速く巻きすぎると肝心のキスも追いつけなくなってしまうので注意が必要です。

仕掛を投入したら一定速度でリーリング。誘いと同時にハゼやメゴチの横取りをかわすねらいがある

この日はまず25mほど沖に投げ、そこから手前にゆっくり引いてアタリを探りました。このポイントは20 mくらい沖に海草の帯があり、前回の釣行時はその沖側でアタリが出たのですが、この日は数投しても音沙汰なし…。
そこで海草帯より手前に投げてみるとすぐに1尾目がヒット。どうやらこの日は波打ち際のすぐ先にキスが群れていたようで、10~15mの至近距離がヒットゾーンのようでした。

遠投してもアタリはなかったため近距離を探ると本命がヒット。投点は10~15mと近い

最初は本命のキス以外にもチャリコ(マダイの稚魚)、カレイ、セイゴ、マハゼ、メゴチなどが交じりましたが、リーリングのスピードを少しだけ上げるとキスのヒット率が急上昇

コツをつかむと面白いようにキスがヒット

こうしてヒットポイントと巻きスピードのコツをつかんでからは面白いようにキスがヒット。仕掛を投入してリールを巻き始めるとすぐに小気味よいアタリが出て、やがて力強い引きが手元に伝わります。小さな魚体に似合わないアタリと引きの強さは、キス釣りの一番の醍醐味ですね。

コツをつかむと面白いようにキスがヒット。型はそれほど大きくないが一荷で掛かることもしばしばあった

本命以外はすべてその場でリリースしながらも、釣り開始から2時間が過ぎるころには3人で50尾近いキスをゲット。この時点でまだまだアタリは続いていましたが、すでに日も昇り気温は33度まで上昇していたため、無理せず予定通り納竿としました。

2時間半の釣りで約50尾のキスをゲット。暑くなる前に十分楽しむことができた

釣りあとのお楽しみ!

釣りのあとは、帰り道の途中にある道の駅に立ち寄ってカフェで朝食をとり、ついでに併設の生鮮市場で地の野菜や果物を購入。渥美半島にはこうした道の駅が何ヵ所かあるので、釣りの帰りに食事をしたり、お土産を買ったりとプラスαを楽しむのもおススメです。

帰り道にある道の駅に立ち寄って朝食をとり、ついでに地の野菜や果物をゲット

そしてもちろん、釣り上げたキスは道の駅で購入した地の野菜と一緒に天ぷらにして、その日のうちに美味しくいただきました。
早朝の涼しい時間に釣りをして、あとは観光をしたり買い物をしたり。たまにはこういう楽しみ方もいいですよ。

釣り上げたキスを野菜と一緒に天ぷらにしてビールをグビ! たまりません

【渥美半島の道の駅】

道の駅 伊良湖クリスタルポルト

住所:〒441-3624 愛知県田原市伊良湖町宮下3000−65
TEL:0531-35-6631
HP:https://tahara-michinoeki.com/crystal

道の駅 あかばねロコステーション

住所:〒441-3502 愛知県田原市赤羽根町大西32-4
TEL:0531-45-5088
HP:https://tahara-michinoeki.com/akabane

道の駅 田原めっくんはうす

住所:〒441-3416 愛知県田原市東赤石5-74
TEL:0531-23-2525
HP:https://tahara-michinoeki.com/mekkunhouse

道の駅 とよはし

住所:〒441-3201 愛知県豊橋市東七根町字一の沢113番地2
TEL:0532-21-3901(お野菜/産直に関するお問い合わせ)
HP:https://michinoeki-toyohashi.jp/

道の駅 潮見坂

住所:〒431-0451 静岡県湖西市白須賀1896-2
TEL:053-573-1155
HP:https://www.shiomizaka.com/

冒頭にも書いた通り、今年は遠州灘、三河湾をはじめ全国的にキスが好調な様子。例年であれば晩秋まで釣果が出ているので、まだまだ期待できると思います。気温も下がり過ごしやすくなるこれからの季節、行楽も兼ねてのんびりと秋の1日を楽しんでみては?

レポーター

プロフィール:高橋 大河
1960年東京都出身。釣り媒体の編集・ライティングを経て現在はフリーランスで活動するライター。得意な釣りは、淡水・海水のルアーゲームをはじめとした身近なライトゲーム全般。間口が広く奥の深い釣りがとくに好き。「釣りは釣れなくても楽しい」がモットー。

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