「おもてなし」の心が作る花手水と力強い御朱印が魅力♡加西の『多聞寺』でパワーチャージ 加西市
神社やお寺の入口にある「手水舎(ちょうずや)」の水面に、色鮮やかな花を浮かべた「花手水(はなちょうず)」をご存知ですか?
加西市にある多聞寺は、県内でも数少ない花手水が見られるお寺の一つとして、Instagram等を中心に注目を集めています。心を癒し、パワーをもらえる。そんな多聞寺の魅力に迫ってきました。
大河ドラマなどにも登場したことのある「大坂城五人衆」の1人、戦国武将・後藤又兵衛。その親子を弔うために建立されたのが、多聞寺です。歴史あるお寺として、全国からお詣りに来る人も多い多聞寺ですが、人気の秘密はそれだけではありません。
お寺の門をくぐってまず出迎えてくれるのが、この色鮮やかな「花手水」。コロナ禍をきっかけに全国でも広まった花手水ですが、多聞寺で花手水が始まったきっかけは、他とは一味違います。
それは7年前の桜吹雪。手水舎の角に、散った桜の花びらが浮かんでいるのを偶然目にした住職は、その美しさに心奪われたそう。
手や口を清める場所である手水舎ですが、そこに花を添えることで「心も和み、清められる」と実感された住職は、それから水面いっぱいの花を浮かべられるようになりました。
筆者自身、SNS等で画面越しに見たことはありましたが、花手水を間近に見たのは初めて。色鮮やかな花と、流れる水の音の癒し効果に、しばらく魅了されていました。
取材時には、「ガーベラ・カーネーション・バラ」の花が浮かべられており、優しい色の組み合わせは、いくら見ていても飽きないほどの美しさです。
週末には花屋さんを巡り、季節の花を揃えることが日課になったという住職。「人は常に悩みや煩悩を抱えるものですが、花手水を見ている瞬間だけは目の前の美しさだけを感じ、心を和ませて欲しい。できる限り優しい雰囲気になるよう、色や種類を選んでいます」と花手水への思いを語ってくださいました。
同寺の魅力は美しい花手水だけではありません。全国に多くのファンを誕生させているのが、この力強い御朱印!
「槍の名手」とも呼ばれた後藤又兵衛の墨絵が、躍動感たっぷりに描かれている珍しい御朱印は、全部でなんと11種類もあるのだとか!!
美しく可憐な花手水と、力強くかっこいい御朱印の相反する魅力がたまらないですよね♡
休日の御朱印直書き時には、行列ができることもあるそうですが、お詣りに来られたお一人おひとりとのコミュニケーションをとても大切にされてるそう。私自身も、時間を忘れてしまうほどお話に夢中になってしまいました。
随所に散りばめられた「おもてなし」を感じられる多聞寺。平日に1人じっくりと花手水に癒されるも良し、休日に訪れて、御朱印直書きをしてくださる住職との会話に花を咲かせるも良し♡
「歴史」と「自然」と「和のおもてなしの心」を堪能できる、魅力たっぷりのお寺でした♪
場所
多聞寺
(加西市尾崎町288)
花手水について
常時施されています