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出不精を脱却 初の西日本生活で行動力アップ 親子で自然と岡山弁が「いけんよ」

Shizuoka

今年3月まで岡山で暮らした広瀬さん家族(本人提供)

■Jリーガーの夫 河井陽介選手の移籍で3月まで岡山暮らし

人生初となった西日本での生活は自分を変えるきっかけになった。静岡朝日テレビ元アナウンサー広瀬麻知子さんのコラム「広瀬奮闘中」、今回のテーマは3月まで住んでいた岡山での生活。これまでのインドアな殻を破り、初めての地を楽しんだという。

サッカー選手の家族は避けて通れない移籍と引っ越し 静岡の元アナウンサー広瀬麻知子さんも経験

私の夫、河井陽介は今シーズンからカターレ富山でプレーしています。昨シーズンまでは2年間ファジアーノ岡山に所属し、私にとっては西日本で初めての生活でした。

岡山というと、お笑い芸人・千鳥の岡山弁をイメージしていました。そこまで癖の強い方とは出会いませんでしたが、長男が通う幼稚園の先生も独特のアクセントがありました。「駄目だよ、いけないよ」と注意する時、先生方は「いけんよ」と言います。影響を受けた長男に「ママ、いけんよ」と言われ、私もいつの間にか長男や長女に「いけんよ」と言うようになっていました。

岡山弁と関西弁は違いますが、私の祖父母は和歌山で生まれ育ったので西日本のイントネーションには慣れていて抵抗はありませんでした。むしろ、関西の言葉はかわいらしくていいなぁと思っています。

今年3月まで岡山で暮らした広瀬さん家族(本人提供)

■考えるよりも行動 子ども2人を連れて積極的に外出

岡山での生活は短かったですが、とても濃い時間を過ごせました。土地勘が全くない場所でも不安なく、長女を抱っこして、長男と手をつないで、積極的に外出しました。色んな公園に行きましたし、幼稚園が休みの日や夫がいない土日はスマートフォンでイベント情報を調べて、電車に乗ってアンパンマンショーやビンゴ大会などに出掛けました。

私は、かなりの出不精です。車の運転はできないので、静岡に住んでいた頃の行動範囲は自転車で行ける距離まで。休みの日は基本的に家で過ごしていました。行ってみたい場所があっても、電車に乗るなら行かなくて良いかとあきらめていました。

静岡にいる頃はロケで色んなところを訪れましたし、10年間住んでいたこともあって、移動時間が予想できました。でも、岡山では子どもが喜びそうなイベントを見つけて会場の場所を見ても、距離感がよく分かりませんでした。土地勘がなかったことで「とりあえず、電車に乗って行ってみよう」と思えた部分がありました。

夫が休みの時は、香川まで足を延ばしました。遠いと思っていましたが、岡山から香川は瀬戸大橋を渡ると車で1時間かかりません。四国に行くのは初めてで、「テレビで見た橋だ」と夫婦ではしゃいでいました。子どもたちの反応とは温度差がありましたが。

その他にも、神戸のアンパンマンミュージアムに遊びに行ったり、和歌山で祖父母のお墓参りをしたりしました。西日本で生活する機会は今後ないかもしれないと思い、活動的になれました。

気球に乗る広瀬さんの夢は目前でお預けに(本人提供)

■長男からまさかの言葉…気球に乗る夢はお預け

唯一の心残りは、気球のイベントです。気球に乗れるイベントが開催されると知って、前日に並んで整理券を取りました。当日、午前8時くらいに会場に行くと、1歳未満の子どもは気球に乗れないと知りました。

当時、長女は1歳未満だったので、夫婦のどちらかが長女と一緒にいなければいけません。気球に乗れるのは、長男と夫か私。長男に「ママと一緒に乗ろう」と誘うと、「パパと乗りたい」と返ってきました。昔から気球に乗るのが夢だった私は「お願い、ママと乗って」と説得しましたが、「パパがいい」と言われてしまいました。

結局、私は長女と地上でお留守番。夫と長男が気球に乗るところを見上げていました。夢がかなわず残念でしたが、楽しそうな長男の姿を見たら、前日から並んだ甲斐があったとうれしくなりました。子どもたちのおかげで、インドア派を脱却して岡山で充実した時間を過ごせました。夢は次の機会に持ち越しです。

<プロフィール>

広瀬麻知子(ひろせ・まちこ)。千葉県我孫子市出身。2010年に静岡朝日テレビにアナウンサーとして入社し、1年目から「ピエール瀧のしょんないTV」を担当。その後、情報番組のMCや県内ニュースのキャスターを務め、2020年3月付で退社した。2018年に当時清水エスパルスでプレーしていた河井陽介選手(現在はカターレ富山所属)と結婚。現在2児の母。

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