メロクロ一緒なら、可愛さ無限大。『MY MELODY ▽ KUROMI ANNIVERSARY PARTY』潜入レポート
池袋のPARCO FACTORYにて、サンリオの人気キャラクター「マイメロディ」と「クロミ」のアニバーサリーを記念した特別展『MY MELODY ▽ KUROMI ANNIVERSARY PARTY』(▽はハートマークが正式表記)が開催中だ。ふたりのお祝いパーティをイメージしてデコレーションされた会場には「可愛い!」がいっぱいに詰まっている。その様子を少しだけお見せしよう。
Happy Anniversary!
マイメロディは今年で50周年、その自称ライバルであるクロミは20周年を迎えた。今回のように、ふたりのキャラクターを一緒にフィーチャーする展覧会はサンリオ史上でも珍しいことなのだそう。展覧会のキーワードとしてあちこちで目にする「メロクロな関係」とは、正反対の個性を持つマイメロディ&クロミの、魅力を引き立て合い、お互いを補完し合う“ちょっとイイ関係”のことだ。
こちらは冒頭にある、メロクロのキュートなイラスト展示コーナー。マイメロディの頭巾に注目すると、赤くてピンと耳の立ったデザインに始まり、近年ではふわっと垂れ耳のピンク頭巾も多く登場しているのがわかる。
マイメロディとクロミの関係性はなかなか複雑である。双方ともに我が道を行きつつ、相手のことも大事にするその距離感は、はたから見ていると率直に羨ましい。友達でもカップルでも家族でも、つくづくそうありたいものである。
気になるふたりのお部屋拝見
パーティ会場の前には、マイメロディとクロミ、それぞれのキャラクターを好きな子の部屋をイメージした「おめかしコーナー」が。ピンクと白で統一されたスウィートなお部屋は、もちろんマイメロディのものだ。細部まで気合の入ったコーディネートで、特にバラの絡まる窓辺がすごい。
本格的なドレッサーは、ズーム撮影しても絵になる華やかさである。メイク道具にはこだわりのある様子で、ブラシのほか、クリスタルガラス風ポットの中にはしずく型のファンデスポンジが詰まっていた。
クロミはというと、パープル・ブラックで統一されたスタイリッシュなお部屋だ。L字型パソコンデスクにゲーミングチェア、LEDリングライト……。気になってその場で検索してみたところ、クロミ様は取材時点(2025年1月)でチャンネル登録者25.6万人の“銀の盾”YouTuberだった。
おめかしエリアの真ん中には、ゲスト(来場者)が自由にレンタルできる撮影用アイテムが並べられている。本展は全面的に写真撮影OKなので、アイテムを駆使して思いっきり写真撮影を楽しもう。せっかくなので、ぜひ耳カチューシャをつけ、パーティ気分を高めて先へ進みたいところだ。
可愛いが止まらないフォトスポットたち
キラキラのカーテンをくぐった先では、マイメロディ&クロミのビッグバルーンがお出迎え。立体のふたりがめちゃめちゃ可愛いので、シャッターを切る手が止まらなくなりそうだ。いつでも壁のミラーで身づくろいができる、自撮りフレンドリーな環境もうれしい。
ちなみに壁中にあしらわれたハートのモチーフは、ピンクとブラックの2色なのはもちろん、素材もふわふわのファーだったり、大人っぽい合皮だったり、ホログラム加工されたアクリルだったりと多彩な表情を見せる。なんとなく、女子の色々な心模様を表しているようでキュンとしてしまった。
さらに奥には、お祝いの巨大デコレーションケーキも用意されている。下段はソファになっているので、ケーキに腰掛けて写真を撮るという夢のようなシチュエーションも実現可能だ。トップのピンクのリボンは、後ろに回り込むとクロミ仕様のブラックリボンになっている。会場内のどの空間を切りとっても、マイメロディとクロミが同じだけ存在感を放つよう、丁寧にバランスを取られているのを感じた。
メロクロって、なんか素敵かも
壁のパネルにもぜひ注目を。ふたりの漫才コンビのようであり熟年夫婦のようでもある掛け合いの数々で、「メロクロな関係」をしみじみ実感することができる。どこまでも無邪気に「大好き!」を伝えるマイメロディと、いわゆるツンデレであるクロミは、確かにふたり一緒にいることで魅力を引き出しあっているようだ。
中でも「メロクロな関係」の核心をズバリと突いているのが、こちらのイラストだと思う。マイメロディとクロミがお互いのトレードマークである頭巾を完全に交換っこして、「いいね」と伝え合っている。「クロミちゃん、ピンクも似合って可愛いね」「あんたも……似合ってるじゃん」ではなく「クロミちゃんの黒、かっこいいね」「ピンクも……なかなか良いじゃん」と言っているのが深い。相手の個性を褒めるというのはこういうことなのだろう。
ふたりからの ぴれぜんと
展覧会ラストのフォトスポットでは、マイメロディ&クロミからのプレゼントが。中央の透明なハートの中からひとり一つ、入場特典の「メロクロアクリルチャーム」を受け取ろう。
チャームは全3種類あり、どれが当たるかはお楽しみ。入場時に特典として配布されるベースパーツに取り付けて、来場の記念に持ち帰るという趣向だ。
いつも手元にメロクロを
ショップではマイメロディグッズ、クロミグッズ、メロクログッズを力いっぱい販売中。写真右手に写っているのが本展のオリジナルグッズたちだ。先ほど感動した頭巾交換イラストをあしらったパーカーなど、ふたりの「メロクロな関係」を感じてニヤニヤできるデザインのものが多く、いずれも展覧会の思い出として手元に残しておくのにぴったりである。
個人的に気になったのは、アクリルパーツの別デザイン。頭巾の交換ではなく、マイメロディとクロミが自分の頭巾の上からお互いの頭巾をつけており、耳が4つある状態になっているのが可笑しい。完全に交換っこする前段階として、「試しに付けてみようよ」という一コマがあったのかもしれない……なんて想像すると、ゆっくり歩み寄るふたりのドキドキが感じられるようで、心が暖かくなった。
ふたり一緒の歩みは続く
マイメロディ50周年、クロミ20周年おめでとう。本展が教えてくれるふたりの「メロクロな関係」は、優しくて眩しい、大切な誰かと向き合う際のお手本のようなものである。キュートで愛に溢れた特別展『MY MELODY ▽ KUROMI ANNIVERSARY PARTY』は、PARCO FACTORYにて2025年1月27日(月)まで開催ののち、全国各地へ巡回予定だ。
(C)’25 SANRIO 著作(株)サンリオ
文・写真=小杉 美香