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しょうゆは5種類に分類できる!味の違いや使い方、製法を徹底解説

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しょうゆは5種類に分類できる!味の違いや使い方、製法を徹底解説

しょうゆは大きく分けて5種類ある!それぞれの特徴は?

しょうゆは日本を代表する調味料。基本の原料は大豆・小麦・食塩・麹です。醸造する地域の食文化によって塩分濃度や熟成度などに違いがあり、各地でそれぞれ独特の味わいが生まれました。日本農林規格(JAS)によって、濃口しょうゆ、淡口しょうゆ、溜しょうゆ、再仕込しょうゆ、白しょうゆの5つに分類されています。

1. 濃口しょうゆ(こいくちしょうゆ)

濃口しょうゆはもっとも一般的なしょうゆで、全体の流通量の約80%にあたります。透明感のある明るい赤橙色が特徴で、調理だけでなく卓上調味料としても幅広く使われています。味のバランスがよく、日本全国で親しまれています。煮物や煮付けなどしょうゆが味付けのメインとなる料理におすすめです。

2. 淡口しょうゆ(うすくちしょうゆ)

西日本でなじみのある淡い色のしょうゆです。日本のしょうゆ生産量の1割強を占めています。塩分は濃口しょうゆよりも1割ほど高め。淡い色を活かして、素材の色を美しく仕上げたり、だしを上品な味わいにしたりするときに使います。

3. 溜しょうゆ(たまりしょうゆ)

主に中部地方で醸造されている溜しょうゆは、濃いめの色と濃厚なうま味、独特の香りが特徴です。原材料のほとんどが大豆で、一般的なしょうゆよりもとろみがあります。寿司や刺身、照り焼き、佃煮などにおすすめです。

4. 再仕込しょうゆ(さいしこみしょうゆ)

醸造を二度繰り返すような製法から再仕込しょうゆと呼ばれ、九州地方で作られています。熟成期間が長く、濃厚な味と香りのバランスが絶妙。刺身や寿司、冷奴に直接かけたり、そばつゆやすき焼きの割り下にしたり、おでんのスープにもぴったりです。

5. 白しょうゆ(しろしょうゆ)

淡口しょうゆよりさらに色味の淡い、琥珀色をしたしょうゆです。小麦が主原料で熟成期間が短く、塩分濃度は濃いめ。強い甘味と独特な香りも特徴です。お吸い物や茶碗蒸し、炊き込みごはんなどに適していて、彩り豊かに仕上げてくれます。

そのほかのしょうゆの分類方法

製法による分類

JASによるとしょうゆの製造は、「本醸造」「混合醸造」「混合」の3つに分類されます。

3つの分類の大きな違いは、アミノ酸液の有無です。また、アミノ酸液を入れるタイミングによっても分けられています。これらの製法は、「こいくちしょうゆ(本醸造)」のように、商品ラベルの名称欄に「しょうゆの種類+(本醸造・混合醸造・混合)」と記載されているので、確認してみましょう。本醸造方式

原料となる大豆と小麦を、麹菌や酵母、乳酸菌などの微生物によって発酵・熟成させる日本の伝統的なしょうゆの製法です。麹菌が作り出す酵素の働きにより、じっくりと時間をかけて大豆のたんぱく質をアミノ酸に分解していきます。日本で生産されているしょうゆの約8割が本醸造方式です。色、味、香り、すべてのバランスがとれます。

混合醸造方式

主に大豆のたんぱく源に酸を加えて加水分解してつくったアミノ酸液を、本醸造方式でできた「もろみ」に添加して熟成させる方式です。酸の代わりにたんぱく質分解酵素を用いた酵素分解調味液や、小麦グルテンを発酵・分解した発酵分解調味液を使用する場合もあります。

混合方式

本醸造方式でできた「生揚げ(きあげ)しょうゆ」に、アミノ酸液(または酵素分解調味液や発酵分解調味液)を加える方式です。発酵・熟成はせず、甘味料を併用して使うことが多いため、甘味が強いしょうゆになります。主に九州地方のしょうゆに使われている方式です。

等級による分類

しょうゆは、「特級」「上級」「標準」の3等級がJASによって規定され、ラベルに記載されます。等級の表示は、JASの認定工場で作られ、かつJAS規格に合格したしょうゆのみ。では、等級によってどのような違いがあるのでしょうか。

うまみ成分を表す窒素分

前述のとおり、しょうゆの種類によって、「特級」「上級」「標準」の規格値が定められています。ポイントとなるのは、うま味成分を表す窒素分。うま味成分であるグルタミン酸や多くのアミノ酸類には、窒素が含まれています。そのため、窒素分の値が大きいほどうま味成分が多く含まれているといえるでしょう。

しょうゆの色度

しょうゆの色は色度といい、JAS規格によって色の濃淡により「1」から「60」までの番号に分類されています。数字が小さいほど色度が濃く、大きいほど淡い色。濃口しょうゆは18未満、白しょうゆは46番以上となっています。

「超特選」と「特選」

JAS規格によって分類された「特級」のなかで、さらに条件を満たしたものには「超特選」「特選」とラベルに記載できます。食塩以外の糖分やアミノ酸などの成分量を、無塩可溶性固形分(またはエキス分)といい、この値と前述した窒素分により「超特選」「特選」の分類が可能です。

濃口しょうゆ、再仕込しょうゆ、溜しょうゆは、窒素含有量が特級規格より10%以上多いと「特選」、20%以上多いと「超特選」。淡口しょうゆ、白しょうゆは、無塩可溶性固形分(エキス分)が特級規格より10%以上多いと「特選」、20%以上多いと「超特選」とに分けられます。ただし、白しょうゆのみ、規定以上の糖分を含んでいることが条件とされているのです。

細かな規定も。原材料や塩分量によるしょうゆの違い

原材料による違い

しょうゆの原料である大豆には、「丸大豆」と「脱脂加工大豆」の2種類があります。

「丸大豆」は品種名ではなく、丸いままの大豆を原料にすることです。丸大豆を使ったしょうゆは、まろやかな風味と深みのある味わいが特徴。「脱脂加工大豆」は大豆から油分を抜いたもので、脱脂加工大豆を使ったしょうゆは、丸大豆しょうゆと比べてうま味が強いです。生産効率がよいとされているため、国内で生産される約80%のしょうゆは脱脂加工大豆が原料になっています。

塩分量による違い

しょうゆにおける塩分は、ほかの雑菌から守ってくれるだけでなく、おいしさを左右する重要な要素のひとつでもあります。見た目に反して、色の淡いしょうゆほど塩分量が高く、色の濃いしょうゆは塩分量が少ないことが多いです。

スーパーで見かける「減塩しょうゆ」は、条件を満たしたもののみ表示が可能。食品表示法により、しょうゆ100g中 食塩量9g以下(ナトリウムとして3550mg以下)と規定されています。これは濃口しょうゆの約50%以下の塩分量です。

天然醸造しょうゆとそのほかのしょうゆとの違い

「天然醸造しょうゆ」は、JASによって規定されています。本醸造の製法で作られ、酵素の添加といった醸造の促進をおこなわず、食品添加物未使用であるというのが条件です。製造方法によって定義されているので、発酵熟成させる容器に規定はありません。

手造りしょうゆとそのほかのしょうゆとの違い

「手造りしょうゆ」も、JASにより規定があります。天然醸造であること、 麹は麹蓋(こうじぶた)または筵(むしろ)で製麹し、人手でおこなわれていること、諸味(もろみ)の撹拌を手作業でおこなったものであること。この条件を満たしたもののみ、手造りしょうゆと表示することができます。

しょうゆの種類を知って、料理をグレードアップ!

しょうゆは和食だけでなく、幅広い料理の味付けに使われています。今や日本だけでなく、世界中で愛されている調味料といっても過言ではありません。

調味料のなかでも使用頻度が高く、種類によって料理の味わいがガラリと変わります。しょうゆベースの料理は同じような味になりがちなので、素材に合わせてしょうゆを使い分けてみましょう。料理の幅も広がり、家庭の味もランクアップしますよ。

ライター:leiamama(webライター)

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