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猫に起こりやすい『冬場のトラブル』5選 寒い時期特有の病気やケガとは?

ねこちゃんホンポ

猫に起こる「冬場のトラブル」5選

1.泌尿器の病気

猫はもともと、水を飲む量が少ない動物です。そのため、気温の下がる冬場はいつも以上に水分を摂らなくなることが多いようです。

体の水分量が減ることで、尿が濃くなり泌尿器系の器官に負担をかけることになります。また、放っておくと膀胱炎や尿結石など泌尿器系の病気が悪化するリスクが高まるので注意が必要です。

猫の中には、寒くなると体力を温存するためにトイレに行く回数を減らしてしまう子もいます。部屋の温度を調整し、水がたくさん飲めるように工夫してあげるようにしましょう。

お水を飲む量が少ないと感じたら、スープ状のごはんを与える頻度を増やしてあげたり、おやつも水分を多く含んだものへの切り替えをすることで水分の摂取量が増やせます。

2.太りやすくなる

寒くなると動きたくなくなるのは、猫も人も同じです。体力を温存するために猫も動きが鈍くなります。

運動量が減っているのに、普段と同じ量のご飯を食べてしまえば当然太ってしまいますよね。

猫は寒くなると、体温を維持するために脂肪を蓄えやすくなっています。また、体毛が「冬毛」に生え替わり、夏よりもひと回りほど体が大きく見えるため肥満に気付きにくくなっているのです。

運動によってダイエットをすることは猫の場合難しいです。

季節の運動量によって消費する熱量も異なるため、摂取する熱量も調整しましょう。

また、定期的に猫の体に触れるようにして脂肪が増えていないか確認するようにしましょう。

3.寒暖差のストレス

冬でも昼間は窓から暖かな日差しが入り、ポカポカと気持ちが良いかもしれません。しかし、夕方になるにつれグッと気温が下がるので、暖房を使用しないで留守番をさせる場合は注意が必要です。

激しい温度差は猫にとってストレスになり、猫カゼや消化器疾患などの体調不良のリスクが高まります。

特にトイレや寝床が別の部屋や廊下にある場合、暖房が付いておらず寒いということがあるようです。

寒い場所にトイレがあると、猫がトイレに行くのを嫌がることもあります。

寒くなる時間帯に暖房が入るようにタイマーをセットしたり、ドアを開ける、サーキュレーターを使うなどして、他の部屋や廊下にも暖気が行くように工夫するようにしましょう。

4.暖房器具による火傷

コタツやヒーター、電気カーペットなど暖房器具を使用するときは、猫が近づきすぎて火傷をしないように注意してください。

体毛やひげは焦げやすく、ひどい場合は皮膚まで焼けてしまうこともあります。電気カーペットや床暖房では低温やけどになることもあるので、温度設定に注意するようにしてください。

暖房器具に直接触れさせないように、柵を使うなどして対策をとるようにしましょう。

5.空気の乾燥

冬場は空気が乾燥しているので、私たち人間は肌がカサカサになったり、ひび割れたりしますよね。実は猫にも同じように乾燥でフケが出たり、被毛の油分が抜けて毛がパサパサになってしまうことがあります。

私たちはハンドクリームを塗って潤いを維持することができますが、猫はそうもいきません。そのため、冬は暖房とあわせて「加湿器」を上手く活用するようにしましょう。

猫にとって持病や呼吸器の状態など個体差はありますが、適切な湿度は50~60%とされています。人間にとってもこのくらいの湿度がちょうどいいので、この数値を維持するようにすると良いでしょう。

乾燥した空気の中で過ごすと、喉や呼吸器系の病気になったり、ウイルスへの免疫力が低下したりすることもあるので気を付けましょう。

冬特有の病気や怪我に注意しよう

寒さに弱い猫にとって、冬の温度調節はとても大切なことです。暖房器具を上手に活用して、部屋の温度をなるべく一定に保つようにしましょう。

また、暖房器具を使うことで空気が乾燥してしまいます。乾燥は猫だけでなく飼い主の体調にも影響を及ぼすものなので、加湿器を活用して適切な温度と湿度を維持するようにしてください。

冬場は水分を摂らないことで泌尿器系の病気にかかりやすくなります。ウェットフードや飲み水を少し温めるなど工夫をして水を飲んでもらえるようにしましょう。

運動不足は肥満の原因にもなりますし、暖房器具付近で寝ることで火傷のリスクも高まります。

暖まって眠るだけでなく、少し遊ぶ時間を多めに取るようにして体を動かすようにしてくださいね。

まとめ

昼と夜の寒暖差が激しい冬は、猫も人も体調を崩しやすい時期です。猫が快適に過ごせる温度は、人にとっても過ごしやすい温度だと思います。

電気代が気になる方もいるかもしれませんが、愛猫のために部屋の温度は一定に保てるように暖房を使用しましょう。

寒い冬は猫の体に負担がかかりやすくなる季節です。少しの工夫で猫のストレスを減らすことができるので、万全な対策をとるようにしてくださいね。


(獣医師監修:葛野莉奈)

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