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厚木市 犯罪被害者支援へ 4月施行、警察と連携も

タウンニュース

協定を結んだ阿部署長(左)と山口市長

厚木市は4月1日、犯罪被害に遭った人や家族などをサポートするための「犯罪被害者等支援条例」を施行した。支援金の交付をはじめ、配食サービスやヘルパー派遣、子どもの一時預かり助成などの支援策を通して、被害者の日常生活や社会復帰を支えていく。

犯罪被害者に対する支援は、2004年に制定された「犯罪被害者等基本法」の中で、国が自治体に対して対応窓口などの相談機関や各種制度を周知するよう求めている。昨年には、全都道府県で条例が定められた。

市町村単位での制定は都道府県によってばらつきがあるが、県内では今年2月までに寒川町や茅ヶ崎市、横浜市、川崎市、秦野市、伊勢原市、平塚市など11市町で施行。4月からは、厚木市や海老名市、大和市をはじめ複数の自治体が運用を始めた。

市では条例制定にあたり、09年に施行した県や県内の先行自治体の条例を参考に、有識者や関係団体などの意見を踏まえながら具体的な支援内容について検討を進めてきた。

性犯罪被害などに支援金

条例に基づき、県と同様に遺族支援金(30万円)や重傷病支援金を犯罪被害者に交付。市独自の施策として、性犯罪被害者に対する支援金も盛り込んだ。被害者が転居を余儀なくされた際にも、20万円を上限に費用を負担する。

日常生活支援についても、市独自の取り組みを展開。食事の用意が困難な人に対する配食サービスでは1人あたり1食千円を30回まで助成し、ヘルパー派遣やこどもの一時預かり・保育サービスについても支援する。

くらし交通安全課に窓口

相談窓口は市役所第二庁舎のくらし交通安全課に設け、当面は公益社団法人神奈川被害者支援センターで講習を受けた職員と県警から出向の2人による4人体制で対応にあたる。専用の相談ダイヤルも開設する。

同課によると、条例施行以前に犯罪被害に関する相談が市に寄せられたケースはなかったが、「条例制定を機に、まずはこういう支援制度があるということを知ってもらい、今後は社会福祉士や精神保健福祉士などとの連携も行いながら必要な支援につなげたい」と話した。

犯罪被害者の多くが相談先として頼る警察署と協力して迅速な支援を図るため、市では厚木警察署との連携協定を3月27日に締結した。厚木署は、被害者に市の条例やサポート制度などを紹介することで、最も支援が必要とされる被害直後のケアにつなげる。

阿部勇署長は「今後も市と連携・協力しながら、犯罪被害者支援を進めていきたい」と述べた。

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