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猫にとって逆効果になる『誤ったハミガキの方法』5つ 悪影響のリスクや適切なケアの方法も解説

ねこちゃんホンポ

かえって逆効果に!猫の『誤ったハミガキ』

"猫にもハミガキを"という文言を見かける機会が多くなりましたね。今や猫も長寿の時代。飼い主さんの意識も高まり、実際にデンタルケアを取り入れている方もいらっしゃるでしょう。

その一方で、"ハミガキ"というワードだけが独り歩きすることにもまたリスクがあります。そう、相手は猫。適切に行われてこそ意義があり、誤ればかえって逆効果になってしまうのです。

今回は、猫の日常に悪影響を及ぼす可能性のある『誤ったハミガキ』の例を5つ紹介いたします。あわせて正しいケアも解説していくので参考にしてみてください。

1.叱りながら無理やり行ってしまう

愛猫の健康のためとはいえ、無理強いする行為は逆にストレスとなり、不調を招く要因となってしまいます。

険悪ムードの中、しかめっ面になった飼い主さんが毎日のようにハミガキを強要してきたら、愛猫が恐怖を覚えるのは言うまでもありませんよね。

ハミガキをするというのはあくまでも最終目標です。最初はリラックス時に口周辺を撫で、徐々に触れる範囲を広げていき、最終的には歯に触れるという手順を踏んでみてください。

その際、初手ではおやつを舐めてもらうという方法もありでしょう。慣れてきたら猫用のハミガキペーストを舐めたり、歯に塗ってみるという方向にシフトします。

そもそも猫は繊細な動物なので、本来は口に触れられることすら嫌がるもの。だからこそ『楽しく美味しく』をモットーにトライすることが大切なのです。

もちろんペーストを舐めるだけでは不十分ですが、導入段階では舐めるだけでOKです。臆することなく味に親しむところから始めてみてください。

2.人間用の歯ブラシ・歯みがき粉を使う

先ほど"猫用のハミガキペースト"というワードが登場しましたが、これは猫の口腔内を清潔にするためのペーストで、チキンや猫用のハーブなど猫が好む風味が添えられています。

この味や塗られるという行為に慣れてきたら、"猫用の歯ブラシ"を用いて本格的に磨いていきます。ここで重要なのは、人間用の歯ブラシ及び歯みがき粉はNGであることです。

まず歯ブラシに関しては、大きさや硬さが合わず、口腔内を傷つけてしまう恐れがあります。歯みがき粉に関しては、フッ素やキシリトールなどの成分が猫を危険に晒すためです。中でもキシリトールは低血糖を起こすリスクがあります。

例外として、乳幼児用の小さなブラシや柔らかいワンタフトブラシであれば代用可能ですが、基本的には人間用ではなく猫用のブラシもしくは指サック型のブラシを用いるのが理想です。

3.『療法食の効果』を崩す可能性がある

猫用のハミガキペーストに関してもう1つ、付け加えたいことがあります。それは療法食を食べているケースです。

ペースト自体は安全なものでも、食事制限のある猫には注意が必要なのです。中には制限中の成分が含まれているケースがあるため、使用すると療法食から得られる効果が減少する可能性があります。

よって、検討中の商品がある場合は必ずかかりつけの動物病院に問い合わせるようにしてください。

4.磨き方が強すぎる

せっかく身に付いたハミガキの習慣も、磨き方が強すぎると逆効果です。歯茎に傷がついて口内炎を作ったり、あまりいいことはありません。

これでは本末転倒です。特にご自身の"歯磨きの圧が強い"と指摘されている方は気をつけましょう。

まずは実際のブラシを皮膚に当て、強さの感覚を調整するところからスタートしてください。ゴシゴシ磨くというよりは、添えるというイメージでトレーニングしてみてください。

これに慣れたらいよいよ実践です。愛猫を膝に乗せた状態で、背面から優しく磨くようにしてみてください。ブラシの持ち方はペンの持ち方と同様にすると、無駄に力が入らずに済みます。

5.ブラシの使い回しをする

たとえ猫であっても、1本のブラシを複数の猫に使い回すのは好ましくありません。

猫の口腔内では虫歯菌が育ちにくいため、虫歯こそ移る可能性は低いですが、その他の感染症を蔓延させるリスクがあります。

必ずマイブラシを用意してあげてくださいね。そして磨く際は、その都度手を洗うか手袋の交換を徹底すると安心です。

まとめ

今回は『誤ったハミガキ』を例に、正しいケア方法やブラシの選び方について紹介いたしました。実際にハミガキを取り入れる際は参考にしてみてください。

最後に、ハミガキの得手不得手は猫の性格による個体差があります。確かにハミガキは健康促進のツールではありますが、意地になって行うものでもありません。くれぐれも無理はせず、できるところから少しずつやってみてください。

これから子猫をお迎えする方はチャンスです。幼い頃からお口に触れることに慣れさせることで、次のステップへと上がりやすくなるでしょう。

猫のハミガキは『楽しく・美味しく・優しく』です。まずは"ペロッとひと舐め"から、おやつ感覚・遊び感覚でコツを掴んでいきましょう!


(獣医師監修:加藤桂子)

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