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地方都市への期待増!「不動産クラウドファンディング・オブ・ザ・イヤー」が示す新たな不動産投資の可能性

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地方都市への期待増!「不動産クラウドファンディング・オブ・ザ・イヤー」が示す新たな不動産投資の可能性

昨今、不動産クラウドファンディングを利用して不動産投資に取り組む方が増えつつあります。不動産クラウドファンディングの市場規模は年々増加しており、2019年から2023年までのたった5年間で、出資募集額は約30倍・案件数は約5倍にまで成長しています。フクリパ読者のなかにも、以前から気になっていた方や、すでに投資を始めている方もいらっしゃるのではないでしょうか。

そんな不動産クラウドファンディングの認知度をより高めるために、2024年末に「不動産クラウドファンディング・オブ・ザ・イヤー2024」が開催され、なんと株式会社えんホールディングスが運営する「えんfunding(ファンディング)」もノミネートされました!今回は、「不動産クラウドファンディング・オブ・ザ・イヤー2024」の主催企業である株式会社レプスの城楽直享さんに、「えんfunding」のプロデューサー坪倉さんがオンラインでお話を伺いました。

「不動産クラウドファンディング・オブ・ザ・イヤー2024」とは?

<不動産クラウドファンディングとは>

インターネット上で投資家から資金を集め、集まった資金をもとに不動産を購入・運用し、その利益を投資家に分配する仕組みのこと。

規定の運用期間が終了すると投資元本が返還されるほか、1口1万円から投資できるので、不動産投資初心者も取り組みやすいことが特徴。

 

<えんfunding(ファンディング)とは>

株式会社えんホールディングスが運営する不動産クラウドファンディングサービス。

自社物件であるデザイナーズマンション「エンクレスト」のみを対象としている。

 

 

2024年末に開催された「不動産クラウドファンディング・オブ・ザ・イヤー2024」の主催企業である株式会社レプスの城楽直享さんに、「えんfunding」のプロデューサー坪倉さんがお話を伺った様子をお届けします。

 

 

「えんfunding」プロデューサー坪倉(以下、坪倉):昨年末の「不動産クラウドファンディング・オブ・ザ・イヤー2024」、とても盛り上がりましたね!改めてにはなりますが、同アワードの紹介をお願いできますか。

 

株式会社レプス城楽氏(以下、城楽)「不動産クラウドファンディング・オブ・ザ・イヤー」は、誠実で透明性が高く、ユーザーから多くの支持を集めているファンドを表彰するためのアワードです。近年は不動産クラウドファンディング事業者が増加傾向にありますが、これまでユーザーにとって最適なファンドやサービスを見分けられる機会はほとんどありませんでした。

 

そこで、「第三者が客観的にファンドを評価する機会を設けたい」との想いから始めたのが、不動産クラウドファンディング・オブ・ザ・イヤー2024です。2024年11月にエントリーの受付を開始し、一次審査から三次審査を経て、同年12月に大賞1ファンド・特別賞4ファンドを発表しました。なお、発表はオフラインのイベントにて行い、大賞にはトロフィーが授与されました。

 

 

「不動産クラウドファンディング・オブ・ザ・イヤー2024」の主催企業である株式会社レプスの城楽直享さん

 

 

坪倉:アワードというと審査が肝心になるかと思いますが、審査はどのように進められたのでしょうか。

 

城楽:流れとしては、「エントリー→一次審査→二次審査→ノミネート発表(最終審査)→大賞発表」の順で実施しました。まずは、エントリー時の情報をもとに、不動産鑑定士による一次審査を実施。次に、9名の審査委員による二次審査でファンドの順位付けを行い、その順位を参考にノミネートファンドを決定しました。

 

 

今回ノミネートされたのは、審査員からの評価が特に高かった以下の9社です。そして、最終審査では再び審査委員が集まり、二次審査での点数が高かったファンドを表彰して問題ないかどうかを検討したうえで、大賞・特別賞を決めました。

 

「不動産クラウドファンディング・オブ・ザ・イヤー2024」のノミネートファンド一覧

 

 

坪倉:厳しい審査を経て、「えんfunding」が最終選考に残ったと思うと大変うれしいです!二次審査以降の審査で重要視された点についても教えてください。

 

城楽:今回の不動産クラウドファンディング・オブ・ザ・イヤー2024では、「透明性・安全性・利便性・社会貢献度/ユニークさ」を主な基準として審査を行いました。なかでも重要視したのは、事業の透明性についてです。具体的には、各ファンドの商品ページの情報量や、リスク情報の記載の有無、監査の有無などを確認することで、ユーザーにどれだけ安心感を提供できているかを審査委員全員で評価しました。ただ、公開性や信頼性を特に重視した今回の審査では、監査を行っている上場企業が有利になりやすい傾向にあったので、今後の課題としてより良い審査方式を検討しています。

 

 

坪倉:ちなみに、審査委員にはどのような方が集まったのでしょうか。

 

城楽:審査委員には、弁護士や行政書士、不動産特定共同事業者協議会の理事まで、様々な職種の方が集まってくださいました。実は、2024年度は初回の開催ということもあり「審査員は数人でもご協力くださる方がいるといいな」「表彰式はオンラインでの開催にして、そこまで規模を大きくしないようにしようかな」と考えていたんです。ですが、このようなアワードを開催したいと様々な方に声をかけたところ、想像以上の方に前向きな反応をいただくことができました。こうして業界の第一人者の方々にお集まりいただき、大変うれしく思っています。

 

「不動産クラウドファンディング・オブ・ザ・イヤー2024」の審査委員一覧

 

 

坪倉:こうした審査を経て最も評価されたのが、大賞を受賞したファンドだったんですね。

 

城楽:今回大賞を受賞したのは、「ミラッツ市川宮久保保育園」というファンドでした。サービスを提供しているのは、不動産投資事業を手掛けるクリアル株式会社です。審査委員からは、「幅広く情報開示がされており透明性が高い」「保育園を対象としており、社会貢献性もユニークさもある」といった評価が寄せられました。もちろん良い点だけでなく、今後に期待したい点についても記載がありましたが、最終的には全てのノミネートファンドと比較した際の総合力の高さから表彰が決まりました。

 

大賞を受賞したクリアル株式会社の代表取締役・横田大造氏(右)と、株式会社レプスの代表取締役・堀公亮氏(左)

 

 

 

「不動産クラウドファンディング・オブ・ザ・イヤー2024」の開催背景

坪倉:同アワードは、不動産クラウドファンディングに知見が深いレプスさんならではの取り組みだと感じています。ただ、レプスさんはもともと不動産関連の企業ではないんですよね?

 

城楽:そうなんです。当社について簡単に説明すると、株式会社レプスはWeb制作やWebシステム開発を手掛ける会社で、不動産に関わりのある企業ではありませんでした。ただ、お客様からのご要望に沿ったシステム開発をするうちに、不動産クラウドファンディングに関するご依頼をいただく機会が増え、現在は不動産関連の案件を多数手掛けています。また、そのような仕事を活かし、不動産クラウドファンディングシステム「不特法クラウド」の提供や、不動産クラウドファンディングの実施サイトの情報を集めたポータルサイト「FINDING FUNDS(ファインディング ファンド)」の運営も行なっています。ちなみに、私は「不特法クラウド」のプロジェクトマネージャーをメインに、「FINDING FUNDS」の運営や不動産クラウドファンディング・オブ・ザ・イヤーの担当者を兼務しています。

 

株式会社レプスの社員の皆さん

 

 

坪倉:審査では特に”透明性”を重視されたとのことですが、そもそもどんなきっかけで「第三者が客観的にファンドを評価する仕組み」を設ける重要性を感じたのでしょうか。アワードの開催背景についてもぜひ教えてください。

 

城楽:アワードの開催に至ったのには、大きく2つのきっかけがあります。1つは、「不動産クラウドファンディングの投資家は増えつつあるものの、利回りなどの数字だけを見るような人だけが増加傾向にあるのではないか」と考えたことです。先ほども少しご紹介した通り、当社では不動産クラウドファンディングに関する様々な事業を手がけており、初期段階から業界の動向に注目していました。

そして、継続的に投資の傾向を見ていたところ、どうしても利回りが高い商品にばかり投資家が集中していることに気がつきました。もちろん、利回りが高い商品に出資するのは悪いことではありませんが、不動産の情報や運営企業に注目せずに出資することは非常にリスクの大きい行為といえます。そのため、不動産そのものや、運営企業を見て投資する重要性を知っていただく機会を設けたいと考えるようになりました。

 

株式会社レプスがアワードの開催によって目指すイメージ

 

 

もう1つは、不動産クラウドファンディングの認知度の低さを感じたことです。不動産クラウドファンディングの投資家は徐々に増えているものの、まだまだ一般認知度が高いとはいえません。例えば「ご家族や友人など、周囲で不動産クラウドファンディングをやっている人はどれくらいいますか」と尋ねたとき、当社のお客様である不動産業界の人でさえ「いないですね」という回答がほとんどで、一般認知を高めていく必要性を感じていました。そこで、業界外の方にも興味を持っていただける方法かつ、メディアにも取り上げられやすい方法はないかと頭を悩ませた結果、アワードの開催が適しているのではと考えたのです。

 

坪倉:確かに、何を基準に商品を選んで良いか分からず、利回りのみで投資の有無を決めている方も多いように感じています。リスクの低い投資をするためにも、運営企業や物件の概要にも注目して商品を決める投資家が増えて欲しいですね。

 

城楽:本当にそう思います。Web上での取引だけで投資ができることは便利ですが、サービスの運営企業がどのような会社か把握しづらいなど、デメリットも存在します。今回のアワードをきっかけとして、ぜひ自分が投資する不動産の社会貢献性や、サービスの運営企業にも注目していただきたいですね。

 

株式会社えんメディアネットの坪倉伸一代表取締役

 

 

 

不動産クラウドファンディングと地方都市の可能性

坪倉:運営企業といえば、不動産クラウドファンディングには首都圏以外の企業さんも意外と多いですよね。地方都市における不動産クラウドファンディングの可能性については、どのように考えていますか。

 

城楽:地方都市における可能性は非常に大きいと考えています。地方都市の一番の強みは、首都圏の事業者と差別化ができることです。特に仕入れの面でのメリットは大きく、首都圏周辺の土地を仕入れ合っている事業者と張り合う必要がありません。また、今まで注目される機会が少なかった地方の都市に、首都圏を含めた全国の投資家からの出資を集めることもできます。

 

他にも、お客様と距離が近く地域に根ざした不動産屋さんだからこそ、他社と被らない顧客獲得ができることもメリットの一つです。実際、地元の不動産屋さんが不動産クラウドファンディング事業を開始したことをきっかけとして、不動産投資に初めて取り組んだ方も一定数いらっしゃいます。

また、そのような方は、「銀行預金よりも利回りが良い」「お金を預けておくだけなので手軽に始められる」などの不動産クラウドファンディングの魅力を知ることで、その後も継続して出資してくださる傾向にあります。

 

 

坪倉:実は「えんfunding」では、人と町を繋ぐことを強く意識しているんです。福岡以外の地域の方にも、福岡の魅力やエンクレストについて知っていただけたらいいなと。不動産クラウドファンディングをきっかけに、今まで知らなかった地域に興味を持つ人も増えるかもしれませんね。

 

城楽:福岡は利便性がよく住みやすいうえに、不動産的な価値もどんどん上昇していますよね。大阪や名古屋にはない魅力もたくさんある地域だと思います。このような地域の良さが、そのまま不動産クラウドファンディングにおける魅力的なポイントに繋がると考えています。

 

坪倉:今後もますます、地方都市で不動産クラウドファンディングに取り組む企業が増えそうだと感じています。

 

城楽:これは当社のお客様のサポートをしている際に気がついたことなのですが、最近は行政が一体になって不動産クラウドファンディング事業に取り組んでくれる地域も出てきています。例えば、先日兵庫県で同事業に関する免許の取得手続きを行ったところ、行政の手厚いサポートを受けることができました。やはり、行政が一体になって取り組んでくれる地域は強いのではないでしょうか。

 

 

 

 

 

株式会社レプスが目指す、不動産クラウドファンディングの未来

坪倉:福岡ではまだ不動産クラウドファンディングに取り組んでいる企業さんは少ないですが、これから盛り上がっていくのではと、ますます今後が楽しみになってきました。「不動産クラウドファンディング・オブ・ザ・イヤー」に関して、これからの予定を教えてください。

 

城楽:まずはアワードの開催を継続することが重要だと思うので、反省会を行ったうえで、「不動産クラウドファンディング・オブ・ザ・イヤー2025」の準備を進める予定です。2024年度の反省を踏まえて、より良いアワードにしたいですね。その他には、業界の様々なデータを集め、データベース化を行いたいと考えています。例えば、2024年度の不動産クラウドファンディングの累計調達額や、福岡などの地域別のデータなどを集めたいです。そして集めたデータは、運営企業と投資家の双方が無料で閲覧できるようにすることで、業界をより良い方向に導くためのサポートができればと考えています。

 

坪倉:アワードをきっかけに、商品の選び方が変わる投資家が1人でも増えて欲しいですね。今後の開催も応援しています!

 

城楽:ありがとうございます。「不動産クラウドファンディング・オブ・ザ・イヤー」を継続することで、投資家の皆さんにとっての判断材料を一つでも増やせればと考えてます。今まで、運営企業に目を向けようとしても、注目すべきポイントが分からなかった方もいらっしゃると思います。もちろん、本アワードの結果が全てではありませんが、各ファンドの取り組みの魅力や不動産・事業者の姿勢など、数字だけではない部分を見るうえで参考にしていただけるとうれしいです。不動産クラウドファンディングという素晴らしい仕組みを広めるため、今後も様々なことに取り組んでいきたいと考えているので、これからの活動にもぜひご期待ください。

 

 

 

【参照サイト】
https://www.mlit.go.jp/totikensangyo/const/content/001519666.pdf
https://futokuho.jp/lp/awards2024/
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000039.000076190.html

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