釣り人として自然を守るために、ゴミ問題について考える
釣りは自然の中で楽しむ、気持ちのいい趣味です。ですが、その自然を私たち自身が傷付けてしまっているかもしれません。釣り場に残されたゴミや、うっかり落としてしまう小さなラインの切れ端…それが積み重なれば、環境に与える影響は大きくなります。
当記事では、釣り人としてのマナーや、ゴミを出さないためのちょっとした工夫、そして周囲と協力して環境を守ることの大切さについて、一緒に考えてみたいと思います。
「釣り」と「ゴミ」の事情…
みなさんは、「釣り」と「ゴミ」について考えたことがありますか? よく釣具屋さんなんかで、啓発ポスターを見かけたことがある方も多いことでしょう。
では、みなさんは釣りに行ったときゴミをどうしていますか? 大きなパッケージなどのゴミを海に捨てる人はさすがにいないでしょうが、サルカンやハリなどを結んだときに出る2cmほどのラインの切れ端などはどうでしょうか? いかがですか? 地面に落ちていませんか?
ルアーのパッケージや仕掛が入っている袋、厚紙などを捨てる人は昔に比べて少なくなったように感じますが、ナイロンラインに比べてPEラインは細く目立たないため、「少しくらいはいいか」と落としていませんか? 私は注意して落とさないようにしているものの、先日釣り場で1mくらいのPEラインを拾ってリュックに入れて帰ろうとしたら、ほかの荷物に絡まって歯がゆい思いをしました。このような理由で持ち帰ることをせずに、捨てる人がいるのではないかと思っています。
ゴミを出さない工夫
さて、ゴミを増やさないためには、まず「落とさないこと」、そして「風で飛ばされてしまわないようにすること」だと思います。よくゴミで見かけるのが、コンビニエンスストアのおにぎりの包装フィルムです。真ん中のテープを引っ張って三角の端を外したときに、風に飛ばされてしまうのでしょう。
私はというと、お金はできるだけ釣り道具に使いたいので、おにぎりは家でにぎって釣り場に持参しています。ですから、家ではコンビニエンスストアのような包装にはせず、ラップ1枚で包むので風に飛ばされる心配もありません。
また、おかずも自作(笑)の唐揚げをジップロックの容器に入れて持って行くので、これも飛ばされることはほとんどありません。
もちろん、みなさんにもこの「ケチケチ」を真似してほしいというつもりはありません。しかし、ゴミを海や川に放置してしまうのと同じように、「うっかり飛ばしてしまう行為」もまた、注意しなくてはなりません。ケチと言われるかもしれませんが、私はできるだけゴミを出さないよう努力しています。
みんなで取り組むゴミ問題
海岸線を歩いていると、いろいろな漂着物が目につきます。なかには海外から流れ着いたと思われるゴミもあります。しかし、逆も然りなのです。日本から出たゴミも海外に漂着しているはずなのです。つまり「どちらが悪い」ではなく、「お互いにゴミを出さない社会」にしなくてはなりません。あとは、ゴミ拾いのイベントなど、多くの人がクリーン活動に取り組むことが大切です。企業にも、ぜひ協力をお願いしたいところで、ゴミ拾いイベントの企画や開催をしてほしいと思います。
私たち個人でのゴミ拾いには限度がありますし、写真のようなタイヤや発泡スチロールなど、かさばるゴミは見かけてもかんたんに拾うことができないのが現状です。だからこそ企業には、私たちが拾ったゴミを収集して処分場まで運搬をお願いしたいのです。費用はかかりますがぜひとも協力して、クリーンな海や川を守っていきましょう。
最後に、海辺には発泡スチロールのような、浮力のあるものがゴミとして流れ着いているケースも多くあるように感じます。ゴミ拾いイベントでは、釣りや海の活動とは全く関係ない方々が参加して、手や服などを汚しながらゴミを拾っている姿を見かけますが、本当に素晴らしいことだと思います。だからこそ、釣りをする人はもちろん、海に関わる仕事をしている方々にも、休日を利用してこうしたクリーン活動に参加してほしいと願っています。
企画・記事協力:FISHFRIENDS
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レポーターREPORTER
プロフィール:ゴミ問題に喝
瀬戸内で釣りを楽しむ、生涯初心者です。