【回遊動線で叶える、ストレスフリーな家の実例2選!】回遊動線設計のポイントもチェック
「回遊動線」という言葉をご存じでしょうか。家づくりや物件を見る時なども重要になる考え方であり、動線を意識することで住み心地が大きく変わります。
今回は、家を建てる際や今日中物件を見る際に気を付けたい回遊動線のポイントについてご紹介します。
回遊動線とは
回遊動線とは、家の中にある行き止まりになっておらずスムーズに通れる動線を指します。たとえば「玄関から水回りまで行くのにリビングを通らないといけない」「脱衣室から物干しスペースまで一直線で行けない」というように、動線上不都合を感じることはありませんか?そういったちょっとした動線のもやもやを解消するのが、回遊動線なのです。ここでは、具体的な間取り図をもとに事例を見ていきましょう。
玄関・リビング・収納空間がつながる回遊動線
玄関からキッチン側のリビングと通常のリビング、そしてリビングに併設している収納スペースというように、玄関から3部屋にそれぞれつながる動線を確保。各部屋を壁ではなく扉で仕切り、回遊動線をつくっています。
とくにL字型のリビングであれば、キッチンとリビングそれぞれのアクセスを良くしておくと大変便利です。
デッキと和室、リビングをつないだ回遊動線
デッキとリビング2か所、和室をつなげることで、日光を効率よく取り入れた回遊動線。動線と一言でいっても、風や光の通り道としても使える点がポイントです。デッキとつなげることで、外と中の空間をゆるやかに区切ることができます。
アイランドキッチンでキッチン周りを回遊動線に
アイランドキッチンにして独立させることで、キッチンまわりを回れるような回遊動線を確保するのも簡単に取り入れる一つの方法です。アイランドキッチンであれば部屋の全方向からキッチン台へと行けるため便利ですよね。
階段を中央に置いた回遊動線
階段を中央に配置してリビングとダイニングをそれぞれゆるやかに区切り、回遊動線を確保した間取り。リビングとダイニングである程度距離感を設けたいが完全に仕切りたくはないという方にもおすすめです。2階建ての場合は階段のスペースをこのように上手に活用することで、効率よく回遊動線をつくることが可能です。
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回遊動線を取り入れた実例
回遊動線を取り入れた実例についてご紹介します。ぜひ参考にしてみてください。
水回りと主寝室をウォークインクローゼットでつないだ実例
サニタリースペースなどの水回り空間と主寝室をウォークインクローゼットでつないだ回遊性のある間取り。廊下ではなくあえてウォークインクローゼットにすることで、収納スペースを上手に確保しています。
また夫婦で生活スタイルが異なる場合、起床時間が異なるケースもあるでしょう。そのような場合でも寝室からウォークインクローゼットで着替えを取りそのまま水回りで身支度をできるため、相手を起こさず準備ができます。
洗濯動線完備の実例
洗濯における「洗う→干す→収納」の動作を簡単に完結できる間取りになっている実例。脱衣室とサンルーム、ウォークインクローゼットをつなげることで、洗濯動線に優れた実例に仕上がっています。
回遊動線を取り入れるメリット
回遊動線を取り入れるメリットについてご紹介します。
動線の不都合が減り、暮らしやすくなる
「この部屋や壁がなければ直接出入りできるのに」という不満がなくなることは、回遊動線における大きなメリットといえます。また回遊動線は居住スペースをまたぐことなく各部屋に出入りできるため、生活リズムが異なる家族であっても対応しやすい点もポイントです。
開放的な室内を生み出せる
開放的な室内になるのも、回遊動線ならではのメリット。回遊動線は一般的な廊下を取り払ってつくられることも多いため、廊下として使うはずだったスペースも居住空間として活用できます。2階建てよりどうしても部屋数が少なくなってしまう平屋でも大いに活用できるのが回遊動線の特徴です。
家事の負担が減る
「洗濯動線」という言葉をご存じでしょうか?洗濯動線とは、洗濯における洗う→干す→しまうの動作を連なった部屋同士で行えるような動線を指します。洗濯動線は回遊動線として、脱衣室・ランドリールーム・物干しスペースの3つのスペースをくるくると回れる動線にしていることも多いです。回遊動線を確保することで家事の負担も軽減できます。
回遊動線のデメリット
回遊動線はメリットが多くある一方で、デメリットも存在します。デメリットについても確認していきましょう!
廊下が少ない間取りになりがち
回遊動線を多く設けると、どうしても廊下が少ない間取りになります。廊下が少ないと各部屋の距離が近いため、プライバシーを保ちにくいと感じる方もいるでしょう。廊下が少ない間取りならではのデメリットもあると理解しておくのがおすすめです。
行き止まりの場所が少ない分収納スペースも減る
行き止まりの場所をつくらない回遊動線では、収納スペースが減ってしまいます。通り抜けやアクセスの良さを前提として間取りをつくる場合、収納空間にスペースを割けなくなるためです。間取り図をつくる段階からどの場所に収納スペースを定めたいか、ある程度想定しておくことが大切です。
まとめ
今回は、回遊動線で叶えるストレスフリーなお家について解説しました。回遊動線は家づくりの際に取り入れたい考え方。ぜひ適切な回遊動線を設けて、住み心地のよい家をつくってみてくださいね!