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ヤクルト村上宗隆に異変?6月以降、成績が伸び悩む理由がデータから発覚

SPAIA

村上宗隆,ⒸSPAIA

6月以降は四球数が減少

2022年の三冠王・ヤクルト村上宗隆に異変が起きている。80試合を終了した時点で打率.236、15本塁打、38打点。一昨年に比べると物足りなく感じるものの本塁打数は岡本和真(巨人)に次ぐリーグ2位で悪い数字ではない。

しかし、月別の成績を見るとどこかおかしい。そう、四球数が減っているのだ。


村上は力強いスイングで本塁打を量産するが、決して振り回すタイプではない。ボール球はしっかりと見極め、悪球には手を出さない。だからこそ三冠王に輝いたのだ。

実際、2022年はリーグ最多の118四球を選び、選球眼を示す指標「IsoD」はリーグの規定打席到達者で唯一1割を超える.139だった。

さらにさかのぼると、2021年も106四球、IsoD.130ともリーグトップ、2020年も87四球、IsoD.121ともリーグトップだった。昨季は岡田彰布監督が四球数の査定を上げた効果で四球数が増えた阪神の大山悠輔(99四球)に次ぐ90四球で2位だったものの、IsoDは.119でトップだった。

今季も61四球、IsoD.139ともリーグトップではある。しかし、5月までに比べると6月以降は明らかに四球を選ぶペースが落ちている。同時に打率も落ち、本塁打はわずか3本しか打っていない。

ボールゾーンのスイング率、三振割合

四球数が減っているのはなぜなのか。ボールゾーンのスイング率を調べてみた。


表を見ると分かる通り、ボール球に手を出している。5月まではボールゾーンに来た577球中153スイングでスイング率は26.5%だったが、6月以降は312球中97スイングでスイング率は31.1%に上がっているのだ。

ボールゾーンの三振割合も同様に増えている。5月までは35.5%だったのが、6月以降は43.9%に上昇。自慢の選球眼に陰りが出ていることが分かる。

ボール球を見極められていないから調子が上がらないのか、調子が悪いからボール球を見極められないのか、そればかりは本人に聞いてみないと分からない。ただ、村上にとって、四球数の減少は本塁打数の減少以上に、実は深刻なのではないだろうか。

日本球界屈指のスラッガーが本来の調子を取り戻し、神宮の夜空に特大の花火を打ち上げるのはいつの日か。しっかりとボール球を見極めた末の特大アーチをファンは待っている。

※成績は7月11日終了時点

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記事:SPAIA編集部

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