猫の『クラッキング』って何をしゃべっている?3つの考えられる心理 よく見られるシーンも
『クラッキング』は、どんなシーンで見られる?
クラッキングは、獲物を見ているシーンでよく見られます。
具体的には、窓の外にいる鳥や虫を見つけたときや、飼い主さんがオモチャを持っていることに気づいたときなどが挙げられます。
思わず漏れ出てしまう声ですが、初めて聞いたときには、通常の鳴き声との違いに驚かされるでしょう。
さらに意外なことに、猫以外のネコ科の動物は、クラッキングは行いません。
猫特有の行為ですが、全ての猫がクラッキングを行うワケではなく、不思議な声を出す理由も、まだ明らかになっていません。
3つの考えられる心理
1.狩りへのモチベーションを高めたい
狩りへのモチベーションを高めようとして、声を発していることが考えられます。
人間に例えるのであれば、他の人を応援するときに使う「よし!」「行け!」や、立ち上がるときに使う「よいしょ」に似ています。
クラッキング中は、猫の気合が十分に高まっていることがうかがえます。
声に出すことで自分を奮い立たせ、集中力を高めたり、意識を研ぎ澄ませたりしているのでしょう。
実際、人間のかけ声は、パフォーマンスを引き出す効果があるとされており、もしかすると猫にも同様の効果が働いているのかもしれません。
2.獲物を捕まえられなくて不満だ
室内飼いの猫であれば、窓の外にいる鳥や虫は、見て楽しむ娯楽のようなものであり、実際に狩りをすることができません。
猫はそれをもどかしく感じ、人間でいえば「なんで!」「あぁ!」と声を出すときのような感情になっていることが考えられます。
これを聞くと「外に出してあげた方がよいのかな?」と不安になる飼い主さんもいるかもしれません。
しかし、外に出ることは現実的ではなく、自分の縄張りと違う世界で過ごすことの方が、ストレスになる可能性があります。
おもちゃで遊ぶなど、別のことで狩り本能を満足させてあげることが大切です。
3.コミュニケーションを取りたい
飼い猫は、コミュニケーションを取るために飼い主さんに声をかける傾向がありますが、クラッキングをしているときも、自分の気持ちを伝えているのかもしれません。
例えば「窓の外にいる獲物をみて!」とでも伝えているのでしょうか。
筆者の愛猫の場合は、クラッキングはしないのですが、窓の近くに筆者がいると、鳴き声を出して訴えることもあります。
興奮の度合いによっては八つ当たりされる可能性もありますので、猫の様子を見極めながら適切に対応してあげましょう。
まとめ
クラッキングは、他のネコ科動物では見られない、猫ならではの行為です。
「ケケケッ」や「クククッ」といった通常とは違う鳴き声で、人によっては機械音のようにも感じるでしょう。
クラッキングをする理由は、現段階では解明されていませんが、狩りへのモチベーションを上げるためのかけ声のように発していることが考えられます。
もしくは、獲物が獲れないもどかしさのあらわれかもしれません。
猫によっては「飼い主さんに反応してほしい」という気持ちを持っている可能性があるので、様子を見極めながら対応してあげましょう。