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2025年度予算案 一般会計が2年連続最大 都市再整備、子育て支援など背景

タウンニュース

一般会計が2年連続最大

藤沢市は6日、総額3143億7500万円の2025年度当初予算案を発表した。一般会計は約1809億円で2年連続過去最大。32年開業予定の村岡新駅関連工事や藤沢駅前再整備といった大型事業のほか、子ども・子育て支援事業などが予算が膨れ上がった主な要因。

歳入は前年度比で7・7%増となり、全体の49・4%を占める市税が894億3400万円で、前年度比で4・8%増となった。市民税は労働人口の増加などを背景に前年度から8・8%増の432億9600万円となり、法人税も5・1%増の48億6590万円となった。

予算要求締切後の昨年11月時点では95・5億円の財源不足となり、対応策として、事業費の見直しや精査などにより80億円(一般財源62・9億円)を縮減。また市債の発行や、財政調整基金を12億円繰り入れる歳入確保による32・6億円の財源対策を行った。

「苦肉の予算」

歳出の増加の要因として、各事業への供出のほか、近年の物価高騰に伴う資材価格の変動、人件費の増加などへの対応が挙げられる。

市の「貯金」に相当する財政調整基金の25年度当初残高は24年度当初比20億円減の74億円になる見込みだ。

市は「市民サービスの低下は避けたい」としながらも「財政調整基金の残高はできれば減らしたくなかった」として、25年度予算案を「苦肉の予算」と説明している。

鈴木恒夫市長は2月定例会見で「不安だらけの予算。財政調整基金の切り崩しが何年も続いていくと市政が回らなくなる」という危機感を示しながら、将来の税収増を見込んだ投資的経費の重要性を強調した。

25〜28年度までの重点方針を定める「藤沢市市政運営の総合指針2028」には、村岡新駅関連工事や藤沢駅前再開発、市民会館の建て替えなどが重点化政策として盛り込まれる予定で、27年には財政負担がピークを迎えるとされる。

鈴木市長が昨年市長選で公約に掲げた「市立小学校の給食無償化」は同総合指針の重点化政策に盛り込まれるとされるが、25年度予算案では見送られ「財政状況を加味しながら任期中にはめどをつけたい」と話した。

来年度予算案目玉は子育て・防災・ごみ収集

藤沢市は2025年度当初予算案で目玉の施策として子育て関連の施策と防災対策を挙げた。

子育て関連では、妊娠・出産・産後サポートとして、妊婦健康診査14回分の費用補助1万円増額と、宿泊型産後ケアの利用者自己負担額を従来から5千円軽減し、1泊2日あたり1万3千円で利用することが可能とした。

未就学児の保育料負担では、第二子以降の算定条件で上の子どもの年齢制限や利用施設の限定を廃止するなど条件を緩和する。また、一時預かり施設を鵠沼地区に拡充するほか、昼寝用寝具などの物品を整備する保育所に対する補助を行う。

市立中学校に通う生徒が給食を選択する数が増加傾向にあることから、安定供給を図るため、稲荷の旧南部収集事務所に学校給食センター施設を設備することも盛り込まれた。同施設では1日あたり約6千食の給食が提供予定であるとし、29年の供用開始を目指すとしている。

子育て政策に注力する要因として「子育て世代の過ごしやすさ、働きやすさの向上を図りたい」としている。

災害対策では耐震性の基準を定めた「2000年基準」を満たさない木造住宅耐震化の補助対象拡充が図られるほか、村岡地区の御幣下公園内に耐震性防火水槽を整備。また再整備が予定される鵠沼市民センターの基本実施設計に、津波等の災害に対する防災機能の強化を盛り込んだ。

県内初の試みも

予算案では、ごみ収集の全品目戸別収集の施行を御所見地区宮原自治会380世帯で実施する計画も盛り込まれた。全品目収集は県内初の試み。

市では現在、ごみ24品目のうち段ボール、新聞・折込広告、飲料用紙パック、古布類の4品目について、各自治会の「その他資源集積所」を排出場所としている。

戸別収集により高齢者の負担を減らすことや、集積所維持管理の負担軽減、ごみの減量などの効果が見込まれるという。

宮原自治会はリサイクルプラザ藤沢に近く、他市町村に囲まれており収集方法を変えた場合も他の地区への影響が少ないことなどから試行場所に選ばれた。

今後について、市は「ゆくゆくは全市で実施したい」と話した。

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