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国立新美術館でアートを体験!親子で楽しむ子ども向けプログラム3選

イロハニアート

東京・六本木といえば、東京ミッドタウンや六本木ヒルズなど、多くの商業施設が集まるにぎやかな街というイメージがあります。 そんな六本木に、緑に囲まれてゆったりと過ごせる美術館があるのをご存知でしょうか。今回ご紹介する国立新美術館は、「森の中の美術館」をコンセプトに設計された、四季折々の自然を楽しめるスポットです。

外観(正面)©国立新美術館

館内からガラス越しに景色を眺めたり、ウッドデッキで休憩したりと、自然を感じながら心地良い時間を過ごせるのが魅力です。

1F カフェ コキーユ ©国立新美術館

国内最大級の展示スペースを活かした多彩な展覧会で知られる国立新美術館ですが、子ども向けのプログラムも行っており、親子で訪れやすい場所でもあります。

今回は、赤ちゃんから小学生のお子さんにおすすめしたい3つのプログラムをピックアップ。ワークショップや美術館の建築をめぐるツアーについて詳しくご紹介します。さらに、筆者が4歳の娘と参加したワークショップのレポートもお届けし、イベントの魅力をお伝えします。

ぜひお子さんと一緒に国立新美術館を訪れて、アートとの出会いを楽しんでみてくださいね。

気軽に立ち寄れる当日参加のワークショップ


ワークショップ「マイ・こいのぼりなう!2025」で制作した作品

国立新美術館では、訪れたその日に参加が可能なワークショップを、大型連休や長期休みに開催しています。事前に申し込む必要がなく、気軽に立ち寄れるのが魅力です。

今回、筆者が家族で参加したのは、2025年4月29日(火・祝)に行われたワークショップ「マイ・こいのぼりなう!2025」。

こいのぼりの台紙に様々な模様の紙を貼ったり、カラーペンで色を塗ったりして、オリジナルの作品を制作します。とても人気があり、この日は午前中だけで100名を超える方々が来場したそうです。

ワークショップの材料は、2018年に開催された「こいのぼりなう! 須藤玲子×アドリアン・ガルデール×齋藤精一によるインスタレーション」の体験コーナーのために特別に作られた紙製のキットです。

「こいのぼりなう! 須藤玲子×アドリアン・ガルデール×齋藤精一によるインスタレーション」国立新美術館  2018年 展示風景 撮影:加藤 健

テキスタイルデザイナーの須藤玲子さんが本展のために制作したこいのぼりに使われているテキスタイルは、なんと約300種類以上。その中から20種類のデザインを厳選し、キットを作ったそうです。

こいのぼりの制作に使用する「いろいろなもようの紙」

まずは、こいのぼりの台紙を線に沿って切り抜くところからスタート。その後、好きな模様の紙を選んだり、カラーペンで色を付けたりします。

こいのぼりの台紙を切っている様子。子ども用のはさみが用意されているので、親御さんがサポートしながら安心して制作できます。
カラーペンで色を塗ったこいのぼり

カラーペンで塗ったら台紙のテープのはくり紙をはがして、いよいよ模様の紙を貼っていきます。筆者の娘は、模様の紙を細かくちぎってデコレーションしていました。

模様の紙をちぎって貼っている様子

「マイ・こいのぼりなう!2025」は、親御さんも夢中になって制作しているのが印象的でした。模様をどのように並べるか、どんな向きで貼っていくか、参加者のこだわりが作品に表れています。

模様の組み合わせは無限大。世界にひとつだけのこいのぼりを制作できます。

出来上がった作品を見ると、模様の組み合わせや貼り方にそれぞれの特徴があり、どのこいのぼりもオリジナリティに溢れていました。

国立新美術館では、工程をなるべくシンプルにしながらも、参加者が創造性を発揮できるようなワークショップを企画しています。

また、国立新美術館 教育普及室の職員と大学生・大学院生のインターン、学生ボランティアによるサポート・スタッフが、ワークショップの説明や制作を補助するため、安心して参加できます。

「マイ・こいのぼりなう!2025」の会場の様子

次回は、夏休み期間中の7月下旬に、缶バッジを作るワークショップが開催される予定です。

通常よりも大きなサイズの缶バッジに、絵を描いたりモールやシールを貼ったりして工作します。
詳細は、国立新美術館のホームページにお知らせが掲載されますので、ぜひチェックしてみてくださいね。

国立新美術館がもっと好きになる!大人気の「建築ツアー」


こどもたんけんツアー ©国立新美術館

国立新美術館のプログラムの中で特に人気なのが、建物の特徴や機能を知ることができる「建築ツアー」です。

建築家の黒川紀章氏とともに国立新美術館の設計を手がけた、株式会社日本設計との共同企画で開催しています。

ここでは、建築をめぐるツアーを2つご紹介します。

親子で参加できる「建築ツアー」


「建築ツアー」は、小学校5年生以上が参加できるスタンダードコースと、高校生以上を対象としたマスターコースがあります。

入門編のスタンダードコースでは、国立新美術館のスタッフやインターン、学生ボランティアが、建築の特徴や美術館の活動について分かりやすく紹介します。親子で参加できるため、親御さんにも好評です。

マスターコースは、株式会社日本設計から社員有志がガイドとして参加し、専門的な視点を交えながら建築を解説します。

どちらのコースも、ツアーの参加者だけが特別に知ることができる情報が満載なので、たくさんの発見があるでしょう。

毎年6月と12月に開催しており、2025年6月の募集は、国立新美術館のホームページにお知らせが掲載されます。
事前の申し込みが必要となり、応募多数の場合は抽選となります。非常に人気が高いイベントですので、ぜひ応募してみてください。

お子さんのみが参加できる「こどもたんけんツアー」


「建築ツアー」のスタンダードコースは小学校5年生以上が対象ですが、「こどもたんけんツアー」は小学校3年生~6年生のお子さんが参加できます。

お子さんが日本設計社員の「たてものはかせ」と一緒に美術館をめぐる特別なツアーで、展示室の床下や作品をのせるエレベーターなど、普段は見られない美術館の裏側を探検します。

ツアーの後、どんな発見があったかお子さんに話してもらうのが楽しみになるイベントですね。

「こどもたんけんツアー」は毎年10月に開催しており、2025年9月から申し込みがスタートする予定です。こちらのイベントもとても人気があり、応募多数の場合は抽選となります。
ご興味のある方は、国立新美術館のホームページに後日お知らせが掲載されますので、楽しみにお待ちください。

おうちで楽しめるプログラム


国立新美術館建築ガイドアプリ「CONIC」

国立新美術館のイベントを気軽に体験したい方におすすめなのが、「おうちで楽しめるプログラム」です。

国立新美術館のホームページでは、ご自宅で体験できるワークショップのキットや美術館の建築について解説するアプリを公開しています。

ここでは、「マイ・こいのぼりなう!」の工作キットと国立新美術館建築ガイドアプリ「CONIC」の2つをご紹介します。

おうちでワークショップを体験


この記事でご紹介したワークショップ「マイ・こいのぼりなう!」をご自宅でも体験できるプログラム「マイ・こいのぼりなう!2020 #MuseumFromHome」。

上記のウェブサイトでは、作り方の手順を写真付きで説明しているほか、こいのぼりの台紙や模様の紙もダウンロード可能です。

ご家庭でプリントアウトするのが難しい方も簡単に制作できる方法が紹介されていますので、ご安心ください。

こいのぼりの台紙は、画用紙など少し厚めの紙を用意し、説明の通りに切り抜けばキットと同様のものが出来上がります。また、模様の紙も、折り紙やチラシのように身の回りにある素材を使用すれば、オリジナリティが生まれます。

国立新美術館のワークショップを、まずはご自宅で気軽に体験してみてはいかがでしょうか。

国立新美術館建築ガイドアプリ「CONIC」


国立新美術館建築ガイドアプリ「CONIC」では、特徴的な外観のガラスのカーテンウォールをはじめ、各スポットをテキストと音声で分かりやすく紹介しています。

アプリ上で「建築ツアー」の体験も可能で、設計者の代表である黒川紀章氏のこだわりに触れられます。なお、美術館で開催している「建築ツアー」では、アプリでも公開されていない解説を聞けますので、ぜひ参加してみてくださいね。

「CONIC」で見どころを知ってから美術館を訪れると、お子さんと一緒にスポットを見つけたり、建物の細部まで注目したりと、楽しみ方の幅が広がるでしょう。

親子で楽しくアートに触れられる国立新美術館


この記事では、国立新美術館で、赤ちゃんから小学生のお子さんにおすすめのプログラムを3つご紹介しました。

オリジナルの作品を制作できるワークショップや美術館の特徴を知る「建築ツアー」など、親子で楽しくアートに触れられる美術館の魅力をお伝えしました。

さらに、国立新美術館では、小さなお子さんと親御さんがより快適に過ごせるよう、地下1階の授乳室(ベビーケアルーム)をリニューアルしたり、託児サービスを実施したりしています。

授乳室(ベビーケアルーム)の様子。ベビーカーごと入室できる授乳ブースにはおむつ替えベッドが設置され、一か所でお子さんの身支度が完結します。おむつ交換ができるステップ台と哺乳瓶での授乳に適したソファも新設されました。(画像提供:国立新美術館)

託児サービスは、子育て中の方がゆっくりと展覧会を楽しむためのサービスです。お子さんが遊んでいる間、親御さんはリラックスして展覧会をめぐることができます。

対象は0〜12歳までのお子さんで、シッターがお世話をするため、安心して預けられますよ。
実施日や料金、申し込みなどの詳細は、国立新美術館ホームページ
(託児サービスのご案内 | 来館のご案内 | 国立新美術館 THE NATIONAL ART CENTER, TOKYO)でご確認ください。

託児サービスを実施する会場の様子(画像提供:国立新美術館)

赤ちゃんから小学生のお子さんまで、年齢に合わせて楽しめるプログラムが充実している国立新美術館。ぜひお子さんと一緒にアートに触れてみてくださいね。

(取材協力:国立新美術館 教育普及室長 主任研究員 吉澤菜摘様、国立新美術館 広報室 本多瑠美様)

《美術館の概要》
国立新美術館
所在地:〒106-8558 東京都港区六本木7-22-2
≫アクセスマップはこちら(https://www.nact.jp/information/access/)
開館時間:10:00〜18:00(入場は閉館の30分前まで)
≫夜間開館など開館時間の詳細はこちら(https://www.nact.jp/information/inquiry/)
休館日:毎週火曜日
(祝日又は振替休日に当たる場合は開館し、翌平日休館)

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