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『たべっ子どうぶつ THE MOVIE』⽔上恒司さん「大人になったときに開花する。そんな、肥料のような存在にこの作品がなってくれたら嬉しい」

PASH!

 様々な動物をかたどったビスケットでおなじみのギンビスのお菓子「たべっ子どうぶつ」がなんとフル3DCGアニメーション映画化。『たべっ子どうぶつ THE MOVIE』が5月1日より全国ロードショースタート。本作で声優初挑戦となった⽔上恒司さんにぞうくん役を演じられた感想や、本作の魅力を伺いました。(PASH!5月号に掲載されたインタビューから一部を掲載)

初めての声だけの芝居で実感したこと

――この作品に出演が決まったときのお気持ちをお聞かせください。

 僕が生まれる前からあるお菓子ですし、「初めての声のお仕事が『たべっ子どうぶつ』か!」となんとも誇らしかったです。

――役作りなど、事前に何か準備されて収録に臨まれたのでしょうか?

 ぞうくんの体格というか、キャラクター全体のバランスを見てちょっと大きいことは意識していました。野生の象も、鳴き声がすごく大きいじゃないですか。だから声が身体に響くことをイメージしたのですが、僕の技量では結果的に少しこもったような声になってしまいました(苦笑)。

――小荒井梨湖プロデューサーは水上さんについて「脚本をかなり読み込んでいただいたことが、演技から伝わってきました」とコメントされていました。

 脚本を読み込むことは、表現者としては当り前のことだと思います。いくら読み込んだとしても、それを声として表に出さなければ意味がない。僕が普段している映像でのお芝居は僕自身が画になるけど、今回はアニメとして完成された画の中に僕が入っていく。演じるという作業や映像が完成するという意味では似ていても、その過程は全く違います。声だけで演じることについては素人ですけど、素人なりに食らいついていけるような準備はしました。

――収録現場の雰囲気はいかがでしたか?

 実写でも、これまでにアフレコは経験していました。例えば現場であまりにもいい画が撮れた、なるべく音も同録で使いたいけどそうもいかないっていうときにアフレコをするので。だから、収録スタジオのブースは割と慣れ親しんだ空間ではあります。

――小荒井プロデューサーは「イケボに聞きほれた」ともコメントされていますが、これまで声について何か言われたことはありますか?

 「声は良い」って言われたことはありますね。でも、声って好みに左右される話だと僕は思っていて。それよりも大事なのは、自分が既にできることはできて当たり前。ならばできないことに挑戦して、どれぐらいできなかったのか、それとも思ったよりもできたのか、そのプロセスを考えることだと思います。

――それだけ難しかったということでしょうか。どこかしら、楽しいと感じた部分もありましたか?

  『中学聖日記』(2018年)で初めてドラマに出演したときもそうでしたが、楽しいとはほとんど感じませんでしたし、僕としてはそれも正しい感情だと思っています。プロとしてお芝居をさせていただく立場である以上通らないといけない道というか、しなくてはいけないことは、最初の現場で感じたことも、今回ディレクションしていただいたことも同じようなものだと感じましたから。僕が感じたことは、声の芝居は普段僕がしている芝居とは真逆で。普段は身体が9割でせりふが1割ですが、今回は身体が1割で声が9割でした。その難しさを感じたからこそ、プロの声優の方々のすごさ、技術がより遠くに感じました。

――完成映像を拝見すると、とてもコミカルで面白い、素敵な作品に仕上がっていると思います。水上さんは完成した映像を観て、面白いと思ったところ、どんな人たちにどのように届いてほしいと感じられていますか?

 まずは何より、お子様向けに作っている作品なので、お子様にはぜひ観ていただきたいですね。今日もたくさんの媒体に取材していただいていますけど、恐らく子供たちが見ることはないですよね(笑)。なので、子供たちのお母さん、あるいはお姉さんの世代に「ぜひお子さん、弟さんや妹さんを映画館に連れて行ってあげてください」とお伝えしたいと思います。僕は今年26歳になるので、いわゆる「若者」って言われる世代だと思います。その僕でも、今の日本に対して、世界に対して、いろいろなことを感じています。

――どのようなことでしょうか?

 まさか自分が生きている時代に戦争が起きるとは思わなかったですし、アメリカではトランプさんがもう一度大統領になりましたし、日本の景気も悪いですし。本当に、何が起きるかわからない。世界的に見てもそういう歴史は何回も繰り返してきているし、最近の日本が今まで本当に平和過ぎたんだと思います。

――そんななか、この『たべっ子どうぶつ THE MOVIE』が世に出るわけですよね。

 ポスターのキャッチコピーを見てください。「武器なし、策なし、意気地なし!」っていってますが、実際僕たちには何もない。でも、生きていかなくてはいけないんです。子供たちは今の政治はわからないと思いますけど、この約1時間半の映画を経て、観てくれた子供のなかに何かが植えつけられて、それが大人になったときに開花する。そんな、肥料のような存在にこの作品がなってくれたら嬉しいなって思います。

――子供たちに何らかの種をまき、肥料となってそれを育む。素敵ですね。それでは最後にメッセージをいただけたらと思います。

 かなりの年月をかけて、この作品は皆様の元に届きます。それってすごくスケールの大きいことですし、簡単なことではありません。この作品は本当にいろんな方々、スタッフさんたち、技術者たちが、力を尽くしています。CGが本当にすごいですからね。「こんなに素晴らしい作品だから、僕の解釈はこの映像から極力逸脱しない範囲で入れたい」って思うような出来上がりなんですよ。キャラクターの魅力などで「かわいい、癒やされる、ゆるい」ということも言えますけど、実は技術的にはとんでもないことをやっている。それは絶対にお伝えしたいですね。

――素晴らしいクリエイターの方たちが携わっていますからね。

 そうなんです。アニメの好きな方だったら、多分分かっていただけると思います。「水上がそんなこと言ってたな」って、ちょっと調べてみていただけたら嬉しいですね。

5月1日(木)全国ロードショー

©ギンビス ©劇場版「たべっ子どうぶつ」製作委員会

HP:https://tabekko-movie.com

X:@tabekko_movie

STAFF:監督=竹清 仁、脚本=池田テツヒロ、企画・プロデュース=須藤孝太郎、配給=クロックワークス TBSテレビ

CAST:らいおんくん=松田元太、ぞうくん=水上恒司、

ぺがさすちゃん=髙石あかり ほか

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