ミチカフェ(関戸) 子ども食堂「るぴなす」開設 高校生が運営 来月から
高校生が運営する子ども食堂「子どもの居場所るぴなす」が来月から、ミチカフェ(関戸)に開設される。昨年、一般社団法人を立ち上げた代表理事で高校3年生の宮田幸太さん=人物風土記で紹介=ら学生スタッフだけで運営。宮田さんは「若い世代だからできる、子ども食堂のやり方をしてみたい」と話している。
宮田さんは2022年、中学2年生の時に任意団体を立ち上げ、子どもの居場所を作った。行政や地域団体と協働して様々な社会課題解決に取り組み、およそ70人の小中学生が参加した2泊3日の自然体験ができるキャンプを成功させるなど活動を行ってきた。
高校2年生になり、活動の幅を広げようと、一般社団法人ハピプラを設立し、代表理事に就任。大阪府や高知県に支部を置きながら東京本部・関東地区統括エリアマネージャーを務める。設立以前から「子どもの貧困」などの課題に関心を持っていた宮田さんは子ども食堂を運営しようと考えていたところ、多摩市若者会議の高野義裕さん(合同会社ミチラボ代表社員)とつながりを持ち、高野さん所有のカフェを借りられることになり開設にいたった。
プレオープン
運営は4人ほどのスタッフで行う。6月2日(月)にプレオープンし、毎週月曜日に開く(午後5時から9時まで)。小中学生を含む18歳未満は無料、18歳以上は300円となる。宮田さんは「最初は何人来るか分からないので、30〜50食分を用意する予定。場所もせまいので入れ替え制になると思いますが楽しみ」と話す。
また、子ども食堂という役割だけではなく、勉強や遊び、交流、相談も行えるとし、学生という若い世代ができる、子どもとの接し方をしていきたいという。
厳しい運営
多摩市内では週1回から月1回の運営という子ども食堂が多い。宮田さんは「高齢者の方が、ボランティアスタッフがいなくなって、ようやく運営しているという話を聞いたことがある。自分のお金でお米を買っている方もいた」と振り返り、「もっと補助金の申請などを簡素化すればいいと思う」と話す。
市内で、子ども食堂を運営する男性は「多摩市は実施日数も場所も足りていない。子ども食堂の材料費には補助が付くが、人件費には使えないので人出不足が影響している。行政には手厚い補助をお願いしているが実現していない」と話している。宮田さんの活動に関心を示しながら「年齢は関係なく、運営する人が増えてほしい。ただ、子どもたちにとっては若い人と交流できるのがいいのではないか」と話していた。